仕事中に我慢しがちな片頭痛、我慢できない痛みにはどのように対応する?

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患者さんの約半数、仕事に支障が出るほどの片頭痛を「我慢」

 仕事中にもかかわらず、頭がズキズキと痛む「片頭痛」に見舞われて業務に集中できない…そんな経験はありませんか?また、片頭痛の症状が現れても「さぼっていると思われそうで、周りの人に言いづらい」「市販薬を飲んで、我慢すればいいや」などと思ったことがある人もいるかもしれません。片頭痛は、日常生活で支障を抱えながら過ごす負担が全疾患の中で2番目に大きいといわれています。痛みを我慢し過ぎて症状が悪化すると、動くことがつらくなったり、吐き気を催して嘔吐してしまったりすることも。もし、仕事中に我慢できないような片頭痛の症状が現れたら、皆さんはどのように対応するでしょうか。
 日本イーライリリー株式会社は1月29日、都内でセミナーを開催しました。2月22日の「頭痛の日」を前に、同社が行った「片頭痛に関する職場での患者さんと周囲の意識調査」の結果を発表すると共に、埼玉国際頭痛センター センター長の坂井文彦先生、頭痛医療を促進する患者と医療従事者の会(JPAC)当事者の勝島晴美さんらが講演しました。
 意識調査は、仕事を持っている片頭痛患者さん300人、職場に片頭痛患者さんがいる150人、いない150人を対象に、2019年9月に行われたもの。集計の結果、勤務中に仕事に支障が出るほどの片頭痛が現れても職場の人に知らせていない、と回答した患者さんが約半数いたことがわかりました。その理由として、「自分で我慢できると思った」「伝える機会がなかった」「伝えても片頭痛の辛さを理解してくれないと思った」が上位に。また、仕事に支障が出るほどの片頭痛が現れても我慢して勤務を継続している、と回答した患者さんが多数いたこともわかりました。
 一方で、職場に片頭痛患者さんがいる人に「片頭痛による働き方の調整への許容度」について聞いたところ、「片頭痛で仕事を休むこと」に対して79%、「早退・遅刻」に対しては84%の人が許容していることがわかりました。このように、片頭痛による働き方の調整に対して、職場の人は「仕方ない」と許容しているにもかかわらず、患者さんは「我慢して働いている」状況がうかがえます。

片頭痛により休職、復職後は「周囲に伝える」「休憩をとる」ことで調整

仕事中に我慢しがちな片頭痛、我慢できない痛みにはどのように対応する?
頭痛医療を促進する患者と医療従事者の会(JPAC)当事者
勝島晴美さん

 勝島さんは、「片頭痛によって、職場に迷惑をかけてしまう自分を何度も責めた」という患者さんの1人です。10代から片頭痛の症状が現れ、30代に症状が悪化。当時、市販の鎮痛剤を1日1~2回を服用しながら仕事をしていたそうです。そして、50代で多くの部下を抱える立場になったことで仕事が忙しくなり、さらに症状が悪化。ひどいときは、座っていても意識が飛んでしまうほどの頭痛に悩まされ、真っすぐに歩けなかったこともあったといいます。それでも、「仕事も家事もちゃんとしなくちゃと思って、痛みを我慢していました」と、勝島さん。ある日、とうとう激しい目まいに見舞われて職場まで行けなくなり、休職することになりました。
 勝島さんは、片頭痛の痛みを周囲に伝えることの難しさを指摘。「職場の人に片頭痛の痛みを伝えてもなかなか理解してもらえず、隠れて泣いたことも。我慢して仕事することが当たり前になっていった」と、当時を振り返りました。現在は、徐々に症状をコントロールできるようになり、復職。今では、片頭痛の症状が現れたときにはそのことを周囲に伝えられるようになり、痛みがひどいときには職場で休むことができるようになったそうです。
 今回の調査では、患者さんの周囲の人のほとんどが「片頭痛」という言葉を認知しているものの、片頭痛について詳しく知っていた人は、職場に患者さんがいる人の50%、患者さんがいない人の23%だったことがわかっています。勝島さんは、「片頭痛について、管理職をはじめとした多くの人が正しく理解することが大切。片頭痛に悩んでいる人たちへ『諦めないで』と伝えたい」と、コメントしました。

我慢しないといけない、動けなくなるほどの痛みには注意して

仕事中に我慢しがちな片頭痛、我慢できない痛みにはどのように対応する?
埼玉国際頭痛センター センター長
坂井文彦先生

 仕事中は特に我慢しがちな片頭痛ですが、受診を考えるべき痛みはどのようなものなのでしょうか?坂井先生は「動けなくなるほどの頭痛には、注意が必要」と、言います。また、我慢しなくてはいけない痛みが続いているという人も、病院へ行くことを検討したほうが良いそうです。
 医師に症状を伝えるときには、「痛みが現れる頻度、吐き気や嘔吐を伴うか、光や音をきっかけに痛みが現れるか、体を動かすことで痛みが紛れるか」(坂井先生)、といった情報も一緒に伝えましょう。また、日本頭痛学会の公式ウェブサイトでは、認定頭痛専門医や医療施設を探すことができます。病院探しの参考にしてみましょう。
 仕事中、ついつい我慢しがちな片頭痛。まずは、周囲の人に伝えることや、可能であれば休憩するなどして、仕事を調整することを検討してみても良いかもしれません。また、我慢しないといけないような痛みや、動けなくなるような痛みが現れているという人は、一度受診してみてはいかがでしょうか。(QLife編集部)

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日本イーライリリー株式会社 プレスリリース

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