全ての冒険と物語、決断は己の意志がままに。フリーシナリオRPG『ARTIFACT ADVENTURE 外伝DX』

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同じように最初、モノクロのゲームボーイ用ソフトとして発売され、カラー仕様のリメイク版が発売された作品と言えば、任天堂の『ゼルダの伝説 夢をみる島(ゼルダの伝説 夢をみる島DX)』がある。2019年9月20日、Nintendo Switchでグラフィックをジオラマ風に刷新したフルリメイク版が発売されたのも記憶に新しいところである。

本作はそんな同作を意識し、モノクロだったグラフィックをカラー化している。しかも、1998年発売の『ゲームボーイカラー』の発色仕様に基づき、白に少し黄味のかかっているという細かい再現まで行われている。
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また、グラフィックについては戦闘シーンにも背景が追加。こちらはやや色数多めに描写されていて、ゲームボーイカラーの仕様から逸脱した作りになるが、このような変更が加えられたことで戦闘はより華やかに。洞窟、城内などの環境に応じて背景が切り替わる仕掛けもバッチリで、より臨場感あふれる展開が楽しめるようになっている。

他に戦闘ではプレイヤーの移動速度も上昇し、音楽も新曲へと差し替え。また、ゲーム開始間もなくチュートリアルが挿入されるようになり、操作、戦闘の基本、「アーティファクト」なる特殊な装備品の使い方などを学んだ上で本編を始められるようになった。そして、戦闘に限定する形で2人協力プレイに対応。Nintendo Switch版はJoy-conを分け合っての「おすそわけプレイ」にも対応し、外出先でも気軽に楽しめる設計となっている。
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主に旧『ARTIFACT ADVENTURE外伝』の違いを中心となったが、このように基本的な内容はオリジナルと変わりなくも、グラフィックのカラー化に戦闘全般の再調整、新要素追加などにより、さらに魅力が増した作品に完成されている。Nintendo Switch版に限定すれば、テレビの大きな画面で遊べるようになったのもセールスポイントの1つだ。

全ての冒険はプレイヤーの意志のままに。

しかし、本作屈指のセールスポイントはオリジナル版と共通する自由度の高さだ。
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フリーシナリオ形式を採用しているだけに、どのように遊ぶかは全てプレイヤー任せ。3年後に厄災が来るから、世界を巡って問題解決に当たってくれと王様から命令が下るが、完全に無視して3年後へと飛んでも全くお構いなし。

そこから先も厄災の総本山へ突撃するも、命令を無視したなりの惨状を順に巡る道徳心のない旅に出るもよしと、プレイヤー任せ。まさに遊び方によってその人だけの物語が紡がれる、フリーシナリオの醍醐味を押さえた作りになっているのだ。
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王様の命令に従った時にも様々な選択肢がプレイヤーの前に現れては、その人独自の展開が生まれる。特に最序盤に1人だけ選ぶことになる3人の仲間は、それぞれゲーム全体の難易度だけでなく、攻略法までをも一変させる特徴を持つだけあって、大いに頭を悩ませる。

戦闘面で有利に立ちたいから「ローランド」にするか、探索をスムーズに進めて行きたいから「レックス」にするか、或いは金にモノを言わせたゴリ押しを楽しみたいがために「ハーシェル」を選ぶか。

当然、最適解など存在しない。それぞれを選んだなりの物語が紡がれては、攻略もそれに応じた形になっていくのだ。
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各地を訪れることで発生する「クエスト」も内容こそ、おつかい有り、目的地の探索有り、戦闘ありのRPGの王道に則ったものだが、描かれるストーリーが勧善懲悪とは言い切れないものばかり。プレイヤーに難しい決断を迫ってくる。

炭鉱が魔物の群れに支配されている。
だから、一掃するためにダイナマイトで爆破する必要がある。
だが、そうすれば村を支える財源が消失して廃村の運命を辿ってしまう。
逆に残せば残したで、魔物に襲われる危険が残る。
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奇妙な集団が異界の神を召喚しようとしている。
ゆえに、一刻も早く部隊を突入させ、阻止しなければならない。
しかし、彼らは特に悪いことはせず、神を崇めているだけと訴える。
それでも召喚を許せば、3年後が大変になるかもしれない。

こんなの簡単に選べたものじゃないだろ……と言わんばかりの事態を前に考えなければならないのだ。そして、下した判断は3年後に結果となって現れる。その内容も意表を突くものが多く、つい「どうしてこうなった!?」とボヤきたくなるものになっている。
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