NEWS・増田貴久主演でドラマ化! あの「レンタルなんもしない人」がTwitterには書けなかった話
「なんもしない」人間1人分を貸し出すサービスを仕事にしている、「レンタルなんもしない人」(通称:レンタルさん)をご存じでしょうか?
「なんもしない人(ぼく)を貸し出します(中略)飲み食いと、ごくかんたんなうけこたえ以外、なんもできかねます」というTwitterのプロフィールの言葉通り、貸し出すのは自分自身です。2018年6月にTwitterに登場してからというもの、今やフォロワーは25万5000人以上。メディアで取り上げられることも多く、4月8日(水)からは、NEWSの増田貴久さん主演のドラマ『レンタルなんもしない人』(テレビ東京系)がスタートすることも話題沸騰となっています。
今回ご紹介する最新刊『レンタルなんもしない人の”もっと”なんもしなかった話』は、そんなレンタルさんの活動を、2019年2月からドラマ化決定までの約1年半分を時系列でまとめたもの。本書に登場するのは、『ポケモンGO』の同行、子連れでの電車移動の同行、「会食恐怖症」なので他人と食事するための練習など、さまざまな依頼です。
本書のあとがきでは「書いていない話はめっちゃいっぱいあります」(本書より)と、文字数の制約や依頼内容によって、Twitterには書きたくても書けない話が多数あることを明かしています。
また、今回のドラマ化にあたり、以下のように述べているのも見逃せません。
「僕も『レンタルなんもしない人』を演じているところがあるんです(中略)俳優さんに演じてもらうことで改めて、自分が『レンタルなんもしない人』という別人格を生み出した、それが自分の中から出てきたものではあるけど、自分とは別の人格だった。ということを再確認・再認識できたような気がします」(本書より)
今でこそフットワーク軽く、いろいろな人と初対面で会う活動をしているレンタルさんですが、実は子どもの頃はコミュニケーションをとることが不得手で、固定された人間関係が苦手だったそうです。
「……場面緘黙(かんもく)症だったんだと思います……そのような幼少期でしたけど……初対面の人とはわりと話せることにこの活動を始めて気がつきました…」(漫画版『レンタルなんもしない人』より)。
「場面緘黙症」とは、自宅などの安心できる環境では問題なく会話できるにもかかわらず、学校などの社会的場面では声が出せない状態が長期にわたって続く症状で、不安障害の一種とされています。
そんなレンタルさんの生き様は、類を見ない壮大なフィールドワークであり、社会的実験レポートとも言えるでしょう。レンタルさんの4冊目の著書となる本書を含め、一連の著書でその軌跡をたどってみれば、ドラマの世界観も、より一層リアルに感じられるのではないでしょうか。
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