映像に軸足を置いてがんばっていきたい『東京バタフライ』水石亜飛夢インタビュー

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映像に軸足を置いてがんばっていきたい『東京バタフライ』水石亜飛夢インタビュー

過去の後悔や挫折と向き合い、必死にもがきながら前に進んでいく若者たちの姿を描いた『東京バタフライ』が9月11日(金)に公開されます。主人公の1人で、夢に折り合いをつけて進んでいく仁を演じた水石亜飛夢さんに2年前の撮影当時のことやご自身の今について、話をうかがいました。

<作品概要>
「進撃の巨人」「甲鉄城のカバネリ」「ヴィンランド・サガ」など大ヒットアニメを手掛けるアニメーションスタジオWIT STUDIOと数々の国際映画祭での受賞歴を持つTokyo New Cinemaが再びタッグを組み、叶わなかった夢の残り香を胸に、先の人生をどう生きていくかをほろ苦くも温かく描いたヒューマンストーリー。
主人公・安曇を演じるのはシンガーソングライターとして活動する白波多カミン。映画初主演の白波多は本作の主題歌「バタフライ」も担当、瑞々しくも力強い歌声で本作を彩っている。
バンドメンバーには、ギター・仁役に「魔進戦隊キラメイジャー」にメインキャストとして出演中の水石亜飛夢。ベース・修役に『菊とギロチン』『真っ赤な星』などの小林竜樹。ドラム・稔役に『されど青春の端くれ』『台風家族』などの黒住尚生ら新進気鋭のキャストが出演。さらに尚玄や松浦祐也など個性派俳優たちが集結した。
監督は池松壮亮主演の『家族の風景』でTAMA NEW WAVE2013映画祭特別賞&主演男優賞など数々の賞を受賞し、かねてより注目を集める新鋭・佐近圭太郎。今回満を持しての初長編作品である。

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記事の最後に詳細が載っていますので、あわせてご覧ください。

<あらすじ>
ボーカルの安曇とギターの仁を中心に結成した人気大学生バンド「SCORE」。ある日、ライブ中にレコード会社の目に留まりメジャーデビューのオファーが舞い込んできた。しかし、安曇(白波多カミン)はある出来事をきっかけにレコード会社へ不信感を抱き、メンバーと対立。バンドは解散してしまう。
6年後、介護士として穏やかな日々を過ごす安曇、人気バンドのサポートギターとして活動する仁(水石亜飛夢)、アルバイトをしながらも音楽に未練が残る修(小林竜樹)、結婚後、妻・瞳の実家の和菓子屋さんで働く稔(黒住尚生)、28歳となった彼らはそれぞれ別の生活を歩んでいた。
ある日、安曇は仕事を担当する梅子から孫にギターを教えてほしいと頼まれる。最初は戸惑ったが、数年ぶりのギターの感触に胸の高鳴りを感じた。ただ、それとともにSCOREを一時の感情で解散させてしまったことへの後悔を思い出す。安曇はうやむやにしていた過去の後悔ときちんと向き合うため、彼らと6年ぶりに集まることを決心した。その頃、仁や修、稔もさまざまな人生の悩みに直面していた。

監督が僕たちを背中と底から支えてくれた

―本作に出演することになったきっかけを教えてください。
事務所からTokyo New Cinemaが映画のオーディションを行うと聞き、応募しました。Tokyo New Cinemaは僕の地元にあるのです。こんなに近くで行われるオーディションは初めてでした。しかし、地元だからと油断しちゃいけないと気合を入れて行き、オーディションでは今回、演じた仁のお芝居をしました。

―出演が決まったときのお気持ちは?
オーディションで仕事が決まるときは謎の直感的なご縁を感じるのですが、今回もそんなご縁を感じていました。オーディションでも自分としてはやりきったつもりだったので、「えっ本当に?」という感じではなく、「おっしゃ~!!」といった感じで、うれしかったです。

―脚本を読んでどのように感じましたか。
音楽を通して心を描いている、情緒的な作品だと思いました。すごくいい脚本ですよね。

―仁はバンドでギターを弾いている設定です。ギターのご経験はありましたか。
高校のときにスカウトされて仕事を始める直前まで半年ほど、軽音部でギターをやっていたので、コードやフレットなど、多少のことは知っていました。とはいえ、仁ほどの経験も実力もありません。
ただ、今回の作品はバンドの演奏には重きを置いていないので、ギターの技量は問わないと監督に言っていただきました。

―佐近圭太郎監督とは初めてですよね。監督はどんな方でしたか。
僕と年齢がそんなに変わらないけれど、落ち着いた方です。現場ではフランクというか、同じ目線に立とうとしてくださっていたのを感じましたね。その一方で、内に秘めた“やってやるぞ感”が伝わってきました。

