奨学金返還のリアル、大公開!20の実例から見えた「安心返還計画」教えます

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奨学金返還のリアル、大公開!20の実例から見えた「安心返還計画」教えます
高校卒業後は、「奨学金を申請して進学しよう」と考えている高校生は多いはず。

でも、何となく申請額を決めてしまうと、いざ返還が始まった時に予想外の負担の重さに気づいて後悔することも…。

そこで、今まさに奨学金を返還している社会人の先輩200人に、奨学金の借入総額や月々の返還額、月の給料、出費の内訳など、奨学金返還が始まった後のふところ具合の実情について、具体的に聞いてみた!

先輩たちのリアルな収支を参考に、返還が始まってからの生活をしっかりイメージしてみよう!

※赤字、黒字などは回答者の自己申告になっているため、合計額とカテゴリーにはズレが生じる場合が有ります。

奨学金返還を抱える先輩たちの約半数が、月々の出費は赤字かプラスマイナス0!

まずは、奨学金を返還している社会人200人に、「奨学金返還を含めた月々の出費は、赤字? 黒字?」とズバリ聞いてみた!

奨学金返済

※表記

・ガリガリさん…大幅に赤字※2万以上赤字

・げっそりさん… 少し赤字※2万未満の赤字

・スリムさん… プラスマイナス0

・細マッチョさん… 少し黒字※2万未満の黒字

・ゴリマッチョさん… 大幅に黒字※2万以上の黒字

「少し黒字」「大幅に黒字」と回答した人は44%にとどまり、半数以上が赤字かギリギリの生活を送っていることが判明!

「社会人になれば毎月、まとまった給料がもらえるからお金に余裕ができるはず」と思っていると、厳しい現実が待っているかも。

ただ、“月々の出費”といっても、何にどれくらいお金がかかるのか、高校生にはピンとこない部分も多いはず。

そこで、ここからは20人の先輩たちのひと月のリアルな収支を公開!

さらに、赤字、プラスマイナス0の明細には、ファイナンシャルプランナーの竹下さくら先生から、出費を抑えるためのアドバイスも伝授してもらった!

大幅に赤字!「ガリガリさん」の月の明細

まずは、大幅に赤字(2万円以上赤字)のガリガリさんを見てみよう。

ガリガリさんもすごく無駄遣いをしているという印象はないが、自分の収支をきっちりと把握できていない人が多いみたい。

収支をしっかり把握することがガリガリさんから抜け出せる第1歩かも⁉

欲しいものをすぐ買ってしまうさとうたろうさんのCASE

学金返還のリアル、大公開!20の実例から見えた「安心返還計画」教えます

●奨学金について

項目 金額 奨学金の借入総額 380万円 毎月の奨学金返還額 1万6000円 ボーナス時の奨学金返還 なし

●月の収支

項目 金額 月収 20万円 奨学金返還 1万6000円 食費 5万円 家賃 5万円 水道光熱費 5000 娯楽交際費(趣味) 6万円 通信費 5000円 交通費 1万円 合計 19万6000円 【竹下先生のアドバイス】

上記の出費を合計すると19万6000円で月給の範囲内なので、大幅に赤字ということは、このほかにも出費がかさんでいる項目があるのかもしれません。

明確になっている出費の内訳の中では、食費と娯楽で合わせて11万円というのが大きいですね。

欲しいものがあるとすぐに買ってしまうという人は、無理に出費をセーブするよりも、月々決まった額を積立貯蓄するといいですよ。

自動積立でも財形でもいいので、月に1万円もしくは5000円ほどを貯蓄していくと、気づいた時にはお金が貯まっているのでオススメです。

ついついゲーム課金してしまうぬにんさんのCASE

●奨学金について

項目 金額 奨学金の借入総額 380万円 毎月の奨学金返還額 2万円 ボーナス時の奨学金返還 なし

●月の収支

項目 金額 月収 20万円 奨学金返還 2万円 食費 3万円 家賃 3万6000円 水道光熱費 1万円 娯楽交際費(趣味) 6万円 通信費 1万5000円 交通費 1万3000円 保険料 4000円 合計 18万8000円 【竹下先生のアドバイス】

上記の出費を合計すると18万8000円なので、月の収支が大幅に赤字ということは、これとは別にゲームに関する出費が5万円ほどあるということかもしれませんね。

趣味への出費が多い人は、無理に出費を減らそうとすると、逆にストレスになって出費が増えてしまう危険性があるので、やはり積立貯蓄をして、残ったお金でやりくりするのがいいですね。

また、ゲームの課金はクレジットカードで支払っている場合がほとんどだと思いますが、カードでの支払いは支出を把握しづらいので危険!

