「MVPは皇治」、グレイシー一族と死闘を繰り広げた格闘家が「RIZIN.24」を熱血戦評!

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「MVPは皇治」、グレイシー一族と死闘を繰り広げた格闘家が「RIZIN.24」を熱血戦評!

 ヴァンダレイ・シウバやグレイシー一族、ミルコ・クロコップ、ピーター・アーツなどのモンスター級ファイターと戦ってきた元総合格闘家の大山峻護さん。試合中の骨折や網膜剥離など、壮絶な経験を積んできた不屈のファイターが、9月27日に行われた「RIZIN.24」の注目カードをアツく戦評!

大山峻護さん

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RIZIN キックボクシングルール:3分 3R(58.5kg)
○那須川天心vs.皇治●

「今回の大会のMVPは皇治選手ですね。ビッグマウスで挑発すればするほどリスクは大きいですけど、だからこそ盛り上がりました。皇治選手は今回の大会のためにいろんなものを背負ったと思うんですよね。K-1を離れて、いきなりスターの那須川天心選手に喧嘩を売って、賛否両論あったと思うんですけど、それを全部受け止めて素晴らしい試合をやり切ってくれた。
皇治選手は3ラウンドずっと暴風雨のようなラッシュの中にいましたが、それでも最後まで気持ちが切れることなく戦い続けることができたのはすごい精神力だと思います。普通の選手なら最初の30秒でぶっ倒れていますよ。天晴れですね」

「天心選手の入場シーンを生で初めて見ましたが、スーパースターのオーラでした。会場の隅々までエネルギーが伝わってきました。改めて、天心選手は格闘技界の宝物だと思いましたね。
天心選手はリングに上がる度に進化している姿がすごいです。スピード、爆発力、尋常じゃないですね。異次元です。倒しきれなかったのは、『KOを取らなきゃ』という力みが入ってしまったのかもしれないです。想像以上に皇治選手が手強かったんでしょうね。相手が想像以上の時にでも倒し切れるようになると、さらに上のレベル、もはや神レベルにいけるんじゃないかと思います。天心選手はまだまだ進化していくと思うので、彼の進化のストーリーを見ていけるのは格闘技ファンとして幸せだなと思います。
天心選手と皇治選手、勝っても負けても心を震わせてくれる、格闘技やスポーツの本質を見れたいい試合でした。試合後、ノーサイドで二人が抱き合っている姿も良かったですね」

RIZIN MMAルール:5分 3R(71.0kg)
●矢地祐介 vs. 大原樹里○

「素晴らしい試合で、第一試合から感動しました。負けられない矢地選手と、このチャンスを何がなんでも手にしたい大原選手の意地がぶつかり合って、すごくいい試合でした。
入場した時も、矢地選手の顔が開き直っていて、いい顔をしていました。前回負けて追い込まれているのに、こんなにいい顔をして入場できる選手はなかなかいないので、やはり素晴らしいポテンシャルとメンタルを持った選手なんだなと思いました。
大原選手もこのような大舞台なのにすごく落ち着いて入場してきて、さすが47戦のキャリアを持つ選手だなと思いました。試合展開としては、1ラウンド目のラッシュで仕留めきれなかったので、2ラウンド目はメンタル的には矢地選手の方が有利かなと思ったら、その通り矢地選手が2ラウンド目から盛り返してきました。お互いに譲らぬ、どちらが勝ってもおかしくない試合でしたが、僅差の勝負を取ることができたのは大原選手の気持ちの強さですね。やはり1ラウンド目のインパクトが強かったので、判定は大原選手の勝ちになりましたが、矢地選手にはこれからの奮起を期待しています。ファンはここからのストーリーを待っています」

RIZIN キックボクシングルール:3分 3R(55.0kg)
○江幡睦 vs. 良星●

「すごく噛み合ったいい試合。早送りのような展開の早い試合でした。江幡選手の入場がすごくオーラが出ていて、この選手はいろんなものを背負っていて、それを力に変えられる選手なんだろうなと思いました。経験値もフィジカルも江幡選手の方が上回っていましたけど、良星選手は踏み込みの鋭さと気持ちの強さが素晴らしかった。体力も削られて追い込まれた状態でも、最後の最後まで前に、前に出ようとした姿が印象的でした。江幡選手は改めて実力を証明してくれた試合だと思います」

