中国政府がコロナウイルス患者への接近を知らせるアプリをリリース

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中国・国家衛生健康委員会は今月10日、新型コロナウイルス(CoViD-19)の感染拡大を防ぐスマートフォン向けアプリのリリースを発表した。

これを使えば、自分がこれまでに感染者と接触したかどうかがわかるとのこと。

・近距離にいれば接触

このアプリ「密接接触者測量儀」を使うには、最初にモバイルアプリAlipay(アリペイ)、WeChat(微信)、テンセントQQのどれかを使って、公開されているQRコードを読み取る。すると、政府のサーバーに接続されるので、表示された入力欄に電話番号、氏名、中国政府から発行されているID番号を打ち込む。(残念ながら日本人は使えないということになる)

そのユーザーが、過去にコロナウイルス感染患者(感染が確認された人間および病院などで疑わしいと判断された人間)と接触した可能性があると、警告文が表示される。自分のことだけでなく、知人など2名までのIDを入力して調べることもできるそうだ。

「接触」の例としては、具体的に次のような状況が、国家衛生健康委員会のニュースリリース内に挙げられている。
ユーザーと同じ職場、学校の教室、住居内に感染患者が居たとき。
ユーザーが過去に乗った同じ列車や旅客機などに、感染患者が居たとき。

発症した患者は外を歩けないので、「感染患者」というのは当然「発症前の感染患者」ということになる。

・ビッグデータを利用したシステム

このアプリ(正確にはWebアプリ)は、中国国務院弁公庁、国家衛生健康委員会、そして国営企業である中国電子技科集団の3者が共同で開発したもの。

「接触」を検知・判定するアルゴリズムは一切公表されていないが、システム構築を担当した中国電子技科集団のニュースリリースによれば、「ビッグデーターを利用している」とのこと。

国家衛生健康委員会の医療データーや、鉄道省、民用航空局の運行・乗客に関するデータなどから、患者の過去の居所とアプリユーザーの居所を割り出しているようだ。

中国電子技科集団によれば、QRコードが公開されてから2時間42分でアクセス数は500万に達したとのこと。

中華人民共和国国家衛生健康委員会

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