函南駅 昭和9年の駅舎を完全にリニューアル【木造駅舎巡礼01】東海道本線06

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※2020年8月撮影

トップ画像は、JR東海東海道本線函南駅。

熱海駅から東海道本線は、JR東海の区間になります。やってきた沼津行は、JR東海373系直流特急形電車。ゆったりとしたシートで寛げますが、乗るのは函南駅までの8分間。そのほとんどがトンネルの中です。

※2020年8月撮影

函南駅で降りて西に向かう車両を見送ります。

※2020年8月撮影

駅名標。

※2020年8月撮影

丹那トンネルの完成にともなって1934年(昭和9年)にトンネル坑口の西側に設置された駅です。当初は信号場が計画されていましたが地元函南村(現・函南町)の請願で駅が作られました。

島式ホームから東京側を見ています。小さく丹那トンネルの西坑口が見えます。

※2020年8月撮影

望遠レンズでアップにしてみました。

※2020年8月撮影

現在の御殿場線が東海道本線だった時代、25パーミルの急勾配が19km続くために、下り列車は国府津駅で、上り列車は沼津駅で補助機関車の増結や「重い食堂車の切り離し」などが必要でした。東海道本線の輸送上のボトルネックだったのです。

丹那トンネル(7,804m)は、このボトルネックを解消するために当初から直流電化・複線規格で作られました。丹那トンネル完成により、東海道本線は11.81km短縮され、速達性と運行経費が大幅に改善されました。

しかし丹那トンネルは、丹那断層を始めとする大きな断層帯が五ヵ所もあり、1918年(大正7年)の着工から16年もかかった難工事でした。湧水が激しく、本坑の倍、15kmの水抜き坑で芦ノ湖の3倍もの地下水を排水して工事が行われました。丹那盆地は、この排水で灌漑用水が失われ、水田とワサビ沢が消失。現在は酪農が中心になっています。

丹那トンネルは、67名もの犠牲者を出して1934年(昭和9年)に完成しました。この難工事は様々な教訓を与えました。次の「関門トンネル」工事以降でこれらの教訓が活かされるのです。

立派な駅舎を見ながら跨線橋に向かいます。

※2020年8月撮影

ホームの名所案内。

※2020年8月撮影

跨線橋から名古屋方面を見ます。本線の外側に待避線、左に保線車両用の側線もあります。

※2020年8月撮影

駅前広場も見えました。駅は函南町の中心部からは北東に離れています。

※2020年8月撮影

地上に下りて、駅舎出入口から駅前広場。

※2020年8月撮影

駅舎は開業時の由緒あるものですが完璧にリニューアルされていて、全く新しく作られた駅舎と同じでした。いささか脱力した筆者は駅舎内部など撮影していません。コラムを書く段になって困ってしまいましたが、仕方がありません。

駅舎の東京側から。伊豆箱根バスが停まっています。

※読者様から「伊豆箱根バスでは?」とメールいただき慌てて写真を確認いたしました。筆者の「ジャングル大帝のレオ」=西武という安易な思い込みでした。正しくは伊豆箱根バスです。ご指摘いただいた生沼様ありがとうございました。今後もお気づきの点がございましたらお手数ですがご教示下さいます様お願いいたします。住田至朗

※2020年8月撮影

形は創建当時のままですがほとんど新しい駅舎になっています。しかし、歴史的資産をこの様な形で現在に対応するものにして長く使い続けるのは素晴らしいことだと思います。個人的には古い木造駅舎が好きなのですが。

※2020年8月撮影

改めて駅舎正面をアップで。

※2020年8月撮影

駅舎真鶴駅に「土木学会選奨土木遺産」が表示されています。丹那トンネルと、函南駅から西側に同時期に作られた桑原川橋梁です。

※2020年8月撮影

徒歩10分の桑原川橋梁を見に行こうかとも思ったのですが、この時点で30℃を軽く越えて猛暑日状態なので諦めました。

東海道本線下り列車を待つホームから駅舎。端正ですね。美しい。

※2020年8月撮影

では、東海道本線、次の木造駅舎に向かいます。

【木造駅舎巡礼01】東海道本線07 に続きます。

(写真・文章/住田至朗)


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