B級フード研究家・野島慎一郎の美味しかったカップ麺 月間ベスト5(2020年11月)
カップ麺やスナック菓子、ファストフードなどのアレンジレシピを研究する“B級フード研究家”としても活動している、ノジーマこと野島慎一郎です。
ガジェット通信ではアレンジレシピを紹介する記事を中心に執筆していますが、普段から研究としてカップ麺を食べる機会が多いため、1か月で食べたカップ麺のなかから個人的に美味しいと感じたカップ麺ベスト5をご紹介します。
新作のカップ麺をすべて食べているわけでもないですし、新旧織り交ぜたあくまでも個人的なランキングとなりますが、皆さまのカップ麺選びの参考になりましたら幸いです。
第5位:日清食品 カップヌードルBIG 鶏白湯
5位に選んだのは日清カップヌードルBIGの鶏白湯。春頃には発売されていたのですが、なかなか手を伸ばせずにいました。なぜなら鶏白湯は通常サイズでの展開はなく、BIGサイズ限定での発売なんですよね。食べてみたかったけど買いにくかったという方もきっと多かったのでは?
味の方はいかにもカップヌードルの麺に合わせてチューニングされた鶏白湯ラーメンといった感じ。こってり目に仕上げられたスープは味が若干しょっぱめで、鶏油の香りと風味も強めに感じられる、なかなかジャンクな味わいとなっています。
ミンチ肉、玉子、青ネギなどのかやくがゴロゴロ入っていて、麺を引き上げるとたっぷり絡みついてくるのもいい感じ。
ラーメン屋で出てくるようなラーメンを食べたい気分のときよりも、家でカップラーメンを食べたい気分のときにしっくりきそうな味ですね。なんならご飯やおにぎりもセットで食べたくなる味。そう考えるとなおさらレギュラーサイズでも展開してくれることを期待したい……!
第4位:明星 チャルメラ 博多バリカタ豚骨
4位には「明星 チャルメラ 博多バリカタ豚骨」を選びました。こちらは全然新作ではないのですが、麺の完成度の高さに驚かされた一杯です。
待ち時間60秒のノンフライ麺は博多ラーメンの細麺を見事なまでに再現。麺をよく噛んでいると口の中で小麦の甘味がふわりと広がっていくんですよね。ここまで小麦の風味を感じられるカップラーメンって、なかなかないですよ!
ただこちらはそこまで高価なカップ麺でもないため、全体のバランスとしては麺に思いっきりステータスを振った印象で、スープはいかにもカップラーメンの豚骨スープという印象。これはこれでウマいんですけど、スープの濃度がちょっぴり薄く感じるんですよね。
とはいえ200円、300円するカップ麺でもないのでそこまで求めるのも違うでしょう。逆にクセが少なくて万人受けするスープともいえますし、紅生姜や高菜、青ネギ、ニンニクなどのお好みの具材をトッピングして、自分好みに整えて食べれば最強ですぞ!
第3位:マルちゃん 黄色い博多焼きラーメン でか盛り
たまたま博多ラーメンが続いてしまいましたが、3位には「マルちゃん 黄色い博多焼きラーメン でか盛り」を選出しました。
赤いきつね・緑のたぬきシリーズにはほかにも「黒い豚カレーうどん」「白い力もちうどん」などのカップ麺が出ているのですが、そのうちのひとつ「黄色い博多ラーメン」の焼きラーメンバージョンになります。
麺は3位に選出した「チャルメラ 博多バリカタ豚骨」ほどではありませんがなかなかの細麺で、待ち時間は同じく60秒。それでいて麺の量は130gもあるという、すぐにお腹いっぱいになりたい人にはうってつけのカップ麺です。
麺が130gもあるカップ焼きそばやカップまぜそばは、味が単調だったり具材が少なかったりすると途中で飽きてしまいがち。でもこちらは“豚とニンニクの旨味をプラスした塩味のカップ焼きそば”といった感じにまとまっていて、味に深みがあるので勢いでズルズルと食べられちゃいます。
まあ味の好みは人それぞれなので、この味にすぐ飽きを感じてしまう人もいるとは思います。しかしこの「黄色い博多焼きラーメン」にはスープもついていて、なんと途中からつけ麺スタイルに切り替えて豪快に味変できるんです。この工夫は素晴らしい!
