新型コロナウィルス感染防止策のための外出自粛要請期間、インターネットから情報を得ることが多い中、地域のソーシャルメディアが活性化しています。
今回ご紹介したいのは、有名飲食店が並ぶ麻布十番エリアを中心とした麻布、三田、柴エリアのフェイスブックのコミュニティサイト「麻布十番探検隊」です。このコミュニティサイトでは登録メンバーがそれぞれ、地域の生活情報を発信しています。特に注目はテイクアウト情報です。本来テイクアウトをしていない店舗の情報は非常に貴重です。メンバーから発信した、今日のランチ、今日のテイクアウトといった投稿は、なかなか行けなかった店の情報を知ることができて、「ザ・使えるコミュニティ」です。金額、感想などのコメントもあり、リアルな街の声として情報を受け取ることができます。掲載情報はほかにも、麻布十番エリアでの薬局でのマスクや除菌グッズの取り扱いの情報といった生活情報の投稿もあり、地域の情報と投稿者である市民の方とのコミュニケーションも持てる地域活性化の場となっています。
このコミュニティサイト「麻布十番探検隊」の管理人、廣常啓一(60歳)さんにお話をうかがいました。
廣常さんはもともと大阪の新聞社にお勤めで、阪神大震災の際に、東京に転勤。最初の住まいは元麻布地域でした。廣常さんは阪神大震災で地域住民とのつながりの必要性を感じていたため、ご自身の引越し先でも、地域のつながりの場を作ろうと模索していたといいます。結果的にこの「麻布十番探検隊」というコミュニティを立ち上げました。
構成メンバーは、麻布十番エリアの在住者、在勤者、麻布十番のファンで構成されています。年齢でいうと、主に40代、50代がメイン。登録メンバーは2020年5月7日現在で、1641名となっています。
今回のコロナウィルスの拡散防止による自粛の影響で、地元のつながりの必要性を感じ、連休明けから5月10日までメンバーが増加し、頻繁にテイクアウト情報が投稿されました。
また、麻布十番の飲食店の活性化も含めて、東京都港区、特に麻布三田白金エリアの病院へ飲食店から食事支援するプロジェクトを計画しており、医療関係者と飲食店との懸け橋となればと思っています。すでに、済生会中央病院のスタッフから「普段から、医療関係者の食事に困っていました。ぜひ、お店との関係をつないでほしい。」と連絡があったとい言います。最初は、無料提供に賛同して頂ける飲食店からスタートする予定という。
廣常さんは、「投稿メンバー同士が投稿を通じて、新しいつながりが生まれています。今後は、テイクアウト情報だけでなく、昔からある青果店や鮮魚店など、地域に根付いたお店も紹介をしていきたい。麻布十番の地域情報とともに人とのつながりを活性化するのが目標。」と話しています。
この機会に♯麻布十番探検隊のページから、麻布十番エリアの情報収集とともに、住まいの地域の人とのつながりや情報共有について考えてみましょう。
♯麻布十番探検隊 はこちら
(Written:佐藤正子)
(Special Thanks:廣常啓一氏)