まずはクレジットカードの明細をしっかり見て、自分がどれくらい使っているのかを細かく把握することから始めてみましょう。

高校生でもついつい、スマホのアプリに課金してしまうことがある人もいるのでは?

どんなアプリにいくら使っているのか、または使っていないのに定期購読になっているものがないか確認してみて!

特に無駄遣いしているつもりはない…でも赤字のかわさんのCASE

●奨学金について

項目 金額 奨学金の借入総額 500万円 毎月の奨学金返還額 3万円 ボーナス時の奨学金返還 なし

●月の収支

項目 金額 月収 10万円 奨学金返還 3万円 食費 3万円 家賃 3万円 水道光熱費 5000円 娯楽交際費(趣味) 5000円 通信費 5000円 交通費 5000円 合計 11万円 【竹下先生のアドバイス】

月収10万円というのは、税金などをひかれたあとの自由になる手取りの金額ということが考えられます。

その中で、奨学金の返還を月3万円しているというのは、かなり厳しいと思いますね。

月給が20万円ほどの場合でも、奨学金の返還は月2万円までが健全に生活できるボーダーライン

月給が20万円でも、実際は保険や税金などが引かれ、手元に残る金額は15万円前後という人が多いのが理由の1つ。

かわさんのように、月3万円を超えてくると、生活が苦しくなってしまいます。

奨学金は、月々の返還かボーナス返還か(年2回に分けて返還する)が選択できます。

返還途中での変更はできませんが、高校生が今後、月給が少なくてボーナスがある会社への就職が決まった場合は、月々返還していくよりもボーナスでの返還を検討してみてください。

頑張って節約しているけど赤字のおんたまさんのCASE

●奨学金について

項目 金額 奨学金の借入総額 150万円 毎月の奨学金返還額 1万5000円 ボーナス時の奨学金返還 なし

●月の収支

項目 金額 月収 15万円 奨学金返還 1万5000円 食費 1万5000円 家賃 4万円 水道光熱費 5000円 娯楽交際費(趣味) 2万円 通信費 1万3000円 交通費 2万円 実家へ仕送り 5万円 合計 17万8000円 【竹下先生のアドバイス】

食費を月1万5000円におさえるには、1日500円以下でやりくりしなければいけない計算なので、かなりの節約ぶりです。

これ以上、削ろうとすると健康面にかかわるのでほかでの見直しを検討するのが◎。

出費の中では、実家への送金が大きい金額ですが、これを削ることは難しいと思うので、通信費を見直してみてはいかがでしょう。

通信費は、月5000円ほどが相場なので、格安スマホに替えるなど、節約できる方法を検討してみるといいかもしれません。

毎月少し赤字…。「げっそりさん」の月の明細

毎月2万円未満の赤字のげっそりさんは、自分では無駄遣いと分かっているけど使ってしまうという人が多い印象。

ついつい買ってしまうペットボトルを水筒に変えたり、外食の回数を減らしたりしてみると赤字から抜け出せそう。

旅行好きなしろすけさんのCASE

●奨学金について

項目 金額 奨学金の借入総額 700万円 毎月の奨学金返還額 2万2150円 ボーナス時の奨学金返還 なし

●月の収支

項目 金額 月収 13万円 奨学金返還 2万2150円 食費 1万5000円 家賃 2万2000円 水道光熱費 1万円 娯楽交際費(趣味) 5万円 通信費 5000円 交通費 1万円 合計 13万4150円 【竹下先生のアドバイス】

