「つくね」と「つみれ」の違いは何?つくねが肉で、つみれが魚からではなかった!
『つくね』と『つみれ』の違いは?という質問をされたら、「原料が違う」と答える人が多いでしょう。
つくねは肉、つみれは魚が原料、これって広く知られていることかもしれません。しかしこの巷の説、実は間違いなんです!
では、つくねとつみれのどこが異なるのでしょうか?それぞれの意味や調理法などから詳しく見ていきましょう。
「つくね」と「つみれ」の共通点
つくねとつみれは異なる料理ですが、共通点もありますよ。それは、生地をこねたり練ることで作られる点です。
練る工程の中で、つなぎや調味料を入れるのも両者の工程に含まれます。
ただし、この生地をどうするかで、つくねとつみれは違いが生じてくるのです。
つくねとは
つくねとつみれの違いについて説明する前に、まずは「つくねとは何ぞや?」という部分から説明しますね。
語源は何か、そしてどのような具が入っているかなどについて見ていきます。
つくねの語源
つくねという言葉は、「捏ねる(つくねる)」が由来です。
捏ねるとは、こねて丸めるという意味。同じ漢字を用いる「捏ねる(こねる)」と意味はほぼ同一です。
つまり、つくねという料理は手でこねて形を作るところから名付けられたわけですね。
捏ねていれば具はなんでもOK
つくねと聞くと、鶏肉や豚肉を原料にしているものと思っている人も多いでしょう。
しかし、つくねの語源でもわかるように、捏ねて生地を丸めたものであればなんでもOKです。
よって魚が原料でも、手で捏ねたものであれば「つくね」と呼ぶわけです。
他にも生地をこねて丸めているのであれば、その後の調理法は何でもつくねになります。揚げても焼いても蒸しても、もしくは汁物の中に入れてもつくね。
この定義からすると、ハンバーグもつくねの仲間といえます。ハンバーグは、ひき肉につなぎを入れて捏ねますよね。
捏ねる工程の入った料理なので、つくねの一種ということになります。
つみれとは
一方、つみれとはどのような料理を指すのでしょうか?
これもまた、つみれという言葉の語源を見ていくことでどんな料理かわかってきますよ。
つみれの語源
つみれの語源は、「摘み入れる(つみいれる)」。
辞書によっては、つみれの漢字バージョンとして「摘入」が紹介されていることもあります。
摘み入れるという言葉は、「摘まみ入れる」から来ているといわれています。そしてその「摘み入れる」が短くなって、「つみれ」になりました。
ちなみにこの調理法は、江戸時代にはすでにあったといわれています。
魚などの原料につなぎや調味料を入れて、生地を練り上げます。そして鍋や汁物の中に、この練り物を「摘まみ入れる」から『つみれ』といいます。
つくねといっているけど、実は「つみれ」
居酒屋などで鍋物を注文したことはありませんか?この時、つくねが竹筒の中に入って出されることもありますよね。
でもこれは厳密にいうと、「つくね」ではなくて「つみれ」になります。
それはなぜかをお答えする前に思い出してください、この竹筒の中身を鍋に入れるときにみなさんどうしていますか?
匙やスプーンを使って、鍋の中に入れますよね。そう、まさに摘まみ入れているわけです。
なのであれは、つくねではなく「つみれ」というのが正しいのです。
【まとめ】「つくね」と「つみれ」の違いは調理法!
最後につくねとつみれの違いについてまとめると、どちらも調味料を入れ、生地をこねて作ります。
この際、材料は肉でも魚でも何でもOK。鶏肉だからつくね、魚を材料にしているのでつみれというわけではありません。
ただし、一緒なのはここまで!
できあがった生地を手でこねて丸めて成形すると「つくね」に。生地を手やスプーンなどで摘み取って、鍋や汁物に入れると「つみれ」になります。
このようにつくねとつみれの違いは、作る工程にあります。
ただ料理も進化していて、つくねやつみれでも様々アレンジされていますよね。
その結果、バリエーションが広がったことで、中にはつくねやつみれとも言える料理も出てきています。
つくねとつみれが混同されて使われるようになったのは、どちらにも言えるものが増えたからかもしれませんね。
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