インタビュー:ミラ・ジョヴォヴィッチさん、『映画 モンスターハンター』の役作りのためにガチの軍事演習に参加してしまう!「本当に過酷だった……」

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シリーズ累計販売本数6,600万本を誇る大ヒットゲームシリーズが、『映画 モンスターハンター』となって、いよいよ2021年3月26日(金)に公開決定となりました。

監督は『映画 バイオハザード』シリーズのポール・W・S・アンダーソン。そして主演はミラ・ジョヴォヴィッチ。バイオハザードの強力タッグが再度スクリーンに殴り込みとなります。

ミラ・ジョヴォヴィッチさん演じるのは、精鋭のレンジャー部隊のリーダー、アルテミス。強靭強烈な野生のモンスターを相手に、モンハンの“あの武器”を持って、縦横無尽に驚きのアクションを決めまくります。

「想像を絶する世界」で想像以上のアクションを披露したミラ・ジョヴォヴィッチさんに、撮影の裏側を聞いてみました。

とにかく鍛え上げるために取った行動

―『映画 モンスターハンター』拝見させていただきました。僕が想像していたモンスターハンターの世界のさらに上をいく過酷さ、空気感が画面越しに伝わって来るようでした。異世界でのキャラクターを演じるにあたり、注意した部分はありますか?

ミラ・ジョヴォヴィッチさん(以下ミラ):自分のこれまでのキャリアの中でも何が自分にとってすごく素晴らしかったかと言うと、全く普段と違う大きな宇宙の中で動くキャラクターを演じられるという事だったと思うの。

その世界は非常に芳醇で色々なものがあって、それこそ密で深みがあるんだけれども、私はそういう世界で生きて、演じられるって事にすごく喜びを感じているのよ。

今回のモンスターハンターで言うと、自分が演じるキャラクターがまず、軍人である、ということが前提にあるでしょ。しかも、彼女は軍人の中でも先鋭部隊であるレンジャー部隊の人。
そこで私が自分自身に課したのは「とにかく肉体的に自分を鍛えなければいけない」ってこと。これはとても大きな課題よ。

―なにはなくとも、まず肉体を鍛えないといけないと。具体的にはどんな?

ミラ:まず、実際の生活の中でそれを実践していこうと。まるで軍隊に入ったかのように規律正しい生活をする。そして、しっかりトレーニングを毎日する、というような基本的な事から始めたわ。最低でも週に5日よ。肉体的に過酷な状況に自分を追い詰めるの。

そうすることによって、「軍人である」という自分の役柄をまず理解し、「この人はどういった毎日を送っているんだろう」「どういう風に日々、自分に挑戦しているんだろう」という事を理解して、その役柄になりきるように、……とにかく自分を追い込んだわ。

結果的には、自主的なトレーニングのあとに本物の軍人のトレーニング場、いわゆるブートキャンプ(新兵訓練施設)に行っちゃったけどね。

―本物の施設? ですか?

ミラ:私が行ったのはフォート・アーウィンというカリフォルニアにある実際の軍隊のトレーニング施設なの。そこで実際に軍隊の人に会っていろいろ指導を受け、軍人がどのようなトレーニングをしてどのようにチームとして動く練習をしているのかを、直接、体験させてもらったわ。

この経験はすごく刺激的で、この経験が今回の役作りに本当に役に立った! 同時に、自分の生活を見直すきっかけにもなったわ。

ガチの軍事訓練施設に行ってしまう

―実際の合宿、ブートキャンプでの中で印象的だったエピソードなどありますか?

ミラ:そうね、そのフォート・アーウィンというのは、本物の軍人たちが実戦訓練を受けるところなの。だから、実際の戦場に行った時にどういうことが起こりえるか、っていうシナリオに沿って、実戦の訓練をするんだけども―例えばそこには中東に見立てた街が実際に作られていて、そこには市場であるとかその街の生活に必要なものとか、一般人に見立てた役者なんかが居るの。

その中で歩いて行ったり、あるいは車の中に入って、敵がどういう風に襲ってくるかという実戦みたいなことをやったわ。

その街の中に身を置いていると、ヘリで撃たれたり爆発が起きたりする。そんなアクシデントが起きた場合、訓練規律に沿った形で負傷者を運び出す、っていうような実戦訓練を常に行っている場所なのよ。

