スタンフォード大がAIの影響力を評価したレポート「2021 AIインデックス」を発表!
新型コロナの世界的な流行により経済・産業が停滞するなか、AIの影響力は増大し技術的進歩は加速しているようだ。
スタンフォード大学、人間中心のAI研究所(HAI)が主導して開発したAIインデックスは、AIの影響と進歩の測定/評価を可能にする。国家経済への影響や技術の進歩といった、AI事情を包括的に分析したレポートを発表した。
AIへの民間投資は大幅に増加
2021 AIインデックスによれば、新型コロナの流行が経済に悪影響を及ぼしたにもかかわらず、AIへの民間投資は大幅に増加したとのこと。
また、大学でのAIコース設置数はここ2~3年で2倍に。アメリカについてはAI関連人材の採用が減少に転じたものの、世界的に見れば増加している。
国家AI戦略をかかげる国は、2020年には30カ国以上になった。アメリカ政府のAI関連支出は数十億ドル規模となり、議会ではAIについて言及が2018年分析時の3倍に増加している。
AI関連論文引用数は中国がトップに
技術の進歩の面では、大規模な言語生成モデルでの進歩が著しかったようだ。
一方、ディープフェイクが生成したテキスト、画像、動画が増加し、論文には倫理関連のキーワードが大幅に増加した。
特筆すべき点としては、中国系の学者によるAI研究論文が、査読付き学会誌での引用数で初めてアメリカを抜き世界のトップになったことがある。これは、AIに関するアメリカの技術的優位性が今後10年以内に失われ、中国が取って代わる可能性があることを指摘した「人工知能に関する国家安全保障委員会(NSCAI)」によるレポートの内容にも通ずるだろう。
AI開発および利活用の推進と同時に、一部の領域に関してはこれを規制しようとの動きが見て取れ、この傾向は2021年以降さらに顕著になると予想される。
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