―初長編作ということで意気込みがすごかったのでしょうか。
そうだったのだのかもしれません。でも、僕たちにその熱量をぶつけるわけではなく、ご自身ができることで僕たちを背中と底から支えるような監督でした。

―仁の役作りについて、何かアドバイスはありましたか。
大まかな部分ではオーディションのときとほぼ同じでいいですと言われました。しかし、仁のクールさと落ち着き、少し尖っている部分のバランスは細かく調整していただきました。

―現場に入ってからのことでしょうか。
現場に入る前に数日間、リハーサルを行い、そこで「こういうプランでいきましょう」とか、「こういうバランスで挑みましょう」といった演出がありました。もちろん現場でもしていただきました。

1週間悩んで剣道部ではなく軽音部へ

―バンドメンバーの中で、仁だけが折り合いをつけて音楽の道に進みました。そんな仁をどう捉えましたか。
SCOREのことは終わらせたと思っていても、何かが引っかかっている。心の奥底では終わらせていないことを自覚していて、すっきりしないまま生きてきました。それでも仁は自分の好きなことに向き合おうとしています。彼は本当に音楽が好きなんでしょうね。

―ご自身は夢に折り合いをつけた経験はありましたか。
僕は現在進行形でやっているので、挫折を経験したことはあるものの、夢に折り合いをつけたことはまだないですね。必死にがんばって、夢を追っています。

―俳優は幼い頃からの夢だったのでしょうか。
僕はスカウトでこの業界に入りました。それまで自分が俳優になるとは夢にも思っていなかったのです。むしろ、スカウトしていただいたお蔭で夢が持てるようになりました。人生、どこで何があるか分かりません。こんなに素敵な世界に入れたことを感謝しています。

―中学までかなり真剣に剣道をしていらしたと聞いています。そちらをもっと続けることは考えていなかったのでしょうか。
剣道は好きですが、高校で坊主にするほどではなかったです。

―野球部でなく、剣道部も坊主なのですか。
うちの高校は剣道の強豪校だったんです。しかも高校で男子は剣道が必修科目でした。だから剣道部に入らなくても剣道はできる。そうなったときに、自分の青春を坊主にならなきゃいけない剣道部に捧げるか、それとも、もう少しキラキラした日常を目指すか。1週間くらい悩んで、キラキラな軽音部を選んでしまいました(笑)。
せっかく軽音部に入ったなら、「あいつ1年のくせになかなかうまいな」と思われたい。地元のギター教室に通い、その帰り道でスカウトをされました。

―それでギターの経験があったのですね。ところで、撮影当時のことで今でも覚えていることはありますか。
撮影で使うために作られた食べ物を、撮影後にみんなでよく食べていました(笑)。
また監督やTokyo New Cinemaのスタッフさんと一緒に、よくご飯を食べに行きました。Tokyo New Cinemaのみなさんとは「あのお店、知っている?」といった地元話で盛り上がり、個人的にそのお店に行ったりしました。

作品の持つ力やメッセージを届けたい

―作品に対するコメントに「撮影は2年前の夏。仁という人間、そしてSCOREというバンドの長い青春、その終わりを体験しました。」とありました。24歳のご自身ももう青春は終わったと思いますか。それとも、まだ青春真っ盛りでしょうか。
「魔進戦隊キラメイジャー」で僕より年下の子たちとヒーローをやって、キラキラした毎日を送っているので、僕はまだ青春感があります。

―『東京バタフライ』ではバンドメンバーの中で最年少でしたね。
お芝居の相談もそうですが、雰囲気作りや大事なシーンではカミンさん、竜樹さん、尚生さんにすごく支えていただきました。

―でも、4人でいるシーンは意外に少ないですよね。
そうなんです、できあがった作品を見たときに僕も「4人でいるシーンがあんまりないな」と思いました。でも、ずっと一緒にいたような気が今でもしています。

―修と語り合うシーンが印象的でした。
この仁と修のシーンは安曇がほかのメンバーに水を掛けるシーンと同日に撮った記憶があります。修役の竜樹さんがしっかり気持ちを作っていらっしゃって、僕のことも引っ張ってくれたのですが、その周りで、尚生さんやカミンさんが見守っていてくれました。

―このシーンでは仁の「根拠なき使命感」という言葉が印象に残りました。ご自身は俳優という仕事の中で使命感を感じることはありますか。
応援してくださるみなさまがいて、今の自分がある。「亜飛夢くんの姿に元気づけられています」と言ってくださるファンの方もいるので、その方々に僕が俳優をしている姿で勇気や元気を伝えたいという使命感を感じます。
また、若いとき以上に作品の持つ力やメッセージを届けたいと思うようになってきました。