“戦場よりも過酷”なことで有名なフォート・アーウィン

ミラ:フォート・アーウィン自体は普通の人でも見学できる場所なんだけど、見ているだけでも「本当にすごいな」と思うところよ。見てるだけでもすごいのに実際に軍人として実戦訓練に参加させてもらったのは、すごく大きい。

ただ、フォート・アーウィンって軍隊の訓練施設の中のどこよりもつらい訓練をさせられる所でもあるの。そこで訓練を積んだ人は実際に戦場に行ったときに「あぁ、実際の戦場ってこんな感じなんだー」って思えちゃうくらいにスッと入っていけちゃうんだって。そのくらいつらい訓練、追い込まれる訓練をする場所なの。本当に過酷だったわ……。

―どんな訓練がありますか?

ミラ:私が実際にやった訓練のひとつが、家に入っていってそこで敵を見つけて全部倒していくっていうもの。

チームがフォーメーションを組んで屋内に潜入していくんだけど、どういう順番でどういう線に沿って、どういう動きをしてっていうフォーメーションを教えてもらってそれを実行するの。

他には、ヘリコプターにパイロットと一緒に乗る訓練も参加させてもらったわね。ドキュメンタリーでしか見た事のない事をさせてもらったし、いろんな話を聞いた。

そうそう、煙でいっぱいの部屋、視界の無い部屋に入って、音だけで仲間がどこにいるか察しながら動くっていうのもやったわよ。お互いシグナルがあるので、仲間がどこにいるのかを確認しながら動くっていうのをやるの。とにかく、本当に日ごろやったことの無いような非常に集中力を要する経験をさせてもらって、もう一生忘れない。非常にすごい経験をさせてもらえたわ。

―本当にすごいですね

死体に殺される経験

ミラ:ごめんね、長くなっちゃって申し訳ないんだけど、少し付け加えさせて。

家に入っていって、敵を見破っていくっていう訓練もあるの。部屋に入っていくと、ときおり“死んだふりをしている人”が居るの。死んだふりをしていても、その人が実は生きているという事を見破らないといけない。さもないと、その人が起き上がって私を殺しに来るのよ。

部屋に入ったら人が横たわっていても、しっかりと死んでいるかの確認を行わないといけない。そういう基本動作があるの。

私が部屋に入った時に“死体”を見落としていたら、その人が立ってバン! って!「君、もう死んだね」って言われたわ。ああ、実際の戦場だったら私もう死んでたんだ……、って痛感した瞬間だったわ。

―音だけで察しながら動くとか、死んだふり(擬態)をする、ってエピソード、まさにモンハン世界のモンスターに通じるものがありますよね。自分が襲ったり、逆に襲われたりといった今回のトレーニングは映画の中でも生かされましたか?

ミラ:まさにその通り、トレーニングをやったおかげで、自分のキャラクターであるアルテミスがどういう行動を取らなければいけないか、っていう理解をもって役柄に臨めたのはすごく大きかったわ。

彼女はひとつの軍隊を仕切るキャプテンという立場なので、おそらく彼女はあれだけのトレーニングを経て戦場にも行ってアフガニスタンとかそういう戦地で戦った経験もあったと思うの。彼女のバックボーンを私自身が消化した上で受け入れることが出来たのよ。とてもリアルに。

自分の役割をすごく理解できたのと同時に、チームとしてチームの各々がどういった役割をやらなければいけないのか、ってことも吸収出来たわ。物語の中でもチームで動いてる場面があるでしょう。何か起きたときにみんながパニックになる。でもパニックを切り抜けるために一番大事なのはどれだけ経験を重ねて来たかが重要になるの。経験が一番モノを言う、ということも表現として得ることが出来たんじゃないかしら。

そしてこれはとても基本的な事なんだけど、チームのメンバーにはそれぞれに役割があって、それを全うすることで状況を切り抜けられるっていうこと、これを実感として知ることが出来たの。これを知った上で臨んだからこそ、充実した撮影になったと思うわ。

ミラ・ジョヴォヴィッチ流“ゲームの上達方法”と“人生”

―ガジェット通信には、モンハンはもちろん、ビデオゲームやeスポーツ好きの読者が多いのですが、ミラ・ジョヴォヴィッチさんのハードな経験を踏まえて、ビデオゲームの世界でも使えるアドバイスはありますか?

