「テレグラフ紙」「ガーディアン紙」「AFP通信」などで報じられているのでご存知の方も多いが、複数の調査で喫煙者は非喫煙者に比べ新型コロナウイルスの感染率が低いという結果になっている。
記事によると、フランスにあるピティエ・サルペトリエール病院の研究チームが新型コロナウイルス感染者約480人に対して行った調査では、喫煙者の割合は5%程度だといい、フランスの平均喫煙率35%に比べてかなり低い。
また、フランスのパスツール研究所がフランスで最も被害の大きかった地域の1つにあるクレピアンヴァロワで感染を調べる調査を行ったところ、喫煙者のうち陽性反応が出たのは7.2%。一方、非喫煙者の陽性率は28%だったとう。
さらに、アメリカの医学誌「New England Journal of Medicine」で3月に発表された研究結果では、中国で調査した感染者1099人のうち喫煙者の割合は12.6%。これは中国の喫煙率の半分以下だ。
【出典】
2020年4月23日「the telegraph」
2020年4月22日「the guardian」
2020年4月24日「AFP通信」
New England Journal of Medicine
「Clinical Characteristics of Coronavirus Disease 2019 in China」
なぜこのような結果になるのかは分かっていないが、ある研究者は、ウイルスが細胞に侵入することをニコチンが阻止する役割を果たしているとの説を唱え、フランス保険当局に臨床試験の実施を求めているという。
ちなみに、この報道が日本で話題になった4月24日にはJTの株価は大幅に上がっている。
ただし研究者たちは、喫煙による他の病気になるリスクを踏まえて、現時点では予防のために喫煙を始めたり、ニコチンパッチをつけたりすることは推奨していない。
また、喫煙者は新型コロナウイルスに感染した際に重症化しやすいという調査結果もある。
2019年12月30日から2020年1月15日までの間に武漢の3つの病院に入院した78名の新型コロナウイルス感染者をサンプルとした調査では、2週間後、78名のうち67名は症状が改善、11名は症状が悪化した。
改善した67名のうち喫煙者はわずか3.0%、一方、悪化した11名のうち喫煙者は27.3%もおり、この調査の結果から喫煙者の方が重症化しやすいと言われるようになった。
(ちなみに、この調査を数字に直すと、症状が改善した67名のうち喫煙者は2名。悪化した11名のうち喫煙者は3名。つまり、感染者全体で見ると78名中5名が喫煙者となり割合はわずか6.4%。サンプル数が少ないとはいえ、この調査でも喫煙者は新型コロナウイルスに感染する割合が低いと結果になっている。)
【出典】
「Analysis of factors associated with disease outcomes in hospitalized patients with 2019 novel coronavirus disease」
喫煙者が新型コロナウイルスにかかりにくいという結果を示唆している「New England Journal of Medicine」で発表された調査でも、喫煙者は非喫煙者に比べ重症化しやすいということが導き出せる。
1099名のうち非喫煙者が927名、喫煙者が137名、元喫煙者が21名。それぞれ、重症化率は4.7%(44名)、12.4%(17名)、23.8%(5名)となっている。
サンプル数の関係で元喫煙者の重症化率が喫煙者の重症化率を上回っているが、喫煙者は非喫煙者より3倍弱重症化の危険性が高いいうことがわかるだろう。
【出典】
「New England Journal of Medicine」
(written by 山崎健治)
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