「ZTE Axon 10 Pro 5G」とVRヘッドセットでソフトバンクの5Gサービスを体験してみた
ソフトバンクの5Gサービス開始に合わせて発売された5G対応スマートフォン「ZTE Axon 10 Pro 5G」と、購入者に先着順でプレゼントされるVRヘッドセット「Pico U Lite」をお借りして、ソフトバンクの5Gサービスを体験してみました。ただし、レビューを実施した自宅は残念ながら5Gエリアの圏外。回線はWi-Fiを使用していることをご了承ください。
ミドルレンジながらトリプルカメラ搭載の充実スペック
ZTE Axon 10 Pro 5G(以下、Axon 10 Pro)は、発表会ではミドルレンジモデルと位置付けられていたとおり、端末代金が実質4万4640円と手ごろな価格帯の5Gスマートフォン。48回払いの支払い総額は8万9280円ですが、“トクするサポート”と特典を適用して実質4万4640円、月々1860円×24回の支払いになります。
ミドルレンジとしつつも、メインカメラに約4800万画素+約2000万画素+約800万画素のトリプルカメラと約2000万画素インカメラを搭載。CPU、RAM、ストレージ、バッテリーも充実したスペックのハイコストパフォーマンスモデルです。側面エッジの曲面形状や背面のメタリックな質感も高級感が漂います。
約6.4インチ フルHD+ 2340×1080ドット ディスプレイを搭載し、本体サイズは約W73×H159×D7.9mm、重量は約176g。OSはAndroid 10、CPUはQualcomm Snapdragon 865 5G オクタコア 2.8GHz+2.4GHz+1.8GHz、6GB RAMと128GBストレージ、4000mAhバッテリーを搭載。防水、防じんには非対応。通信速度は受信時最大2.0Gbps、送信時最大103Mbps。IEEE802.11a/b/g/n/ac/axのWi-Fi、Bluetooth 5.0に対応します。本体カラーはブルーのみ。
写真の撮影時には、標準とワイド、光学3倍ズームを画面下部ボタンのタップで切り替えが可能。
いずれも高い解像感、美しい色で撮影でき、カメラ性能はミドルレンジの域を超えた水準。
最大20倍のデジタルズームに対応。撮影した写真はディテールもシャープに写り、手ブレ補正が効いていることが分かります。
5Gサービス「5G LAB」は7月末まで無料で利用可能
ソフトバンクの5Gサービス「5G LAB」は、タレントやキャラクターと2ショットで写真を撮ったり一緒に踊ったりできるARコンテンツ「AR SQUARE」、ライブやスポーツを多視点で楽しめる「FR SQUARE」、ライブやスポーツを臨場感あるVRコンテンツとして楽しめる「VR SQUARE」、ゲームストリーミングサービス「GAME SQUARE」の4種類の5Gコンテンツをラインアップしています。現在、6月にサービスを開始するGAME SQUAREを除く3種類のコンテンツが利用可能。大容量のデータを扱うので5Gの通信が適していますが、4G回線やWi-Fiでも利用できます。
Axon 10 Proでは、5G LABポータルサイトへのショートカット、5G LABを構成する各サービスへのショートカットがホーム画面に設置されています。利用に際しては、まずYahoo! JAPAN IDで「5G LAB ベーシック」の利用を申し込み、各サービスの専用アプリをインストールしたうえでYahoo! JAPAN IDを使ってログインが必要。開始までの手順が若干面倒ですが、ソフトバンクユーザーではなくても、Yahoo! JAPAN IDがあれば誰でも7月末まで無料で利用できます。
AR SQUAREでは、アイドルやお笑い芸人、Bリーグのバスケットボール選手などの実写コンテンツ、動物やキャラクターのCGコンテンツをラインアップ。コンテンツ自体にあまり目新しさは感じないですが、5Gなら屋外でも大容量のARコンテンツをダウンロードして、その場で写真や動画を一緒に撮れるという用途の広がりが期待できます。
FR SQUAREの「FR」は、「Free view point Reality(多視点)」というコンセプトの造語。複数のカメラで撮影された映像を好きなタイミングで切り替えて表示する「マルチカメラ」、お気に入りのメンバーだけを選んで試聴する「推しカメラ」の2種類のコンテンツで、現在は音楽ライブ映像を中心にラインアップされています。今後はスポーツ映像や映像を自由に回転させて試聴できる「ぐるっとカメラ」といったコンテンツが追加される予定。5Gの活用という意味では、このFRが最も期待できそうです。例えば、ライブ会場やスポーツの試合会場にいながら、自分のいる場所から見えないアングルの映像を楽しむような使い方なら、5Gの“高速・大容量・低遅延”というメリットが享受できるのでは。
VRは屋内で利用するものなのでWi-Fiで十分なようにも思いますが、家庭にWi-Fiを導入していない人には大容量のデータを扱える5Gが、VRに親しむきっかけになる可能性がありそう。VR SQUAREでは、音楽ライブや『ウルトラマンゼロ VR』『攻殻機動隊 新劇場版 Virtual Reality Diver』といったVR映像コンテンツ、ペット映像、Bリーグの試合映像などをラインアップしています。
VRコンテンツはスマートフォンの全画面で楽しめるほか、VRヘッドセット向けにサイドバイサイドの表示に切り替えが可能。ここでVRヘッドセットが活躍します。
手軽に楽しめて没入感も得られる「Pico U Lite」
購入者特典のPico U Liteは、スマートフォンを取り付けて使用する二眼のVRヘッドセット。
カバーを開いてスマートフォンを挟むだけで手軽に利用できる一方で、しっかり視界をカバーして没入感が得られるのが特徴。重量も軽く、快適にVRコンテンツを楽しむことができます。先着順なので、Axon 10 Pro購入者は忘れずキャンペーンに申し込みましょう。
ZTE AXON10 PRO 5G発売記念キャンペーン
https://www.axon10pro-cp.com/
まずWi-Fiで5Gコンテンツに親しむ入門機として
せっかくなら5Gエリアで試してみたかったのですが、不要不急の外出は控えるべきこのご時世。自宅のWi-Fi環境でも5Gのサービスは問題なく利用できました。参考に、自宅で使用したWi-Fi回線の速度と4G回線の速度をまとめておきます。
自宅のWi-Fiは下り83.6Mbps、上り22.8Mbpsという速度でした。下りでギガ単位の速度が出る5Gではより快適なのでしょうが、5G LABのコンテンツを利用する範囲でストレスはありませんでした。
Wi-FiをOFFにすると、4G LTEの回線で下り17.3Mbps、上り21.0Mbpsという速度に。この場合、VRやFRの映像でストリーミング画質の劣化があったり、ARコンテンツのダウンロードで待ち時間が発生するのが気になります。
5Gのエリアが拡充する前の段階では、当面どのユーザーでも5GコンテンツはWi-Fiでの利用が中心になるでしょう。Axon 10 ProとVRヘッドセットの組み合わせは、最初はWi-Fi環境で5Gコンテンツに親しんでおき、5Gエリアが展開したところでさらに外でも5Gコンテンツを楽しむ、という5G入門機として適しているのではないでしょうか。
宮原俊介(エグゼクティブマネージャー) 酒と音楽とプロレスを愛する、未来検索ブラジルのコンテンツプロデューサー。2010年3月~2019年11月まで2代目編集長、2019年12月~2024年3月に編集主幹を務め現職。ゲームコミュニティ『モゲラ』も担当してます
ウェブサイト: http://mogera.jp/
TwitterID: shnskm
- ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
- 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。