【日ハム】西崎氏&幸雄氏が選ぶ前半戦「投手MVP」&抑えにするなら○○

　新型コロナウイルスによる影響で120試合制でおこなわれている今年のプロ野球は、いよいよ後半戦へと突入。

パリーグは首位ホークスと2位ロッテが激しい首位争いを繰り広げている。

そんな中、その首位争いになんとか食らいつこうとしている4位の日本ハムについて、ファイターズのエースとして3年連続15勝、5年連続2桁勝利をおさめるなど大活躍をした西崎幸広さん、「ミスターファイターズ」の愛称で知られ、現役時代には2000安打を達成し、名球会入りも果たしている田中幸雄さんの両OBにインタビュー。

前半戦の投手MVP、そして日本ハムの投手事情について話してくれた。

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ー前半戦を終えて、一時は3位に浮上もありながら、なかなか勝ちきれずに現在4位。ここまでのチームを振り返っていかがですか？

田中さん（以下、敬称略）：5割行ったと思ったらすぐ下がってしまう。5割をなかなか越せないところが、上位に浮上出来ていないところだと思いますね。

西崎さん（以下、敬称略）：今年は大型連勝もなければ大型連勝もなく、勝った負けたの繰り返しじゃないですか。上位に行くためには、やはり連勝をしないといけないですよね。

ー戦い方としてはいかがでしょうか？

西崎：今年はファイターズに限らず、各球団打線をよくいじっている感じがしますね。

田中：今年は開幕が遅かったのもあって、試合数も少ないので、勝たなきゃいけないという焦りがあるんじゃないでしょうかね。

西崎：その焦りがおそらく選手に伝わってくると思うんですよね。

田中：そう言った点でいうと、これは昔からそうですが変えたらいけない選手と変えても大丈夫な選手ってあると思うんです。変えたらいけない選手を変えると、流れがもっと悪くなったりもしますよね。

西崎：強いチームって、やっぱり軸はしっかりしているじゃないですか。多分幸雄監督だったら同じ選手をずっと使うと思いますよ（笑）1.3.4.5番あたりは固定して、2番に入れる選手は、そこから移すのではなく、全く別のところから入れると思います。

ー前半戦を終えて、お二人の「投手MVP」を教えてください。

西崎：僕は杉浦かなあ。ローテーションを外れた時期もありましたけど、その中でも与えられた役割をしっかりと果たしていると思います。

田中：僕はバーヘイゲンがいいと思うんですよね。結局結果じゃないですか。そうなるとやはり勝ち星を挙げている選手になってくるのかなと思いますね。

ー投手事情と言ったところで、今シーズン、ここまで、有原投手・上沢投手・バーヘイゲン投手はローテを守っているものの、その他の先発投手は「週替わり」。先発陣が半分固定されていない投手状況についてどう見ていますか？

西崎：元々、加藤なんかはショートスターターなので、そもそもローテーションを守っていくのが難しいところはありますよね。監督の考えもあってショートスターターをやっていますからね。
その中でも誤算だったのは秋吉じゃないでしょうか？秋吉が抜けたことによって、マルティネスが後ろに回ることにもなってしまったので・・・。

ーその中で先日は吉田輝星投手が今季1軍初登板。ファームではここまで奪三振でトップにもなっていますが、入団当初と2年目の現在で、何か変化した部分はありますか？

田中：2軍での登板をみていましたが、まだ何か物足りなさを感じます。高校時代はもう少し、ストレートが早くて伸びがあるイメージ。あとは変化球で腕があまり振れていないように感じますね。そこが少し気になります。

西崎：確かに、変化球を投げる際に腕が緩むなというのは感じますね。ストレートの時はいい腕の振りをしていましたが、変化球になると緩む。それだと、1軍で投げた際には相手にすぐバレてしまいますね・・・。

ーこれから先発ローテーションに入っていく上で、課題となる部分はありますか？

西崎：ストレート、変化球共に全ての質を上げていくことじゃないでしょうかね。変化球でいうと、ストライクを取れる球が最低2つは欲しいですね。

田中：確かに若い選手は真っ直ぐだけという選手が多いですからね。

西崎：真っすぐとフォークが多いですね。その2つだけだと、フォークがダメだった時に、相手からするとストレート1本に絞れてしまう。そうなった時にもう1つ変化球でストライクを取れるボールが欲しくなりますよね。

ーチームのブルペン事情といったところでいうと、現在守護神の秋吉投手が不在。その中で、マルティネス投手や宮西投手が抑えをやっていますが、お2人がもし監督あるいは投手コーチだとしたら、秋吉投手不在の中で誰を抑えに起用をしますか？

西崎：僕、金子が抑えでいいと思うんですよね。あれだけ球種もあってストレートもあってコントロールも良いですからね。

田中：今年あまり調子が良くない中で、抑えをやった方が逆に落ち着く気がしますけどね。

西崎：本当はその方がいいと思いますね。セーブシチュエーションの1イニング限定って決めて投げれば、金子だったらできると思うんですよね。それくらいの実績は持っている投手ですからね。あとはもう先発に完投して欲しいですよね。

田中：確かに最近は先発が完投するケースって少なくなってきましたからね。

西崎：最近は球数やイニングで決めてしまうことが多いので、行ける時は行って欲しいです。特に今年は厳しい日程なのでね・・・。エースたるものは極力中継ぎを休める。これも一つの仕事ですからね。

　まだまだ続く、レジェンドたちのインタビュー。

第二弾では、2人が選ぶ「野手MVP」、そして後半戦の戦い方についてお伝えする。

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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