RIZIN 女子MMAルール:5分 3R(53.0kg)※肘あり
○RENA vs. 富松恵美●

「RENAの入場を見て、本当に戦うのが好きなんだなと感じました。待ちに待った、みんなの前で戦える試合なんだろうなというのが笑顔から伝わってきました。逆に富松選手は38歳にして頑張って掴んだビッグチャンス。入場から覚悟が伝わってきて、対照的な熱を感じました。富松選手の寝技は相当強いなと感じましたが、RENA選手がしっかり対応して、最後グランドで上になったところとかを見ると、RENA選手はもはやただのストライカーではないなと思いました。総合の経験も積んで、真のMMAファイターなんだなと感じました。
RENA選手からあと数試合で引退という言葉を聞いて、格闘技界が彼女に期待だったり、重たいものを背負わせ過ぎてきたかなと、ちょっと切なくなってしまいましたね。残りの数試合は悔いなく戦って欲しいですし、RENA選手の戦い、生き様を見届けたいなと思います」

RIZIN MMAルール:5分 3R(61.0kg)※肘あり
●金太郎 vs. 瀧澤謙太○

「次世代のスターになりうる二人だと思いました。二人の入場を見て、佇まいだったり、オーラだったり、目つきだったり、その雰囲気に鳥肌が立ちましたね。試合も二人とも打撃が当れば一発で決まるので、どちらが自分の距離感を制するかというヒリヒリした試合を見せてもらいました。注目したいのは、3ラウンド目で金太郎選手が戦い方を変えたところ。タックル入ってグラウンドに持っていったんですけど、戦い方を途中で変えられるのはクレバーで本当に強い選手。今回負けてしまったけど、まだまだ楽しみな選手ですね。瀧澤選手は一発でも当れば倒されてしまうような試合の中で相手の攻撃を見切って当てにいっていたので、素晴らしい選手だなと思いました」

RIZIN MMAルール:5分 3R(71.0kg)※肘あり
○久米鷹介 vs. 北岡悟●

「40歳で70戦以上の試合をして、この大舞台で戦えるって凄まじいことです。しかも相手が現役バリバリのチャンピオンで。僕は40歳で引退しているので、これは本当にすごいこと。久米選手は絶対負けられないプレッシャーがすさまじかったと思いますが、北岡選手のいいところを全て潰して、素晴らしい試合の組み立て方でした。北岡選手は必殺のフロントチョークがありますから、もしかしたら試合をひっくり返してくれるかも?という期待をさせてくれつつ、最後まで戦ってくれました。北岡選手は勝っても負けても何かを感じさせてくれる、生き様を背中で感じさせてくれる選手。これからも戦う北岡選手を見届けていきたいなと思います」

RIZIN MMAルール:5分 3R(71.0kg)※肘あり
○武田光司vs.川名雄生●

「チャンピオン同士ということでお互いプレッシャーがあったんだろうなと思います。お互いのいいところを潰しつつ、職人のような試合を見せてもらいました。武田選手はテイクダウンで、川名選手は打撃という自分の持ち味を出そうとしていました。だからこそなかなか手が出なかったですけど、そこのやりとりもさすがチャンピオン同士で、見応えありましたね。どっちが勝ってもおかしくない試合でした。
武田選手は武器であるレスリングで勝負したいのに、意外にも川名選手のレスリング力が強くて逆に押し込まれて、精神的にキツかったと思います。それでも武田選手が勇気を出して前に出てパンチを当てて、そのヒットが評価になったと思います」

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

大山峻護(おおやま・しゅんご)

5歳で柔道を始め、全日本学生体重別選手権準優勝、世界学生選手権出場、全日本実業団個人選手権優勝という実績を持つ。2001年、プロの総合格闘家としてデビュー。同年、PRIDEに、2004年にはK-1・HERO‘Sにも参戦。2012年ロードFC初代ミドル級王座獲得。現在は、企業や学校を訪問し、トレーニング指導や講演活動を行なっている。著書に「科学的に証明された心が強くなる ストレッチ」(アスコム)。10月中旬にビジネスマンのメンタルタフネスを高めていくための本「ビジネスエリートがやっているファイトネス~体と心を一気に整える方法~」(あさ出版)を出版予定。
大山峻護さんInstagram
https://www.instagram.com/shungooyama/
オンライン家庭教師 with アスリート
http://virus-busters.spo-sta.com/
「科学的に証明された 心が強くなる ストレッチ」
ファイトネス
http://shungooyama.spo-sta.com/


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