【シゴトを知ろう】学芸員 ~番外編~

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【シゴトを知ろう】学芸員 ~番外編~

山梨県・富士河口湖町教育委員会で、文化財担当の学芸員として働く杉本悠樹さん。世界文化遺産である富士山をはじめ、さまざまな文化財を守り、魅力を伝えています。この番外編では、杉本さんに伺ったお話の中から、学芸員の仕事をもっと理解できるトピックスをお届けします。

近隣地域の学芸員と協力して調査をすることも

―― 業界内にはどんな性格の方が多いですか?
凝り性な人が多いと思います。とくに、コレクションが好きな人は多いですね。黒曜石や土器の破片を拾って集めたり、お菓子のおまけを集めている人もいます。私も音楽CDをたくさん持っていて、100枚単位で持っています(笑)。学芸員は、集積しているものを選り分けるという仕事も多いので、業界気質と言えるかもしれません。

―― 業界内の横のつながりはありますか? 
県内の自治体で働く文化財担当職員との繋がりは多いです。ほとんど顔見知りだと思います。文化財の調査・研究は、一つの地域だけでは完結しません。そのため、他の自治体との連携は欠かせないんです。また、横のつながりの中で、仕事のノウハウを教わることも多いですね。

多くの文化財に触れることでスキルアップできる

―― 一般の方に言うと驚かれる業界の常識はありますか?
日本の時代区分は、土器や陶磁器などの「焼き物」によって細かく分けられていることでしょうか。例えば縄文時代は、草創期・早期・前期・中期・後期・晩期という6つの時代に分けられますが、土器の形状などを見れば、さらに細かく50年刻みくらいで時代を分けることもできます。
これは、日本の土壌の中で一番残りやすいのが焼き物だからです。明治時代以降、発掘・分析が進んだ結果、焼き物による「時代のものさし」が確立されてきたんです。

―― 業務で必要なスキルにはどんなものがありますか? 
「Illustrator(イラストレーター)」を使って、発掘した土器をデジタルトレース(図化)したりと、パソコンを使う機会は多いです。報告書や資料づくりでは、「InDesign(インデザイン)」を使ってレイアウトし、印刷用のデータを作成することもあります。
一番大事なことは、「いかに多くの文化財に接するか」ということです。文化財を通して多様な業務に関わっていけば、幅広いスキルが身についていくはずです。

身近な文化財の魅力を発信していく

―― 業務をされてから、一番驚かれたことは何ですか?
暮らしの身近なところに貴重な文化財があると知ったことです。例えばこの地域には急な坂がいくつもありますが、多くは大昔に富士山から噴出した溶岩流のへりだったりするんです。幼い頃から慣れ親しんできた風景が、地域の歴史を物語っていたことへの驚きがありましたね。

―― これからの目標を教えてください。
子どもたちが地域に誇りを持ち、郷土愛をふくらませることに力を尽くしたいと思います。それには、文化財を核として地域の魅力をもっと掘り起こしたいですね。身近な文化財の価値、そしてそれを囲む街並みの魅力を幅広く発信していければと思っています。
 
外に出て調査なども行う、自治体の文化財担当の学芸員。横の繋がりを持ちながら、近隣自治体の学芸員と協力して研究をしています。その過程では、報告書の制作など、パソコンのスキルが必要であることも分かりました。より多くの文化財に触れ、経験を積むことがスキルアップにとって最も大切という杉本さん。地域の身近なところに存在する文化財を核にして、魅力あるまちづくりに生かしたいと語ってくれました。そうした大きな目標を持って仕事をすることが、自分の成長に繋がるのかもしれません。
 
 
【profile】富士河口湖町教育委員会 学芸員 杉本悠樹


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