箱根に5つ星の温泉リゾートを開発へ メルコリゾーツが270億円規模の投資ファンド設立

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統合型リゾート(IR)の開発・運営を手掛けるメルコリゾーツ&エンターテインメント・リミテッド(以下、メルコリゾーツ)は、日本の地方での観光施設開発を目的とした270億円規模のホスピタリティ投資ファンド「メルコ・クリエイティブ・エクスチェンジ(MCX)」を設立。第一弾として、箱根の5つ星温泉リゾートを含む2つのプロジェクトを発表した。

メルコリゾーツはIRを運営し、その事業の中でスポーツイベントの開催やCSR活動、地域観光・経済の活性化支援を行う企業。今年9月には、日本でIRを開発する候補地として、横浜市に注力していくことを発表した。

MCX一つ目のプロジェクトは、神奈川県の箱根に開発する5つ星の温泉リゾート。箱根登山鉄道・強羅駅から徒歩5分、土地面積6471平方メートルの敷地にある既存の施設をベースに、プリツカー賞を受賞して国内外から高い評価を得ている建築家・坂茂氏の協力のもとでプライベートな隠れ家的リゾートにリニューアルするというもの。

4階建ての施設には、専用テラスをもつ約35部屋の広く豪華なスイートを完備。ほとんどの客室が山々の壮観を一望できるプライベートな温泉付きだという。施設内には2つのレストラン、バー、スパ、プールなどに加え、24時間のプライベートバトラーサービスを備える。

メルコリゾーツのエグゼクティブヴァイスプレジデント兼クリエイティブおよびブランド最高責任者のフレデリック・ウィンクラー氏は、「(箱根のリゾートは)日本の伝統的な“温泉宿”を現代的に解釈したもの。坂氏ならではの自然素材を活用した建築法で、伝統と格式を感じる建物に最新のテクノロジーを存分に活用し、ゲストの体験を最大限に向上させる設計となっています。日本の最高の才能が生み出す、日本最高のリゾートと言えるでしょう」と開発中の施設に自信をのぞかせた。

二つ目は、山奥のスキー施設を通年で楽しめる4つ星または5つ星の複合型スキーリゾートへ生まれ変わらせるプロジェクト。具体的な建設地については現状で非公開としているが、「東京からもアクセスしやすい地域。北海道ではない」とのこと。当初は70部屋から開発を始め、その後数シーズンをかけて最終的には300部屋へと拡張する予定だ。

誘致レースが注目を集めるIRだけでなく、日本中の地方に存在する様々な観光地の発展に貢献していきたいとするメルコリゾーツの会長兼最高経営責任者ローレンス・ホー氏は、「IR建設に関しては“横浜ファースト”を掲げていますが、観光においては“ジャパンファースト”を宣言したい」と語り、「これらのプロジェクトは日本における最高のホスピタリティと文化を結集し、最も美しいカタチで世界にお見せするものです」と決意を述べた。

また、メルコリゾーツのスポーツディレクターを務めるプロテニスプレイヤーの大坂なおみ選手が同プロジェクトに参画することも発表された。「スポーツと健康、ウェルネスをどのように結び付ければゲストと地域の人々に貢献できるのか、デザインチームを率いて企画していく」という大坂選手は、ビデオメッセージでコメントを寄せ、「MCXは、私が世界中で出会う人々に日本についての想像を広げてもらえる絶好の機会です。私の母国である日本は、特別な場所です。そして、そのことを世界中から訪れる新しいお客様にお伝えできることを大変光栄に思っています」と、プロジェクトへの期待感を語った。

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よしだたつき

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PR会社出身のゆとり第一世代。 目標は「象を一撃で倒す文章の書き方」を習得することです。

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