「上司が無能すぎる」「起業すればいいのでは?」 マンガ『効率厨のデブが在宅勤務で5000倍能率を上げる話』がディストピア

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で好むと好まざるとにかかわらず在宅勤務になっている人が多くなっていますが、『マグトランサー』などを自サイトで発表している太田亮さん(@dame_yume)が、『効率厨のデブが在宅勤務で5000倍能率を上げる話』と題したマンガをTwitterに公開。そのディストピアぶりに注目が集まっています。

在宅勤務で「サボり放題だぜ」「要はノルマだけ達成すればいいんだ」というデブ。「作業全部プログラムで自動化すればいいんだ」と思いつき……。超絶なタイピングの早さで「出来たわ」となりますが、「残り半分人間じゃないとやれないと思った作業、そこも自動化すればいいんだ」といい、人間と同レベルのAIを組みだして、再び「出来たわ」。しかし、まだビデオ会議が残っていて……。「そうか、人体クローン作ってAI乗せればいいんだ」と。さすがにそれは……。

「出来たわ」と、クローンをPCの前に座らせて、自身はベッドでくつろぐデブ。「そうかクローン…そもそもそれなら人数を増やして何人分の働きだってできるぞ」と思いついてしまいます。

会社では、「あいつ最近めっちゃ仕事できるな」「5000人分くらい働いてるんじゃないか」と噂されていました。が、ここで「それはどうかな」と出てくるエリート上司。「彼の使っているWebカメラは会社支給、当然改造を施し監視カメラの役割を果たしている」といい、「彼は仕事などしていない。在宅勤務を利用し会社の金を食らうただのデブ」と断言!

「こちらが証拠映像となります」と出されたクローンが働く工場。クローンに働かせて、サボっていたということが「最低だな」「無能のクズめ」と言い合い、「このことはビックボスにも報告済みだ…。彼には厳しい処分を受けることになるだろう」というエリート上司。「当然俺はクビになった」というデブ。いやいやいやいや、おかしいでしょう……。

「やっぱずるいことしちゃいけないな。上司の愛情のこもったビンタ効いたぜ」というデブ。ゴミ捨て場には大量のクローンが……。「そうか大切なのは最大効率を求めることじゃない。心を込めて仕事をすること。その方が生産性を5000倍にあげることなんかより遥かに大切なことなんだ…」と悟り、「オレ…これからは愛に生きるよ…!履歴書だって手書きで書くぜ!」と決意します。が! ゴミ捨て場から「ちょっと待てクローン」と顔を出すデブが。もうオリジナルがどれなのか分かりませんね。

「上司が無能すぎる」「なぜ評価されない」「多くの組織でこういう一面ある」という反応が多数集まっていたほか、「起業すればいいのでは?」という声も数多く上がっていました。中には次のような感想も。

デブさんが解雇されたのは、これだと全員が無能な怠け者だという事実が発覚してしまうからです。それは全員に都合が悪い。似たような体験をしている人は多い筈ですよ。私もやられました。

「経営者にエリート上司とデブどっちが正しいか感想聞きたい」という反応も寄せられていたこの漫画。日本に限らず、会社組織の評価についてのアイロニーが利いていて、何が正解だったのか考える題材にもなるのではないでしょうか。

WEB漫画サイト 水雲藻~モズクモ~
http://yuruten.xxxxxxxx.jp/ [リンク]

※画像はTwitterより
https://twitter.com/dame_yume/status/1254410804574580737 [リンク]

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ふじいりょう

乙女男子。2004年よりブログ『Parsleyの「添え物は添え物らしく」』を運営し、社会・カルチャー・ネット情報など幅広いテーマを縦横無尽に執筆する傍ら、ライターとしても様々なメディアで活動中。好物はホットケーキと女性ファッション誌。

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