そのまま食べたり、つけ麺スタイルで食べたりを繰り返していたら、あっという間に130gの麺がなくなってしまいました。麺自体もいい食感だし、かやくで入っているきくらげも絶妙なアクセントに。いいカップ麺だったなあ。
第2位:明星 みかさ監修 ソース焼そば
2位には東京・神保町にある人気焼きそば専門店「みかさ」が監修したカップ焼きそば「明星 みかさ監修 ソース焼そば」を選びました。
名店が監修したカップ麺は今や次から次へと売り場に並んでいますが、どれも完成度や再現度が高いかというと残念ながらそんなことはありません。下手したらお店にとってマイナスになってしまうんじゃないかと思えるカップ麺もありますからねぇ……。
ですが、この「みかさ監修 ソース焼そば」はひと味もふた味も違いました。ソースは液体ソースとペースト状の濃厚ソースを組み合わせるというダブルソーススタイル。これが甘くもあり、スパイシーでもあり、実に深〜い味がするんですよ。
そして麺はもっちりとした食感の極太麺で、かやくは豚肉の一切れにまでしっかり味付けが施されています。ほんと、ソース焼きそばなんて何を食べてもたいして変わらないなんて思っていたら大間違い。もう、味の奥深さが段違い!
奇をてらわずに正々堂々とうまいソース焼きそばを追求したことがビシッと伝わってくる一品です。もしこちらが定番カップ麺として販売されるようになったら、UFOやペヤング、一平ちゃんなどと肩を並べる扱いになるんじゃないかしら。間違いなくそのくらいのポテンシャルはありますね。ソース焼きそばが好きな人にはぜひ試してほしい一杯です。
第1位:日清食品 どん兵衛 限定プレミアムきつねうどん 史上最もっちもち麺
2020年11月の1位に選んだのは「どん兵衛 限定プレミアムきつねうどん 史上最もっちもち麺」でした。もうこれは仕方がない。完璧な一杯でしたし、11月はどん兵衛プレミアムの完勝という印象ですね。
“史上最もっちもち麺”というなんとも読みづらい名前が付けられた麺は待ち時間がなんと8分! それだけ長い時間待たないと麺が柔らかくならないほど、従来のカップうどんでは考えられないほど厚みのある麺が最大の売りとなっています。
しかし麺が厚くなったといっても、普段からカップうどんを食べる習慣がない人にとってはあまり違いを感じられないかもしれません。
ですが、このどん兵衛プレミアムの素晴らしいところは麺がアップデートされただけでなく、つゆも油揚げも進化しているということ。どん兵衛は北海道、東日本、西日本で違うつゆを使用しているのですが、今作では全国で一本化。純粋に最もっちもち麺に合うつゆを追求しているのです。
そのつゆは東日本版と比べると醤油の味が薄まって出汁の存在感が強くなり、甘くまろやかになった印象を受けるのですが、もうこれがうまいのなんの。
さらに油揚げは分厚くなって食べごたえが増し、満足度も大幅アップ。そして希望小売価格が通常のどん兵衛と12円しか変わらない(通常193円・プレミアム205円)というのが何より素晴らしい! たったの12円で得られるプレミアム感!!
価格を上げずに商品価値を上げる、日清食品の商品開発への真摯な姿勢がうかがえる素晴らしい一品でした。これはもう、どん兵衛プレミアムを年越しうどんに任命するのもアリなのでは!?
総評
以上、11月に食べたカップ麺の中から美味しかったものを5品選出しました。今月の4位にランクインさせた「明星 チャルメラ 博多バリカタ豚骨」は2016年に発売されたカップ麺なのですが、2020年の春にリニューアルされたことでさらにおいしくなっていたようです。
次から次へと新しいカップ麺が発売され続けていますが、過去の商品もしれっとアップデートされていたりするので、本当にいろいろなカップ麺から目が離せないなと改めて感じました。
次回12月のランキングは2020年1月上旬頃に発表予定です。どうぞお楽しみに!
(執筆者: ノジーマ)
- ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
- 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。