奨学金の返還額が2万円を超えているので、ちょっと苦しいと思います。

ほかは、家賃も食費もかなりおさえられているので、娯楽交際費を見直してみてはいかがでしょうか。

ネットショッピングへの出費がかさんでいるとのことですが、クレジットカードを何枚も持っている場合は、1枚にまとめることが節約への第一歩。

あとは、カードの利用明細を見える場所に貼って、無駄遣いがなかったかをチェック。

合計金額だけを見ていても節約はできないので、何にいくら使ったかをしっかり目で見て確認することが大切です。

まだ出費の少ない高校生のうちから何にいくら使ったかを把握しておく習慣をつけておくとよいですね。

出前など食費がかさむ KさんのCASE

●奨学金について

項目 金額 奨学金の借入総額 500万円 毎月の奨学金返還額 2万5000円 ボーナス時の奨学金返還 なし

●月の収支

項目 金額 月収 18万円 奨学金返還 2万5000円 食費 5万円 家賃 6万8000円 水道光熱費 3000円 娯楽交際費(趣味) 2万円 通信費 1万円 交通費 2000円 合計 17万8000円 【竹下先生のアドバイス】

食費が月1万円というのは、やはり少し高いですね。

1人暮らしの場合は、1日1000円を食費の目安にすると、月3万円ほどにおさまるので、まずはそこから節約してみましょう。

Kさんの場合は、水道光熱費がかなり安いですが、平均的には水道光熱費は1万円以内を目安に。

通信費と合わせて1万5000円以内が理想です。

また、奨学金の返還額が2万円を超えているので、これも赤字になる要因。

奨学金を借りるときは、返還額が月1万円台におさまるようにシミュレーションをして、借入額を決めることが大切です。

自動販売機でついドリンクを買ってしまうやすたろうさんのCASE

●奨学金について

項目 金額 奨学金の借入総額 150万円 毎月の奨学金返還額 5万円 ボーナス時の奨学金返還 10万円

●月の収支

項目 金額 月収 22万円 奨学金返還 5万円 食費 3万円 家賃 5万円 水道光熱費 8000円 娯楽交際費(趣味) 8000円 通信費 4000円 交通費 0円 合計 15万円 【竹下先生のアドバイス】

奨学金を月5万円ずつ返還しているとのことですが、借入総額が150万円にもかかわらず、この返還額というのはちょっと考えにくいと思います。

月5万円ずつ返還していた場合、1年間で60万円返還することになるので、2年半で完済する計算になりますよね。

さらにボーナスからも返還しているとのことなので、もしかすると借入総額をしっかり把握できていないのかもしれません。まずはもう一度、奨学金の借入総額を確認することから始めましょう。

奨学金の返還は、自動引き落としの場合が多いので、「今いくら返し終わっていて、残りはいくらか」を正確に把握できていない人もいます。

ただ、「返還がいつまで続くのか」を理解しておくことは精神的余裕につながるので、しっかりと把握しておくことが大切です。

収支をはっきり把握していないなかさんのCASE

●奨学金について

項目 金額 奨学金の借入総額 775万1445円 毎月の奨学金返還額 1万9594円 ボーナス時の奨学金返還 なし

●月の収支

項目 金額 月収 14万円 奨学金返還 1万9594円 食費 1万5000円 家賃 4万6000円 水道光熱費 8000円 娯楽交際費(趣味) 5000円 通信費 1万3000円 交通費 8000円 合計 11万4594円 【竹下先生のアドバイス】

奨学金の借入額は大きいですが、返還額は月々2万円以内におさまっているので、理想的な返還計画だと思います。

外食が多いとのことですが、食費は1万5000円なので、これとは別にさらに外食費がかかっているのかもしれませんね。

もし、外食費も含めて感覚的に「1万5000円くらいは食費に使ってるな」と思っているのであれば、一度しっかり家計簿をつけてみましょう。

食費が月1万5000円というのは、1日500円しか使えない計算なので、外食が多い場合はほぼ実現不可能な金額。

まずは、収支を把握することが無駄遣いを減らす近道です。

月の収支はプラスマイナス0でギリギリ。「スリムさん」の月の明細

プライスマイナス0という人たちも、外食、洋服、コスメなどの出費が多くみられた。

物を買わないようにするというよりは、クーポンやポイントなどをうまく活用してみると少しは黒字になるかも⁉

ついつい外食しがちなジャクソンさんのCASE

●奨学金について

項目 金額 奨学金の借入総額 300万円 毎月の奨学金返還額 2万円 ボーナス時の奨学金返還 なし

●月の収支

項目 金額 月収 19万円 奨学金返還 2万円 食費 5万円 家賃 4万5000円 水道光熱費 1万円 娯楽交際費(趣味) 3万円 通信費 1万円 交通費 5000円 合計 17万円 【竹下先生のアドバイス】

