Facebook「全世界で10億人」はウソ?
今やすっかり私たちの生活に浸透したFacebookやTwitter。
利用者は全世界で10億人以上とも言われ、昔の友達の名前で検索したら同級生を何人も発見した、という経験を持つ人もいるはずです。しかし、この数字が“作られた”にせものの数字だというお話をご存じでしょうか。
前述の「10億人」は2012年10月4日に発表されたプレスリリースによるもの。これが本当ならば、世界人口の6人に1人が使っている計算になり、まさに超巨大SNSだといえます。
では、事の真相は?
ネットやSNSの知られざる裏側を明らかにした『ソーシャルもうええねん』(ナナ・コーポレート・コミュニケーション/刊)の著者でエンジニアの村上福之さんは、この数字に疑問を投げかけて、その裏を暴いていきます。
■Facebookには「実際には存在しないユーザー」が多数?
村上さんは、本書のなかで「Facebookには“実際には存在しないユーザー」がかなり多くいるという、Facebookの協力会社の告発を取り上げています。
PCのSNSの正確なユーザー数を外部から知るすべはありません。アクセス量から推測するのがせいぜいといった現状ですが、村上さんがFacebookの広告ツールで見たところ、アルゼンチンでは人口の半分がFacebookを利用していることになっていたそう。
これがマーケティング会社によって作られた“架空のユーザー”なのか、本当にアルゼンチン国民の半分がFacebookを使っているのかは不明ですが、プレスリリースによって発信された「10億人」という数字は鵜呑みにしない方がいいのかもしれません。
Facebookについては、その最大の特徴とも言われる「実名性」についても村上さんは言及しています。同氏がアニメ『エヴァンゲリオン』のキャラクターである「綾波レイ」(REI AYANAMI)で検索したところ、1万人以上のユーザーがヒットし、特にミャンマーやイラクといった国に多かったそう。
ここでポイントとなるのはFacebookはアメリカの会社だという点です。
実名主義をうたっている以上、本名かどうかの審査はあるのかもしれませんが、あまりなじみのない国のユーザーの場合、本名なのかどうかを審査するのは難しいのかもしれません。
今回はFacebookについて取り上げましたが、本書にはこの他にもSNSやネットの裏側が数多く語られています。
例えば、あなたの周りに、さして有名でないにも関わらず、Twitterのフォロワーが1万人以上いる人はいませんか?
そんな人は、もしかしたらこのサービスのある“裏技”を使っているのかもしれません。
一体、どんな“裏技”なのか。気になった人は、本書を手に取ってみると、その真相がわかるはず。
さらに、表紙イラストを漫画『ブラックジャックによろしく』でお馴染みの佐藤秀峰氏が手がけ、元JUDY AND MARYのTAKUYA氏が手がけたオリジナル楽曲のおまけも手に入るなど、内容以外にも見どころの多い一冊です。
(新刊JP編集部)
●(新刊JP)記事関連リンク
・「ソーシャルメディア」ってそもそも何? その8つの特徴
・「フェイスブック」 その落とし穴
・元記者が教えるソーシャルメディア活用術―『ユーマネー』著者・中村祐介さんに聞く
ウェブサイト: http://www.sinkan.jp/
- ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
- 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。