このたびオフィスがなくなることになりました (ガジェット通信)

さてさて、いつものんびりしている未来検索ブラジルと東京産業新聞社(ガジェット通信を運営している会社)ですが、このたびオフィスがなくなることになりました。

でもでも、会社がつぶれたというわけではありません。

入居していた秋葉原オフィスの契約は10月いっぱいで切れちゃうのですが、コロナ禍のまっただなかでオフィスの必要性を考え直したのです。結果として、法人を維持するために必要不可欠な機能(Head Quarter/HQ)だけを松濤の小さなオフィスに移し、残りは全部テレワーク体制にしました。

前のオフィスはなくなっちゃうし、新しいオフィスはHQ機能だけ。そういう意味での、「オフィスなくなった」です。まぁ、そういう意味だったらいいのか、というとそうでもないですが。

ともあれオフィスで業務を行なっていた50名ほどのスタッフがオフィス無し生活に突入です。

2度目のオフィス無し編集部へ

…とまあ、本店住所が変わることになりこれは以前と似た状況だなぁと思ったので、当時のお知らせ(https://getnews.jp/archives/1299562)に更新をかけてテキストを調子よくでっち上げた(上のパラグラフはその一部)わけですが、さすがガジェット通信、心ある編集部スタッフから「何が面白いんだこれ」と怒られまして、自分の言葉で書きおろすことになりました。以下、主にガジェ通について書きます。

似た状況というのはどういうことかというと、弊社はオフィスに関して、代々木 →新宿 →新宿増床 →オフィス無し →秋葉原 →松濤/オフィス無し(←いまここ)という変遷を辿っています。実は1回目のオフィス無し時にもHQ機能維持のために松濤にデスク島一つを間借りしていて、あれ? これ前に経験したよね? ってなってるということです。

ともあれ、100人近い人数が関わる会社なのに2回目の根無草です。1回目は全く問題なかった、というか、元来、必要なことをやれればどこにいてもよいというのがブラジル社設立当初からの方針なので、そういう意味では新型コロナの脅威があろうがなかろうが全く変わらないのですが、その必要なことが一体なんなのかをこのタイミングでガジェ通は問われていると感じています。根無し草の根とは何なのか。

ブラジル社には映像部という部署があり、収録、中継、制作の仕事をしています。この場合、現場に来なくてはならない事は誰の目から見てもはっきり決まっています。しかしガジェット通信のようなメディア業務は、取材以外は座ってできます。コロナ状況下では特に取材対象者が現地に来なくてもいいような工夫をしてくださっていて、オンライン会議が一気に進歩した今、自宅から一歩も出ずに業務維持できるようになっているのは事実です。

つまり、誰も出勤しなくなり、本当にオフィスが必要なのか強制的に考えさせられています。その結果、なんとなく会社にとっての“根”はオフィスの存在とは違うところにあることに気がつきつつあります。ちょっと真面目に考えてみればオフィスが心の拠り所なんておかしいのはすぐわかるし、個人個人は当然に理解していたとは思うのですが、ガジェ通ができて干支が一回りして、ちょっと緩んでいたかもしれません。メディアとして理想の状態に立ち戻って認識を新たにする機会が今やってきたのかも、と襟を正す思いです。

当事者的興味を持って一次情報を正しくたどり、個人や社会にとって有用な情報を素早く届ける、という考えこそガジェ通に取っての“根”です。その上に「体を張る」や「衆目を広く集める」や「二次情報には新しい価値を付加する」が成立します。我々は全然根無草ではなかった。

元々は発売前のゲームとかガジェットを貸してもらって遊べるぞ! と少々不純な動機で始まったガジェット通信ですが、12年でここまで深化しています。今後も社会環境に柔軟に対応しつつ理想のWebメディアをお見せできるよう頑張ります。

映像部については自社スタジオが無くなりましたが、企画、制作、管理業務は以前と変わらず滞りなく維持されています。むしろ全体的に拡大傾向にあり、自社スタジオの引力が無くなった分、アウトソース化で効率がよくなったり、連携が取りやすくなっています。他部署についても身軽になった分、パフォーマンスが上がっています。

今回の感染症が収まっても、さらにまた次の感染症がやってきたとしても、価値観でチームが成立する部分はもう変わらないと思います。一皮剥けた未来検索ブラジル社と、今後ともよろしくお付き合いいただきますようお願いいたします。

お取引先のみなさまへ

オンライン主体の組織となる未来検索ブラジルですが、HQに場所があるためリアル会議も全然可能です。ご遠慮なく。

(未来検索ブラジル代表 竹中直純)

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