手ぶらOK&すぐ食べられる!熱海で夢のような釣り体験を
いきなりだけれど1つだけ、わがままを言っていいだろうか。
「釣りをして新鮮なお魚を食べたい。でも準備とかはしたくないし、外は寒いから長時間待ちたくない。そして釣れたら調理してほしい。朝から釣りたいから、その前日は素敵な宿で温泉とかも入りたい。あと結婚したい。」
釣り好きな人にめちゃくちゃ怒られそうだが、この願いは本心でもある。
そんなわがままがすぐ叶う地が、熱海だ。(結婚以外)
東京駅
特急踊り子に乗って、意外と近い熱海へ
JR熱海駅はJR東京駅から特急踊り子に乗り、1時間20分ほどで到着する。意外に近い。
JR小田原駅を通過してからは、車窓から海も見えてきて旅情が高まってくる。進行方向に対して左を見ると海、右を見ると山があり、贅沢な景色に少し癒される。
熱海駅
キチプラスでお洒落にしらす丼を
あっという間に熱海駅に到着した。少しお腹も空いてきたので、ちょっと海鮮を楽しみたい。
熱海駅から徒歩5分ほど、「キチプラス(KICHI+)」へ。「しらす丼」って書いてあるけど、本当にここで合っているのか? と疑ってしまうほどにお洒落でカフェのような外観。
1Fはカフェ、2Fは雰囲気のある小料理屋のような店内。明るい接客と調和してだいぶ落ち着く。
三色丼(1,300円税込)をいただく。美しくて美味しい。
江ノ島で2色のしらす丼は食べたことあったけど、この桜エビが入ったものは初めて。静岡は桜エビが名物で、そもそも日本では近くの駿河湾でしか漁がおこなわれていないとのこと。つまり、かなり新鮮な桜エビがいただけます。3色とも食感が異なるので、飽きずに楽しく食べれました。
結構ボリュームもあり、食材はほとんど地元伊豆や熱海近郊のものを使用しているとのこと。
そして珈琲(450円税込)がだいぶ美味しい。
店内が生臭いとか一切無い(むしろ木とコーヒーのいい匂いがする)ので、コーヒーも落ち着いて愉しめる。旅行の時って「カフェ寄りたいけど、時間もあんまり無いしな……」と諦めることもあるので、ご飯のついでにレベルの高いコーヒーが飲めるのはとても嬉しかった。
逢初橋バス停
源頼朝と北条政子が出逢った場所へ
キチプラスから徒歩約5分の春日町バス停から東海バスで3分ほど、逢初橋(あいぞめばし)バス停に到着する。
バス停から徒歩1分ほどの朱色の橋が、源頼朝と北条政子の恋の言い伝えが残る「逢初橋」。
いい感じの写真に残して恋のご利益が受けられればと思ったのだが、僕が行った時はちょうど新しいガス管を入れる工事中だったので……、工事が終わればもう少し風情のある写真が撮れると思われる。
橋からは遠くに海も見えて、ロケーションは素晴らしかった。
走り湯
日本三大古泉の1つ、走り湯とは一体
逢初橋から歩いて4分ほどのところに日本三大古泉に数えられる「走り湯」がある。
看板の字がだいぶ消えていたので普通に迷いはしたが、なんとかたどり着いた。
温泉は縦に湧き出すイメージがあると思うが、ここは珍しいことに、海方向へ向かって横に湧き出す横穴式の源泉。湧き出すお湯が走り落ちるように見えることから「走り湯」という名前がつけられたそう。
ここが入口。この洞窟を10メートルほど進むと、お湯が噴出しているところに行ける。中はスチームサウナみたいになっており、ゴウゴウとお湯の噴出する音が響き渡る。
横に湧き出す源泉、一体どんな感じなのだろうか。
……ちゃんとしたのをお見せしたかったが、洞窟内は換気とかそういうのがなく、70℃のお湯がバシュバシュ出ている。1歩踏み入れた段階でメガネもカメラのレンズも曇ってしまって。源頼朝が信仰した神湯とも呼ばれる源泉、お立ち寄りの際はぜひその目でご確認ください。
また、徒歩1分ほどのところに、縁結びのご利益があることで有名な伊豆山神社の摂社「走湯神社」があるので、お参りしていくのもいいかと思う。さらに階段を上っていくと、総本社格の「伊豆山神社」もある。
網代駅
旅情が高まるレトロな駅舎
再び東海バスで熱海駅まで戻り、そこから伊東線で約13分、網代駅へ。
南熱海温泉ともいわれる網代温泉。その玄関口のような存在である網代駅のレトロな駅舎は、「旅行に来た感」を高めてくれる。
駅から無料送迎バス(要連絡)で約5分、宿泊先である「松風苑」へ向かいます。
松風苑
庭園と温泉と食事、全部がすごい宿
入ってすぐに、イルミネーション、鯉、赤い橋という「あ、これずっと見てられるな」と
思うほどの幻想的な風景が飛び込んできた。この橋が日本庭園の入口なのだが、その広さはなんと4,000坪。
庭園は、日本赤十字社の初代社長であった佐野常民伯爵の別荘当時の趣を残す名園。小川が流れ、約60種の花木が四季折々に咲き誇るとのこと。また、戦後にここで映画『蜂の巣の子供達』が撮影されたことから、「蜂の巣庭園」と呼ばれているそう。
※編集部注:イルミネーションは冬季限定(例年クリスマスシーズン〜1月末まで)
お部屋はキレイな和室で、旅情を高めてくれます。
夕食もすごく豪華で、多すぎず少なすぎずの理想的な量。伊勢海老と舟盛りがある。すごい。
1人用のお刺身が舟盛りで出てくるのはなんかテンションが上がる。
貸切風呂(有料)も最高のロケーションすぎて時間いっぱい入った。絶対入りたいよねこんなお風呂。
こちらの温泉は、地下1,003メートルから湧き出る湯量たっぷりの自家源泉。泉質はpH9.5のアルカリ性単純温泉で、美肌効果があるとされている。飲むと便秘や胃腸の疾患に効能があるらしい!
