【チャンピオンズC】ともに上がり35秒4 1着クリソベリル、2着ゴールドドリームの明暗を分けたのは?

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【チャンピオンズC】ともに上がり35秒4 1着クリソベリル、2着ゴールドドリームの明暗を分けたのは?

最後まで伸び続けたクリソベリル

暮れの中京に移って6回目を迎えたチャンピオンズカップ。中京競馬場はこの1週間で火曜から水曜日にかけて3.5ミリの雨量を観測したのみで金曜日午前の時点でのダートコースのゴール前含水率は4.8%、冬のダートらしい乾燥した良馬場でレースは行われた。
レースは3歳のクリソベリルがチャンピンクラスの2着ゴールドドリーム、3着インティをゴール前でかわし優勝。戦績は6戦全勝。勝ち時計1分48秒5は異常に速かった夏にスマハマが記録したレコードに0秒9差、あの時は重馬場だったので、馬場を考慮すれば文句なしのAランクだ。

2019年チャンピオンズカップのインフォグラフィック

ⒸSPAIA

みやこSで大敗を喫した4インティがスタートを決め、ハナを主張。インから3チュウワウィザードを制して3番手のインに潜り込んだのが5クリソベリル。インティのマイペースを読み切った11ゴールドドリームも例年より前に位置取る。これらの直後のインに3チュウワウィザードが収まる。大敗後ながら4インティにマイペースで運ばれてはという思惑から先行集団は上位人気馬を中心に大きな塊を形成。これらを引き連れて逃げる4インティのペースは1000m通過60秒8。インティ騎乗の武豊騎手が精密なラップ刻む。
さすがにダートGⅠらしく勝負どころで脱落するような馬はおらず、スキがない隊列のまま直線を迎える。まるで芝の中距離戦線トップを決める戦いのごとくスペースの奪い合いが繰り広げられた。逃げる4インティと早めに進路を外に見出した11ゴールドドリーム、5クリソベリルは直線も外へは目もくれず、4インティの直後からギアを徐々に上げていく。その直後にいた3チュウワウィザードはインの進路を諦めてやや強引に外に切り返して追撃態勢をとった。
坂を上がり、4インティに詰め寄る11ゴールドドリーム、それに抵抗して引き下がらない4インティ。残り200m、それら2頭の脚色が若干鈍ったところで、背後からその間を突いた5クリソベリルが一気に前の2頭を交わして先頭でゴール板を駆け抜けた。
これでクリソベリルはデビュー以来6戦全勝。統一GⅠジャパンダートダービーと合わせGⅠ2勝目をチャンピオンズカップで飾った。
今年はGⅠ戦線で惜しい競馬が多かった川田将雅騎手は2018年スプリンターズS(ファインニードル)以来の中央GⅠ制覇となった。

1、2着馬は上がり3ハロンともに35秒4

1着クリソベリルの勝因はふたつ。まずは、スタート直後のホームストレッチで隣にいた3チュウワウィザードがいた理想的な位置を、同馬を引かせて奪取し、インの3番手という理想的な位置をとったこと。
2つ目が、川田将雅騎手が単騎で逃げた4インティは最後まで止まって下がることはないと読み切り、その真後ろで迷うことなくギアを上げたことだ。
4インティと早めに並んだ11ゴールドドリームが残り400~200m地点で11秒6と最速ラップを刻み、最後の200mで12秒1と脚色がやや鈍ったところでクリソベリルは末脚を伸ばした。前が空くのをじっと待ち、最後まで末脚を削りだすような川田騎手の騎乗ぶりにはあっぱれである。上がり3ハロンは1着クリソベリル、2着ゴールドドリームどちらも同じ35秒4。通った進路とどの地点で脚を使ったのか、それが勝敗を分けた。
2着ゴールドドリームは6歳。今年はやや全盛期の強さを感じさせない競馬が続いたが、さすがは一昨年の勝ち馬。王者の意地を見せた。こちらも4インティのマイペースを読んでの先行態勢。勝負どころでいち早く外に出した安全運転と4インティを早めに捕まえた分、最後に5クリソベリルに屈した印象がある。
3着インティはハナを奪われ、リズムを崩し大敗したみやこSから一変した。逃げ馬らしくマイペースであれば力を出せるのを証明した形。精密ラップを刻む武豊騎手とはやはり手が合う。今後もマイペースという注文こそつくが、競りかければ先行馬が苦しくなるのはみやこSが証明しており、展開が向くレースは今後も多くなるはず。その意味ではみやこSの大敗が今回の好走を呼んだともいえる。
中京に移行して以来、このレースは前半1000mが61秒を切ると、差し追い込み勢に利があった。サウンドトゥルーが追い込みを決めた2016年が1000m通過60秒6だった。今年は1000m通過60秒8なので、展開が後方に向いてもおかしくない流れだったが、上位3着以内は4角4番手以内で独占。上位馬とそれ以下ではやや力の差があった印象。
このレースで惜しむらくは、スタート直後で5クリソベリルに入られて位置を下げ、最後の直線で進路を切り替えざるを得なかった4着馬3チュウワウィザードだろう。力を発揮できなかったレースなので、今回は度外視。次走、人気が落ちるようだと狙ってみるのも手。
予想陣で的中はなかったが、東大ホースメンクラブの内枠有利というデータは1、3着馬が3枠から内の馬だったことを考えれば、来年以降も使えるものだ。
みやこSで超ハイペースを先行して5着と唯一掲示板を確保した13ワイドファラオは今回、一転してやや消極的なレース運び。再度先行策をとれば浮上の余地は十分ある。
6オメガパフュームは追い込みを決めた帝王賞の残像があったかこちらも消極的な競馬だった。小回りを意識したJBCクラシックのような機動性を生かす競馬で活路を見いだしたい。
8ウェスタールンドなど他力本願的な差し馬は流れが向かなかった。やはりダートのチャンピオンクラスを勝つには自力で能力を削りだすような競馬が必要だろう。
《ライタープロフィール》
勝木 淳
競馬ライター。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて「築地と競馬と」でグランプリ受賞。中山競馬場のパドックに出没。競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』にも記事を執筆。


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