ラスト・ワルツはやっぱりいい。

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ラスト・ワルツはやっぱりいい。

音楽に飢えている昨今で、つい先日は大音量でこいつを観た。アメリカンロックのすべてが詰まっていると言っても決して過言でない『ラスト・ワルツ』だ。この映画は、主役のザ・バンドの解散ドキュメンタリーで、『タクシードライバー』や『キング・オブ・コメディ』、『ハスラー2』なんかを手がけたマーティン・スコセッシ監督作品だ。彼の魔法とも思える作り込みによって、奇跡のフィルムに仕上がっている。
 
僕ら世代にとってザ・バンドは馴染みが薄いかもしれないが、少し上の先輩方やアメリカにおける評価は、僕らには信じられないくらい高い。いや、評価なんざどうでもいい。ロック史を語る上で彼らは避けて通れない存在なのだ。
 
成り立ちはロニー・ホーキンス(ラスト・ワルツにも参加している)のバックバンドとしてだ。僕ら世代にわかりやすい例を挙げると、ボズ・スキャッグスのバックバンドがトトになった。ショーケンのバックバンドが柳ジョージ&レイニーウッドになった。そんな感じで、ザ・バンドはやがてボブ・ディランのバックバンドを務め、バンドとしても作品をリリースした。1968年のデビューアルバム『ミュージック・フロム・ビッグ・ピンク』は、ロック史に燦然と輝く傑作で、エリック・クラプトンに人生を変えたとまで言わせた。アメリカのありとあらゆる音楽要素を取り入れて煮込んだ、コク深いスープのような音楽を創り上げている。演奏も歌もコーラスも超絶品で、ザ・バンドを知らないことは人生の不幸だと、クラプトン同様にはっきりと言ってしまうほどの僕は信者だ。
 
ザ・バンドのファイナルコンサートに当時を代表するミュージシャンたちが結集して、まるで祭典のごとく進行したライブ映像を中心に、メンバーのインタビューやスタジオでの演奏などを織り交ぜて構成されている。ライブ映像が中心ではあるが、この作品はアメリカンロックの頂点を突っ走った5人の人生物語だ。制作の中心になっているロビー・ロバートソンがちょっと目立っているが、まあ、それはご愛嬌ということで。
 
コンサートは豪華ゲストが次々に登場してザ・バンドと一緒に演奏する。一部を紹介すると、エリック・クラプトンにニールヤング、ドクタージョンにブルースの神様、マディ・ウォーターズまで登場するのだ。ボブ・ディランはもちろん圧巻の歌唱を披露して、ラストはこの豪華ゲストが全員板の上に乗り、ボブ・ディランの名曲でザ・バンドのファーストアルバム『ミュージック・フロム・ビッグ・ピンク』のラストに収録されている『アイ・シャル・ビー・リリースト』が演奏される。おそらく3桁回数見ているだろうが、このシーンで泣かない時があっただろうか。今回も僕の心の奥底にまで染み渡った。
 
今日このつぶやきを書くために何気なく検索したら、去年こんな盛り上がりがあったのを見つけてしまった。『ラスト・ワルツ』ジャンキーなのに見逃していたのを強く強く後悔している今だ。どなたか、観ましたか? ご感想をお待ちしてまーす(号泣)。

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