【米ビルボード・アルバム・チャート】モーガン・ウォレン自身初のNo.1、カントリーALとして史上最多の週間ストリーミング記録

access_time create folderエンタメ
【米ビルボード・アルバム・チャート】モーガン・ウォレン自身初のNo.1、カントリーALとして史上最多の週間ストリーミング記録

 米テネシー州出身のカントリー・シンガー、モーガン・ウォレンの新作『デンジャラス:ザ・ダブル・アルバム』が1位に初登場した、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。

 本作は、2018年4月にリリースしたデビュー・アルバム『イフ・アイ・ノウ・ミー』から約3年ぶりとなる、自身2作目のスタジオ・アルバムで、その『イフ・アイ・ノウ・ミー』が記録した13位を大きく上回る、自己最高位更新にして初のTOP10入り、そして初の首位獲得を果たした。カントリー・アルバム・チャートでは、前作に続き2作連続の1位を獲得している。

 『デンジャラス:ザ・ダブル・アルバム』の初動ユニットは265,000で、そのうち74,000がアルバム・セールス、184,000がアルバム・ストリーミング(SEA)、トラックごとのユニット数(TEA)は7,000とそれぞれ高記録を打ち出した。セールスの内訳、50,000がダウンロード数、24,000がパッケージによる売り上げで、週間ストリーミングは2億4,018万再生を記録している。

 カントリー・アルバムによる週間ストリーミング数としては、今週8位にランクインしているルーク・コムズの『ホワット・ユー・シー・イズ・ホワット・ユー・ゲット』が2020年11月7日付チャートで記録した、1億226万再生を2倍近く上回る歴代最高記録を更新。ストリーミングによる週間ユニット数としても、同日に『ホワット・ユー・シー・イズ・ホワット・ユー・ゲット』が記録した76,000に2倍以上差をつけ、歴代最高記録を打ち出した。

 両アルバムが好記録を打ち出したのは、カントリー・アルバムのストリーミング需要が年々上昇していることもあるが、最大の理由は収録曲の数にある。『ホワット・ユー・シー・イズ・ホワット・ユー・ゲット』は、昨年10月に新曲6タイトルを追加したデラックス・エディションをリリースして23曲に、そして本作『デンジャラス:ザ・ダブル・アルバム』はタイトルの通り2枚組、全30曲が収録されていて、いずれも曲数が大量のストリーミングを獲得した要因となっている。

 なお、『デンジャラス:ザ・ダブル・アルバム』は『ホワット・ユー・シー・イズ・ホワット・ユー・ゲット』より7曲多く収録されてはいるが、『デンジャラス:ザ・ダブル・アルバム』は初週集計18曲分で1億508万再生を記録しており、曲数が下回っても『ホワット・ユー・シー・イズ・ホワット・ユー・ゲット』の初動ストリーミングを超えていたということになる。

 カントリー・アルバムによる初動ユニットとしては、2018年9月19日付チャートで1位に初登場したキャリー・アンダーウッドの『クライ・プリティー』が記録した266,000ユニット以来、2年4か月以内の最高記録を打ち出した。1年以内の総合記録としては9番目に高い初動ユニット数で、R&B/ヒップホップ・アルバムを除く初週ストリーミングとしては、アリアナ・グランデの『thank u, next』が記録した3億7007万再生(2019年2月23日)、テイラー・スウィフトの『フォークロア』が記録した2億8,985万再生(2020年8月8日)に次ぐ、歴代3番目の記録となる。

 カントリー・アルバムが1位を獲得したのは、前述の『ホワット・ユー・シー・イズ・ホワット・ユー・ゲット』(2020年11月7日)以来約2か月ぶりだが、1位に初登場したのはケニー・チェズニーの『ヒア・アンド・ナウ』がデビューした2020年5月6日付チャート以来約8か月ぶりで、過去5年の記録をみても178作中『デンジャラス:ザ・ダブル・アルバム』が11作目と、カントリー・アルバムが1位を獲得し難い状況が続いている。2014年12月以降ストリーミングがユニットに換算されるようになり、ヒップホップやR&Bアルバムが有利になる一方で、ストリーミングの弱いカントリーやロック・アルバムは上位にランクインし辛くなった。

 先週首位に返り咲いたテイラー・スウィフトの『エヴァーモア』は2位にダウンし、ポップ・スモークの『シュート・フォー・ザ・スターズ、エイム・フォー・ザ・ムーン』は3位をキープした。今週は、1位の『デンジャラス:ザ・ダブル・アルバム』含むTOP3全ての作品がリパブリック・レコードからリリースされたアルバムで、同レーベルによるTOP3独占は過去3か月で3度目の快挙となる。なお、先週の14位から6位にTOP10復帰したザ・ウィークエンドの『アフター・アワーズ』と、7位にダウンしたアリアナ・グランデの『ポジションズ』も同レーベルからのリリースで、今週はTOP10中5作をリパブリック・レコードが占めた。5作のランクインは、2020年2月1日付チャート以来約1年ぶりとなる。

 前週から35%増加の35,000ユニットまで上昇してTOP10に返り咲いた『アフター・アワーズ』だが、今週ユニット数が増加したのは、1月5日に公開された新曲「セイヴ・ユア・ティアーズ」のミュージック・ビデオと、2月7日に開催予定の【第55回スーパーボウル】におけるハーフタイム・ショーで、パフォーマーとして出演する宣伝効果を受けてのもの。ハーフタイム・ショーが予定通り開催されれば、 さらに上昇が見込める。

 今週4位に初登場したのは、米フィラデルフィア出身の女性R&Bシンガー=ジャズミン・サリヴァンのEP『Heaux Tales』。初動ユニットは43,000を記録し、最高6位を記録したデビュー・アルバム『Fearless』を上回る自己最高位を更新した。その他、2ndアルバム『Love Me Back』(2010年)が17位、3rdアルバム『Reality Show』(2015年)は12位にランクインしたが、TOP10入りは本作で2作目となる。

Text: 本家 一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートは、1月22日以降掲載予定となります。

◎【Billboard 200】トップ10
1位『デンジャラス:ザ・ダブル・アルバム』モーガン・ウォレン
2位『エヴァーモア』テイラー・スウィフト
3位『シュート・フォー・ザ・スターズ、エイム・フォー・ザ・ムーン』ポップ・スモーク
4位『Heaux Tales』ジャズミン・サリヴァン
5位『ザ・ボイス』リル・ダーク
6位『アフター・アワーズ』ザ・ウィークエンド
7位『ポジションズ』アリアナ・グランデ
8位『ホワット・ユー・シー・イズ・ホワット・ユー・ゲット』ルーク・コムズ
9位『レジェンズ・ネヴァー・ダイ』ジュース・ワールド
10位『グッド・ニュース』ミーガン・ジー・スタリオン

関連記事リンク(外部サイト)

1月23日付 Billboard 200 全米アルバムチャート
1月23日付 Billboard Hot 100 全米ソングチャート
パッセンジャー、エド・シーランがプロデュースした「Sword from the Stone (Gingerbread Mix)」をリリース

  1. HOME
  2. エンタメ
  3. 【米ビルボード・アルバム・チャート】モーガン・ウォレン自身初のNo.1、カントリーALとして史上最多の週間ストリーミング記録
access_time create folderエンタメ

Billboard JAPAN

国内唯一の総合シングルチャート“JAPAN HOT100”を発表。国内外のオリジナルエンタメニュースやアーティストインタビューをお届け中!

ウェブサイト: http://www.billboard-japan.com/

  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。