奨学金の借入総額と返還額は、バランスがとれていると思うので、健全な生活が送れるとは思います。

ただ、食費と娯楽交際費がかなり大きいですね。

上記の出費を合計すると17万円なので、収支がプラスマイナス0ということは、これらの出費とは別にオタ活費がかかっているのかもしれません。

グッズやコレクションといったものへの出費をクレジットカード決済にしている場合は、カードは1枚にまとめて、明細を見えるところに貼ること。あとは、「食費と娯楽交際費を合わせていくらまで」と目標をたてて、出費を管理してみてください。

食費は、「削ろう!」と意識するよりも割引クーポンを上手に使ったり、外食の頻度を少し減らしてお惣菜を買って帰るなど、まずはできるだけ今の生活を保ちながら節約できる方法を試してみるのがオススメです。

住宅ローンを組んでいるゆーさんのCASE

●奨学金について

項目 金額 奨学金の借入総額 180万円 毎月の奨学金返還額 1万2000円 ボーナス時の奨学金返還 5万円

●月の収支

項目 金額 月収 17万5000円 奨学金返還 1万2000円 食費 5000円 住宅ローン返還 5万4000円 水道光熱費 1万2000円 娯楽交際費(趣味) 5000円 通信費 6000円 交通費 6000円 車の保険料 9000円 その他 1万円 合計 11万9000円 【竹下先生のアドバイス】

奨学金の借入総額が180万円と少なく、ボーナス返還もしていますよね。

月々1万2000円ずつ返還しているとのことなので、約7年ほどで完済する計算になり、あと2年以内には払い終わると思います。

ゆーさんの場合は、すでに住宅ローンを支払っているとのことなので問題ないのですが、ローンを組める金額は、総額で年収の35%ほどという基準があります。

奨学金は、すでにローンの中に含まれてしまうので、将来、住宅ローンなどを希望する場合、借りられる額の上限が減ってしまうことも。

また、社会人になって車を購入する場合、ローンのほかに車の保険や駐車場代、ガソリン代などの維持費もかさむので、それも計算に入れて奨学金の返還計画を立てましょう。

週末は外食してしまうらんらんさんのCASE

●奨学金について

項目 金額 奨学金の借入総額 360万円 毎月の奨学金返還額 1万5000円 ボーナス時の奨学金返還 5万円

●月の収支

項目 金額 月収 20万円 奨学金返還 1万5000円 食費 1万円 家賃 8万6000円 水道光熱費 1万3000円 娯楽交際費(趣味) 5000円 通信費 8000円 交通費 5000円 ペットの飼育費 5000円 日用品費 1万円 合計 15万7000円 【竹下先生のアドバイス】

家賃が高めではありますが、奨学金の返還額が1万円台におさえられているので、これくらいなら無理なく続けられると思います。

食費と娯楽交際費を合わせて1万5000円となっていますが、「週末は外食が多い」ということなので、上記とは別に外食費がかかっているのかもしれませんね。

もし、外食費も含めて1万5000円くらいかなと何となく思っているのであれば、一度、家計簿をつけて外食にかかっている出費をしっかり把握してみるといいでしょう。

洋服や美容代に使ってしまうNBさんのCASE

●奨学金について

項目 金額 奨学金の借入総額 290万円 毎月の奨学金返還額 1万5000円 ボーナス時の奨学金返還 なし

●月の収支

項目 金額 月収 20万円 奨学金返還 1万5000円 食費 2万円 家賃 6万5000円 水道光熱費 5000円 娯楽交際費(趣味) 1万円 通信費 1万円 交通費 1万円 美容代 1万円 洋服代 1万5000円 合計 16万円 【竹下先生のアドバイス】

奨学金の返還計画としては、無理なく理想的だと思います。

食費と娯楽交際費を合わせて3万円というのも、やりくり上手だと思いますね。

美容代と洋服代に出費がかさんでしまうということですが、今はコロナ禍で外出する機会が減ったので、化粧品や洋服の購入代が減ったのではないでしょうか。

これを機に、購入頻度を少し下げたり、出費を減らすきっかけにしてみては?