―「魔進戦隊キラメイジャー」でキラメイブルーを演じるようになって、若いママさんたちのファンが増えたのではありませんか。
ありがたいことに、お声掛けいただくことは多くなりました。

―ファンの方々は週に1度の放送をすごく楽しみにしているのでしょうね。
日々の生活の中で、くすっと笑っていただける時間になっているとうれしいです。

役者として難しい役にも挑戦していきたい

―覚悟をもって俳優に打ち込んでいらっしゃるのを感じます。ご自身で俳優を一生の仕事と覚悟されたのはいつ頃でしょうか。
高校を卒業したときですね。高校は普通科で、学校生活を縫うようにいろんな仕事をしていました。そうしたら、単位の取得がギリギリで、大学も受けたものの合格できなかったのです。そのときに俳優として腹をくくるしかないと思いました。
そのあとに舞台と映像のどっちをメインにやるのかを迷った時期があったのですが、『武曲 MUKOKU』に出演したときに映像作品の熱さを感じて、映像でがんばろうと決めたのです。しかし、芝居の実力が伴わず、このまま俳優を続けられるのかと迷ったこともありました。

―デビューは2012年のミュージカル「テニスの王子様2nd season」でしたが、今は映像に軸足を置いているのですね。
もちろん舞台も好きですが、軸足は映像に置いて、こっちで生きていけるようにがんばっています。

―今後はどんな役、どんなジャンルの作品をやってみたいですか。
今回もそうですが、心の機微を描いて、誰かの背中を押すような役はやり甲斐があります。これからもそういった役にご縁をいただけたらうれしいです。
また、「魔進戦隊キラメイジャー」でキラメイブルーというヒーローをやるまで、嫌味なところがあったり、クズだったりする役が多かったので、その経験を活かしつつ、ヒーローとは真逆な殺人鬼もやってみたら面白いのかなと思います。
その上で、役者として難しい役にも挑戦していきたいです。

―趣味が殺陣とのことですが、時代劇はいかがですか。
あ~! 今まで時代劇はご縁をいただいていないので、ぜひやらせていただきたいです。

―最後にひとことお願いします。
人生、何が起きるか分かりません。しかし、みんな、がんばって生きています。その中で何かしら1つくらいは後悔を持っているものではないでしょうか。辛かったこともそれがあったからこそ、今があります。叶わなかった夢、追っている夢だけでなく、生きている今も案外いいものだとご覧になった方に思ってもらえるとうれしいです。
(取材・文:ほりきみき)

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<プロフィール>

水石亜飛夢(みずいし・あとむ)
1996年生まれ、神奈川県出身。2012年ミュージカル「テニスの王子様2nd season」にて俳優デビュー。14年TV「牙狼 ~魔戒ノ花~」にて準主役に抜擢される。17年には映画「鋼の錬金術師」にてアルフォンスエルリックの声を演じ全国的に注目される。現在放送中のテレビ朝日系列「魔進戦隊キラメイジャー」押切時雨役キラメイブルーとして出演中。近年の主な出演作品に、映画「青夏」(18/古澤健監督)、「センセイ君主」(18/月川翔監督)、「ダウト 嘘つきオトコは誰?」(19/永江二朗監督)、「新卒ポモドーロ」(20/宇賀那健一監督)TV「相棒17」(18)、「メゾン・ド・ポリス」(19)、「あなたの番です。」(19)などがある。

『東京バタフライ』

出演:⽩波多カミン ⽔⽯亜⾶夢 ⼩林⻯樹 ⿊住尚⽣/ 松浦祐也 尚⽞ 松本妃代 ⼩野⽊⾥奈 浦彩恵⼦ 熊野善啓 福島拓哉
監督・編集:佐近圭太郎 
脚本:河口友美  
撮影:星潤哉 
照明:平野礼
録音:大関奈緒
美術協力:滝本淳志
ヘアメイク:タカダヒカル
スタイリスト:中橋じゅん
助監督:山之内優
チーフプロデューサー:和田丈嗣 
プロデューサー:新井悠真
音楽:白波多カミン
主題歌:白波多カミン with Placebo Foxes「バタフライ」(日本コロムビア) 
制作:WIT STUDIO Tokyo New Cinema 
配給:SDP 
©2020 WIT STUDIO/Tokyo New Cinema
9月11日(金)アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開

東京バタフライ|TOKYO BUTTERFLY


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