5000億円使って医療従事者を守るための工場を作ろう。【ひろゆき】

こんにちは。ひろゆきです。
1年半以上、医療従事者を守るための装備が不足する状態は続く模様なので、防護服、N95マスク、医療用手袋などを生産する工場を国家予算で作ってしまったほうがいいというお話です。

さて、新型コロナウイルスですが、時間が経つにつれて、わかってきたことが増えてきましたが、芳しくないニュースも出てきました。。

製薬会社やビルゲイツが開発しているワクチンが1年半後に出来て、世界中の人がワクチンを打つことで、新型コロナウイルス騒動が収まるというのが、今のところの最良のシナリオでした。

ところが、新型コロナウイルスに感染して回復して、PCR検査で陰性と判断されたあとに、再び陽性になる人が中国、韓国、熊本市で出てきたりしています。
PCR検査の精度の問題とか別の要因の可能性もありますが、、、

世界保健機関WHOも新型コロナウイルスの抗体があまり効果的ではないかもしれないと発表したりしています。

インフルエンザは感染すると体に抗体が出来て、二度目は罹らなかったり、罹ったとしても軽症で済んだりします。
無毒化したウイルスだったりを体に入れることで、抗体を作ったりするのがワクチンだったりします。

新型コロナウイルスの抗体が効果的ではないとすると、ノロウイルスのようにワクチンがあまり意味がないパターンの可能性も出てきます。
ノロウイルスは、DNAの形が違うものが31種類あるそうで、1種類のワクチンを打ってもほかの30種類には意味がないのですね。
ワクチンが効果的ではないとすると、1年半後に治まるというシナリオはなかなか厳しくなります。

巷で言われてる噂を否定する材料も増えています。

「日本は日本株のBCGワクチンを打ってるから感染は広まらないんだよ説」

コロンビアは、1960年からイギリス株と日本株のBCGワクチンを打ち始めました。74歳以上の人はBCGワクチンを打っていませんが、他の年齢と比べて、有意にコロナウイルスに罹りやすいということはありませんでした。
1978年に、イギリス株と日本株からフランス株のBCGに変えましたが、特に変化は起きていません。同一の国の国民で比較試験が出来ている珍しい国ではありますが、結果を見る限り、BCGにコロナウイルスを防ぐ効果は無いようです。

「アビガンはコロナウイルスに有効とメディアが言ってた説」

そもそも新型コロナウイルス感染症はほとんどの方は治癒する感染症です。
2020年4月24日時点で日本における新型コロナウイルス感染症の致死率は2%未満です。
つまりほとんどの方が治癒する感染症であり、アビガンを飲んでも飲まなくても良くなるということです。

エビデンスレベルの高い無作為比較試験として、ファビピラビル(アビガン)投与群116人とアルビドールという中国の薬を投与された群120人とを比較した論文が公開されています。結論として、アルビドールと比べてアビガン投与患者の臨床的改善は変わらず、副作用として尿酸値上昇がファビピラビル群では多かったというものです。

https://news.yahoo.co.jp/byline/kutsunasatoshi/20200425-00174913/

臨床試験は続くと思いますが、アビガンが有効であるという医学的な証明はまだされていないです。

「石田純一さんはアビガンを飲んで治った!」というのは「石田純一さんが水を飲んで治った!」というのと医学的には同じ状況ということです。

というわけで、新型コロナウイルス騒動は1年以上は続く可能性が高いです。

現時点でも、新型コロナウイルスの入院患者は増え続けています。
そして、医療現場の防護服、N95マスク、手袋など、医療従事者を守るための装備が足りていない病院が日本中で出ています。

特定非営利活動法人ジャパンハートが、クラウドファンディングで1億5000万円集めてサージカルマスクを購入して、病院に配布しています。
お金があれば、サージカルマスクを調達できるのは、ジャパンハートが証明済みです。

さて、日本政府は108兆円規模のコロナ緊急経済対策を発表しました。
それだけのお金があれば、サージカルマスク不足は解消出来るんじゃないですかね?

さておき、医療従事者を守るための装備を一次的に海外から仕入れたとしても、また不足してしまうので、防護服、N95マスク、医療用手袋などを生産する工場を国家予算で作ってしまったほうがいいと考えています。

「民間に任せればいいじゃん!」という意見もありますが、ちょっと前まで、日本国内のマスクの7割は中国製でした。民間企業が日本国内でマスクを作っても儲からないからです。市場に任せていては、国内産のマスクはなかなか増えないです。
マスクの製造工場を作っても、1年半後に必要無くなってしまったら大損です。

そこで、N95マスク、防護服、医療用手袋の製造工場を国が5000億円ぐらい使って日本全国に作ります。運営を民間に委託します。
国は、例えば、マスクを毎月10億枚買い上げることを保証します。
民間の会社は、マスクを作ると国が買ってくれることがわかってるので、なるべく低コストでマスクを作る努力をします。
結果として、低コストでマスクを作るノウハウが蓄積されます。
1年後にマスク需要と単価を見定めて、「来年度は国が毎月5億枚買います」とか発表して、委託された民間企業は低コストでの生産に励むという仕組みです。

新型コロナウイルス騒動で、失業した人が大量にいます。
各地域に工場を作ることで雇用を生み出します。
日本国内で必要な個人用防護具を各自治体でも備蓄して、余裕が出たら海外にも販売するという案です。

クリーンルームの工場を作るには時間がかかります。すぐに判断したとしても、半年、1年かかるかもしれません。
ただ、半年、1年で、新型コロナウイルスが解決すると言ってる専門家の人はほとんどいません。

仮に1年半後に新型コロナウイルス騒動が解決したとしても、SARSやMERSなど、解決方法が見つかっていない感染症が日本に入ってこないという保証はありません。
長期的な視点で、日本の医療従事者を守る装備を潤沢に整えたほうがいいと思うおいらです。

陸上配備型ミサイル迎撃システム「イージス・アショア」の5000億円よりは、よっぽど多くの日本に住む人の命を救うと思います。
イタリアでは、医療従事者だけで150名亡くなっています。

https://www.medrxiv.org/content/10.1101/2020.04.13.20064287v1
https://news.yahoo.co.jp/byline/kutsunasatoshi/20200425-00174913/
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200426-00010011-nishinpc-soci
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO57969770T10C20A4MM0000/
https://jp.reuters.com/article/health-coronavirus-china-patients-idJPKCN22602O
https://readyfor.jp/projects/JapanMaskProject
https://www3.nhk.or.jp/news/special/sakusakukeizai/articles/20200424.html
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200426/k10012406121000.html
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200410/k10012379061000.html
https://www.inform.kz/en/coronavirus-doctor-death-toll-in-italy-rises-to-150_a3642818
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200426/k10012406121000.html
http://www.toyoshimadenki.jp/1262915020940/

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ひろゆき

1年の1/3ぐらいは日本以外のどこかに居ます。

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