毎月少し黒字!「細マッチョさん」の月の明細

ちょっと黒字という人は、奨学金の返還が2万円以下に抑えている人が多かった。

毎月の収支をしっかり把握して、余裕をもった返還計画にすることが黒字への近道かも⁉

食べるのが大好きというおかゆさんのCASE

●奨学金について

項目 金額 奨学金の借入総額 150万円 毎月の奨学金返還額 8833円 ボーナス時の奨学金返還 なし

●月の収支

項目 金額 月収 19万円 奨学金返還 8833円 食費 3万6000円 家賃 6万円 水道光熱費 1万7000円 娯楽交際費(趣味) 2万7000円 通信費 1万4000円 交通費 1万円 日用費 5000円 合計 17万7833円

ライブ大好きkeysさんのCASE

●奨学金について

項目 金額 奨学金の借入総額 194万円 毎月の奨学金返還額 1万3470円 ボーナス時の奨学金返還 なし

●月の収支

項目 金額 月収 20万円 奨学金返還 1万3470円 食費 2万5000円 家賃 0円 水道光熱費 0円 娯楽交際費(趣味) 3万円 通信費 7000円 交通費 6000円 合計 8万1470円

都心に住んでいるため家賃高めの額縁さんのCASE

●奨学金について

項目 金額 奨学金の借入総額 800万円 毎月の奨学金返還額 2万5000円 ボーナス時の奨学金返還 なし

●月の収支

項目 金額 月収 30万円 奨学金返還 2万5000円 食費 1万円 家賃 4万円 水道光熱費 5000円 娯楽交際費(趣味) 3000円 通信費 1万円 交通費 9000円 合計 10万2000円

趣味を楽しむりんこもさんのCASE

●奨学金について

項目 金額 奨学金の借入総額 150万円 毎月の奨学金返還額 1万5000円 ボーナス時の奨学金返還 なし

●月の収支

項目 金額 月収 10万円 奨学金返還 1万5000円 食費 1万5000円 家賃 4万円 水道光熱費 5000円 娯楽交際費(趣味) 2万円 通信費 1万3000円 交通費 2万円 実家へ仕送り 5万円 合計 17万8000円

大幅に黒字!「ゴリマッチョさん」の月の明細

大幅黒字さんも収入が多くても奨学金の返還額は2万円前後の人が多い印象。

あとから返還額を増やしていくこともできるので、はじめは無理のない範囲の返還計画を立てるようにしよう。

カーシェアリングをして旅行好きなetnさんのCASE

学金返還のリアル、大公開! 20の実例から見えた「安心返還計画」教えます

●奨学金について

項目 金額 奨学金の借入総額 384万円 毎月の奨学金返還額 1万6016円 ボーナス時の奨学金返還 なし

●月の収支

項目 金額 月収 20万円 奨学金返還 1万5000円 食費 5万6000円 家賃 4万円 水道光熱費 2500円 娯楽交際費(趣味) 3万円 通信費 4000円 交通費 1000円 合計 14万8500円

洋服代がかさんでしまうゆびまんさんのCASE

学金返還のリアル、大公開! 20の実例から見えた「安心返還計画」教えます

●奨学金について

項目 金額 奨学金の借入総額 500万円 毎月の奨学金返還額 1万円 ボーナス時の奨学金返還 なし

●月の収支

項目 金額 月収 25万円 奨学金返還 1万円 食費 2万円 家賃 6万8408円 水道光熱費 1万2000円 娯楽交際費(趣味) 2万円 通信費 9000円 交通費 0円 合計 17万8000円

食費にお金をかけている三菱リーマンさんのCASE

学金返還のリアル、大公開! 20の実例から見えた「安心返還計画」教えます

●奨学金について

項目 金額 奨学金の借入総額 433万2000円 毎月の奨学金返還額 2万7233円 ボーナス時の奨学金返還 なし

●月の収支

項目 金額 月収 27万円 奨学金返還 2万7233円 食費 4万円 家賃 1万8200円 水道光熱費 1万円 娯楽交際費(趣味) 1万円 通信費 1万円 実家へ仕送り 5万円 合計 16万5433円

多趣味なきなこさんのCASE

学金返還のリアル、大公開! 20の実例から見えた「安心返還計画」教えます

●奨学金について

項目 金額 奨学金の借入総額 240万円 毎月の奨学金返還額 1万3413円 ボーナス時の奨学金返還 なし

●月の収支

項目 金額 月収 26万円 奨学金返還 1万3413円 食費 2万円 家賃 6万円 水道光熱費 1万円 娯楽交際費(趣味) 5万円 通信費 1万円 交通費 2000円 医療・保険料 2万円 美容・衣服費 1万円 日用雑貨 1万円 合計 20万5413円