ミラ:(笑)あははは。私、ゲームに関しては割とむやみやたらというか、めちゃくちゃでもいいから触りまくるタイプなの。ゲームの何が良いかって、軍隊式のトレーニングを必要としないことだから、まずはボタンを押しまくる事じゃないかしら? そうしたら、何かいいコンビネーションができるんじゃないかな。(笑)

―とにかく手数を多く!

ミラ:ええっとね、ゲームでもなんでもそうなんだけど、私だったらまずコントローラーをめちゃめちゃいじり倒して、ひとつ技を覚えたらそれを何度も何度も繰り返してやり続けるの。そうするうちに相手を倒すことが出来て「やった!」ってなるじゃない?

もし自分が殺されたら、また初めからやり直して、また同じようにその技を何度も繰り返すの。そうしているうちにまた別の技を覚えて、それを何度も繰り返してやっていく。

そしてまた殺されたらまた最初からやり直す。やっぱり、何度も何度も繰り返し実戦をするっていうことが、物事が上手になる、習得するためのカギだと思うの。

私には今、10か月になる娘が居て、彼女は今ちょうど歩き始めてるところなんだけど、何度も何度も尻もちをついちゃうの。彼女はその尻もちをつくことで「自分が失敗しちゃった」「もうやだ、もうあきらめる」っていう風には全く思わないわけ。

尻もちをつくたびに立ち上がってはまた歩き始める、っていう事を何度も繰り返すうちに人間って歩けるようになるでしょ。人生ってその繰り返しよね。どんなに失敗したとしてもあきらめるんじゃなくてまた立ち上がって、またやってみる。これを何度も何度も繰り返すことによって物事を達成できるんだ、って思うわ。だからこそ生きていて素晴らしい。ね、ゲームにしてもそうだし、何をするにしてもそう。とにかくやり続けて。根気強くやり続けてみて! がんばってね。

―ありがとうございます

ハキハキと答えるミラ・ジョヴォヴィッチさんの声は明るく力強く、主人公のアルテミスそのもの。モンハン世界で躍動する彼女の演技は、過酷な鍛練と強い思いに裏打ちされていることが実感できた取材でした。

『映画 モンスターハンター』は2021年3月26日(金)より公開開始です。ゲームのファンもそうでない人も、この機会に異世界サバイバルを堪能してみてください。

(c) Constantin Film Verleih GmbH

『映画 モンスターハンター』あらすじ

 

作戦行動中に砂漠で消息を絶った偵察小隊。その探索に当たっていたアルテミス(ミラ・ジョヴォヴィッチ)率いる特殊部隊は、突然、激しい砂嵐に飲み込まれてしまう。砂嵐が去った後、彼らの眼前に現れたのは、未知なる世界の光景と…ありえないサイズの超巨大モンスター!! 近代兵器が通用しないモンスターの猛攻に、小隊は全滅寸前にまで追い込まれる。絶体絶命の危機を救ったのは、見慣れぬ装備を身にまとい、巨大な剣を携えた一人の男(トニー・ジャー)。彼はモンスターを狩るために戦う者=モンスターハンターであった。
アルテミス達はなぜ、モンスターが跋扈する世界にやって来たのか? 元の世界に戻る方法はあるのか? すべての真実を知るためには、次々襲来する巨大モンスター達を倒し、生き残るしかない。狩るのは人間か? モンスターか!? 究極のサバイバルがいま始まる!

『映画 モンスターハンター』
監督・脚本:ポール・W・S・アンダーソン
出演:ミラ・ジョヴォヴィッチ、トニー・ジャー、ティップ・“T.I”・ハリス、ミーガン・グッド、ディエゴ・ボネータ、ジョシュ・ヘルマン、オウヤン・ジン、山崎紘菜 and ロン・パールマン
原作:「モンスターハンター」(カプコン)
製作:コンスタンティン・フィルム、テンセント・ピクチャーズ、東宝
配給:東宝=東和ピクチャーズ共同配給
公式サイト:https://monsterhunter-movie.jp/about.html

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オサダコウジ

慢性的に予備校生の出で立ち。 写真撮影、被写体(スチル・動画)、取材などできる限りなんでも体張る系。 アビリティ「防水グッズを持って水をかけられるのが好き」 「寒い場所で耐える」「怖い場所で驚かされる」 好きなもの: 料理、昔ゲームの音、手作りアニメ、昭和、木の実、卵

TwitterID: wosa

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