車椅子ユーザーの友人に不満をぶつけ、喜ばれた。偏見との向き合い方を考えさせられる投稿に反響
あるTwitterの投稿が、「偏見を持たずに人と接するためのヒントを与えてくれる」と8万以上のいいねを獲得し、大きな反響を呼びました。
今回は投稿者のkajikaさんが子どもの頃に体験したという、車椅子ユーザーの友人とのエピソードをご紹介します。
指名され、「車椅子の子」と下校する学年のルール
小学校の頃、同学年にいる「車椅子の子」と一緒に帰るルールがあったと語るkajikaさん。そのルールにモヤモヤした気持ちを持っていたのだそうで…。
小学校の頃に別のクラスに車椅子の子が居て
下校の時先生だったか誰かの指示で家が同じ方向の
同級生の誰かが必ず一緒に帰る決まりだった。
最初はクラスメイトと帰っていたが直ぐに
ネタ切れになって3年の時に別のクラスの僕が
一緒に帰る事になった。— kajika (@kajika72011513) April 13, 2021
その子は1年生の頃から同じ学校で
別のクラスだったが「後頭部に電極を埋めてるので軽い気持ちで頭を叩かないで」などの諸注意を最初に同学年全員に説明されたのを今でも覚えている— kajika (@kajika72011513) April 13, 2021
その子自体は、明るい男の子で階段の上り下りも自分でやるし
人に頼らなくても出来る事はなんでも自分でやる
真っ黒の靴下で懸命に階段を上り下りしていた姿を
今でも覚えていて「なんか強い奴だ」と最初に思った。
障害者へのイメージは今でも彼のイメージが強い— kajika (@kajika72011513) April 13, 2021
お母さんも過保護な感じではなく
突き放す処は突き放すしっかりした人で
理不尽な要求をされた経験もない
一緒に帰っていくと申し訳ない位本当に感謝された。— kajika (@kajika72011513) April 13, 2021
ただ、僕には一つ不満があった。
それは、指名されると半ば強制的に
彼と一緒に帰らないといけない事だった。
子供ながらに皆彼には遠慮している部分があり
気心の知れた友達と下校するのとはやはり違う
危険な帰り道を選んで帰ったりも出来ないため
当時のやんちゃな僕には、少々窮屈だったのだ— kajika (@kajika72011513) April 13, 2021
子供ながらの奔放さから、指名制度を窮屈に感じていたというkajikaさん。そしてその気持ちを抱え込まず、素直に打ち明けるのでした。
「本当の友達ってこういうのじゃない」友達の反応は…?
それで僕は、何度目かの下校の時
思い切って彼にその不満を打ち明けた。
半分罪悪感を感じつつもどこかで
彼なら分かってくれると思ったからだった。
「本当の友達ってこういうのじゃない」
誰かに言われて一緒に帰るなんて変だ
そう言う趣旨の事をとにかく懸命に説明した。— kajika (@kajika72011513) April 13, 2021
今思えば
正直一緒に帰るのが少々面倒だったのも否定できない
だけど僕だって友達に一緒に帰ろうと誘って
断られる苦い経験は、沢山あったし
誰と下校するか?と言うのは人気者を除けば
基本的に皆毎回争奪戦でそれが普通なのだ— kajika (@kajika72011513) April 13, 2021
都合が悪ければ、誘いを断られることだってある。定められた義務で一緒に帰らなきゃならないなんて、おかしい…そんな考えが、小学生だったkajikaさんの胸中にはあったようです。
あくまでも「自分の中の普通」を車椅子の子にも当てはめたこの対応に、どんな反応が返ってきたのでしょうか。
「偏見を持たずに済んだのは、彼と彼のお母さんのおかげ」
話を終えると彼は少し寂しそうな顔をしたと思う
僕はきっと親や先生に怒られると覚悟した。
でも、覚悟した上で話したから仕方ないと思った。
その後しばらく僕は下校に指名されなかった。
罪悪感を感じた僕は、ある朝の登校時に彼の家を訪ねた— kajika (@kajika72011513) April 13, 2021
不安を感じながらチャイムを押すと
お母さんが凄くびっくりした顔で出迎えてくれた。
「朝自分から誘いに来てくれた子は初めてだ」と
凄く喜んでくれた。
てっきり叱られると思ってた僕
沢山送り迎えしてる上に別のクラスだったのに
お母さんは僕の名前をちゃんと知っていた。— kajika (@kajika72011513) April 13, 2021
「あの日あの子は凄く喜んでたの」
僕は、首を傾げた 下校中ずっと一緒に帰りたくない
と言う話を聞かされたから
彼にとって辛いものだと思っていたからでもそれは、僕が彼を見くびっていた。
お母さんは、とても嬉しそうに
「初めて本音で話してくれる友達居たからって言ってたのよ」
と続けた。— kajika (@kajika72011513) April 13, 2021
彼の強さに僕は、衝撃を受けた。
そして息子の話の受け止め方を完全に理解している
目の前のお母さんが本当に凄い人だと思えた。
彼は僕以上に僕の言いたかった事を
あの場で理解していた。繰り返すが当時小3の事である— kajika (@kajika72011513) April 13, 2021
その後僕は、自分の気が向いたときだけ
その子と一緒に帰るようになった。
そしていつの間にか彼と一緒に帰る
指名の習慣は無くなった。— kajika (@kajika72011513) April 13, 2021
僕が障害を持つ人に変な偏見を持たずに済んだのは
今でも彼と彼のお母さんのおかげだと思っています。— kajika (@kajika72011513) April 13, 2021
相手を気遣うことが、時として気遣われない以上にショッキングな経験となることもあるでしょう。偏見を持たずに人と真っ直ぐに向き合うことは、価値観が固まってしまった大人ほど難しくなるのかもしれません。
友人の反応が、怒りでも悲しみでもなく「本当の友達がいてくれた」という喜びだったというエピソードは、多くの人にとって自分の姿を見つめ直すきっかけとなったようです。
投稿者さんの経験談に、ツイートを見たユーザーからもさまざまな感想や意見が寄せられています。
・とても考えさせられました。貴重なお話ありがとうございます!
・昔の体験を思い出して、涙が出ました。
・「本当の友達」っていいですね!強い人だったんなあ…
当時小学生だったkajikaさんが、友人や友人のお母様の想いを素直に受け取っているのも素晴らしいこと。偏見を持たずに人と接することは言葉以上に難しいですが、少なくとも、常に相手の立場や気持ちを考えられる想像力は持っていたいものですね。
Twitter:@kajika72011513
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