今日は熱海を歩いてまわり、素晴らしすぎる食事と温泉で癒され、普段より早めに就寝しました。
最高に気持ちよく目覚めた2日目の朝は、庭園を散策。旅館の庭園とは思えないほどの自然に包まれた。
取材に伺った11月は柚子が実っていた。
庭園には神社があり、なんとそれは「走湯神社」の分祀として建立されたとのこと!
走湯神社と同じご利益があるそうなので、しっかりと釣りの成功をお祈りした。後で思い出したのだが、釣りは関係なく恋愛のパワースポットといわれているそう。
名残惜しいがチェックアウトをして、再び送迎バスで網代駅へ。
海上釣り堀 太公望
海の上で手軽に釣り体験を
網代駅から徒歩約10分、「海上釣り堀 太公望」へ。
海で釣りはしたいけど、素人が釣れるかなんてわからない。でも海の上にある釣り堀なら!と、わがままが叶う場所だ。
受付を済ませ、釣り堀には船で! 僕はファミリーコースを選択。6,000円(税別)で最大タイ2匹、アジ5匹を釣ることができる。釣り竿とかも全部貸してくれるので手ぶらでOK。たくさん釣るぞ。
釣り堀には漁師さん(スタッフ)がいて、危険が無いように見てくれている。釣れるか不安ですみたいなお話をしたところ、「幼稚園の子でも釣るよ」と心強いお言葉をいただいた。
いざ開始、いけるのか?
おおっ?
いけた。タイ。
こんなアッサリ釣れていいのかという思いもあったが、釣れることは普通にうれしい。これ子供とか大喜びするだろうな。
魚の口から針を外すのがうまくできなくて漁師さんにお願いしたら、「小学生の女の子も自分で取るぞ」と言いながらも外してくれた。やさしい。
簡単にたくさん釣れた。
生きてる、新鮮、そしてこの釣れたてのお魚たちを……
ドン!
すぐに調理してもらえる!
アジのから揚げとタイのお刺身(調理料金が別途かかります)。タイの弾力がすごい。アジの調理法はこれがおすすめだと教えてもらったのだが、美味しすぎて笑っちゃった。
残りのお魚はクーラーボックスに入れ、その場から家に配送できる。マジで手ぶらで行って手ぶらで帰れる。最高。
熱海駅
釜鶴ひもの店でお土産を購入し、帰京
帰り際、熱海駅直結の「ラスカ熱海」内にある「釜鶴ひもの店」で、お土産に干物を購入。
ひとつひとつ冷凍で個別包装されていたのでとても買いやすい。好物であるアジやサバのみりん干しをチョイス。すごく美味しそうだ。家で食べるのを楽しみに、熱海駅から再び踊り子に乗り東京駅へ。
自宅
釣った魚と買った干物でお魚三昧
家に帰りぐっすりと寝た翌日、自宅に荷物が届く。そう、昨日釣った魚がもう届いた。
素人がタイを捌くのはなかなかハードだった。あとこれは経験則からお伝えするが、まな板は絶対もっと大きい方がやりやすいと思う。
昨日食べたものを再現しようとしたアジのから揚げ、お土産に買ったアジのみりん干しとベーコン巻き、捌ききれなくて煮たタイ。完成したら全部茶色くて驚いたが、どれもとても美味しかった。
手ぶらで熱海に出かけて、踊り子ですぐに着いて、素晴らしい旅館と温泉、お魚たち。素敵な旅だった。もう1つわがままを言うなら、次は結婚とかして家族で行きたいかな。
伊豆山神社のご利益を、待ってみようか。
掲載情報は2021年2月10日配信時のものです。現在の内容と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
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