奨学金の返還期間は約20年! 月の返還額は2万円以下がボーダーライン

高校生の中には、「社会人になれば月20万円くらいを毎月もらえるんだから、奨学金の返還に3、4万くらい使っても大丈夫でしょ」と考えている人もいるかもしれません。

ただ、実際は保険や税金などが引かれ、手元に残る金額は15万円前後という場合も少なくありません。

さらに、先輩たちの明細を見てもわかるとおり、家賃や光熱費、食費など、月の出費は想像以上に多いので、奨学金の返還額が月2万円を超えると生活が苦しくなる可能性が高いですね。

JASSOで奨学金を申請する場合、奨学金の返還期間は約20年です。

例えば、月10万円の奨学金を借りた場合、1年間では10万円×12カ月分で120万円の借入となります。

これを大学卒業までの4年間借り続けると、借入総額は480万円(120万円×4年)。

これを20年で返還する場合、480万円÷20年で、1年間に24万円を返還することになります。

さらにこれを12カ月で割ると、月々の返還は2万円となります。

申請額を決めるときは、「月10万円以上を借りると毎月の返還が2万円を超えるので要注意」と覚えておきましょう。

「大学生になったら生活費もかかるし、借りられるだけ借りておこう」と安易に考えるのは、将来の自分に大きな負担をかけることとなります。

日本学生支援機構(JASSO)のホームページなどで、必ず返還シミュレーションをして、毎月いくら返還していくことになるのかを具体的に把握してから、借入額を決めることが大切です。

➡スタサプ進路 学費シミュレーターを使ってみる

大学4年の3月が最後のチャンス!就職が決まったら返還条件を必ず見直そう

また、借入の際に記入した返還誓約書の条件のうち、在学中の貸与期間であれば、変更できるものもあります。

例えば、第一種(無利息)の奨学金の場合、返還方法は毎月決まった金額を返還する「定額返還方式」だけでなく、前年の所得に応じて毎月の返還額が決まる「所得連動型返還方式」というものもあります。

これは、2017年にできた新制度で、今回のコロナウイルスによる影響など、何らかの理由で所得が減ってしまった場合は、奨学金の返還額も引き下がります。

この場合、完済までの年数が長期化したり、所得がアップした場合は返還額も増えますが、所得が低かったり不安定だったりする場合は、「所得連動型返還方式」を検討してみてもいいと思いますね。

ただし、返還条件を変更できるのは“貸与中のみ”です。卒業後は変更できません。大学生の場合は、4年生になって就職が決まり、月の給与やボーナスが具体的になったら、必ず奨学金返還の条件を見直しましょう。

ほとんどの場合、奨学金の返還がスタートするのは新社会人になった年の10月からですが、3月に学校を卒業した後は、条件の変更はできません。

大学4年の3月が最後のチャンスなので、申請書類の準備などを考慮して、遅くとも大学4年の12月までには見直しておく必要がありますね。

「就職内定と奨学金返還条件の見直しはセット」だと覚えておくと安心です。

どうしても返還できなくなってしまった時は必ず連絡を!

奨学金の返還は、4回以上延滞すると口座振替の停止、債権回収会社からの督促などが発生します。

さらに長期間延滞すると、一括返還を求められたり、いわゆるブラックリスト入りとなりクレジットカードが使えなくなったり、住宅ローンが組めなくなったりすることも。

返還に困ったときは、絶対に放置せず、まずはJASSOの「返還相談センター」などに連絡を!

返還を一定期間待ってくれる「返還期限猶予制度」や「減額返還制度」というものもあるので、必ず相談することが大切です。

奨学金は、「学びたい」という気持ちを実現してくれる心強い制度です。

無理のない返還計画を立てて、必要なだけ借りる。

これをしっかり頭に入れて、賢く活用しましょう!

赤字と言っているのに収支をみると黒字になっていたりと自分の支出をきちんと把握していない人が多かった今回の調査。

高校生のうちに自分はどんなことにどれだけ使っているのか確認してみることが大切かも?

※本調査は2020年8月にスタサプ編集部にて、奨学金を返還中の男女200人にアンケートを実施

「スタサプ公式LINEでは進路&勉強に役立つ情報を配信してるよ!よかったら登録してみてね」

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