Interview with black midi /ブラック・ミディ来日インタビュー

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先ごろ、本年度の受賞作が発表されたマーキュリー・プライズ。惜しくも受賞は逃したものの、デビュー・アルバム『Schlagenheim』が候補作にノミネートされたブラック・ミディ。活況に沸くサウス・ロンドンが輩出したこの4人組は、いま、もっとも注目と評価を集める若手ロック・バンドの一角といって間違いない。マス・ロック、ポスト・パンク、ハードコア、クラウトロック、プログレッシヴ・ロック、カンタベリー・ミュージックなど数多のジャンル、無数のバンドを想起させる圧倒的な音楽的雄弁さ。そして、それを支える確かな演奏力と、クールでドライな審美眼。と同時に、ノイズを撒き散らしながらジャムになだれ込むマナーはきわめて性急かつ衝動的で、そこには有無をいわさぬような説得力がある。メンバー全員はまだ19歳か20歳。いったい全体、ブラック・ミディって何者!? 全公演ソールドアウトとなったジャパン・ツアーの東京公演前日、バンドを代表してマット・ケルヴィン(Vo/G)とモーガン・シンプソン(Ds)に話を聞いた。(→ in English

――この前、Bo Ningenとライヴをやられてましたよね。タイゲンさんはNeolでブログを書かれていたこともあって。

マット「へえ! いいね! こっちからもヨー、メン!って伝えといてくれよ(笑)」

――ブラック・ミディとBo Ningenといえば、どちらもダモ鈴木との共演作がありますよね。あの経験がその後の自分たち、ひいてはアルバム『Schlagenheim』にもたらした影響を挙げるとするなら、それはどんなことですか。

モーガン「即興に自信が持てるようになったよね。最初、共演したとき、一切の説明とか指示のない中で、本番直前に『ステージからジャンプするから、着地したらガンガンにノイズを出して』って言われただけで(笑)。あのときから今みたいな方向に一気に変化していったよね。ミュージシャンとして自信がついたっていうか」

マット「それは絶対にある。あのときのライヴを境にビフォア・アフターみたいな感じで、ステージでも積極的に即興をやるようになったし。それは完全にダモと一緒にステージで即興したことがきっかけだよね。あと単純に人と一緒にプレイすることに抵抗がなくなった。それまで初対面の人とステージで共演することってほぼなかったし、あのときが初めてみたいなもんで。初めて会った人と一緒にステージに立って、あれだけ圧倒的なパフォーマンスができるっていうのにマジで感動して、自分たちももっといろんなミュージシャンと積極的に絡んでいきたいなと思うようになった」

モーガン「たぶん、自分達が思ってる以上に影響を受けてるよね」

――演奏家として鍛えられた?

マット「それはもう」

モーガン「もちろん」

――ブラック・ミディのサウンドって、いろいろなジャンルやバンド名を引き合いに出して語られていますよね。ただ、部分的には確かに当てはまるところがあっても、全体としてはまったく別物の音楽になっている。そんな自分たちのサウンドについて、当の本人としてはどこまで自覚的なんだろう?という辺りから話を聞かせていただきたいのですけど。

マット「たしかにいろんなバンドを引き合いに出されてるけど、自分たちでもそれまで知らなかったっていうバンドのほうが多いんだよね。雑誌や取材なんかで言われて、初めてそのバンド存在を知るみたいな。それはそれでいろいろ新しい発見があって楽しいしさ。でも、曲を書いてるときには、他のバンドとか音楽とかまったく意識してないと思う。同じ部屋に入って、ひたすらテープレコーダーを廻して、そのままえんえんと何時間もジャムし続ける。そこからなんかちょっと良さそうなパートを繋いで曲の形にしていく、みたいな感じ。ただ、自分達の中から自然に出てきた音に従っていくだけっていう」

モーガン「ただ、それだけ知らないバンドの名前が引き合いに出されるってことは、それだけいろんなところから自分たちでも気づかないうちに影響を受けてるってことじゃないかな。無意識下に影響がどんどん蓄積されていくみたいなね。だから、どこの何に影響を受けてるとか特定できないし、本人たちだって把握しきれてないくらいなんだから。それが自分でも気づかないうちにダダ漏れになってるという」

――いろいろと引き合いに出されるバンドのなかで、「まあ、これは納得できるかな」という名前を挙げるとするなら?

モーガン「バトルスとか、トーキング・ヘッズとか……そのへんはさすがに知ってる(笑)」

マット「あとスワンズに喩えられてることもあったかな。それはなんかわかるような気がする。あと、スリントとかも言われてたことあったっけ?」

――その納得できるポイントというのは?

マット「コード進行とか、曲によっては構成が似ててたりするんじゃないかな。ただ、今言ったバンドにそこまで影響を受けてるかって言われたら、そうでもないんだよなあ」

――ちなみに、僕がブラック・ミディを聴いて真っ先に思い浮かんだバンドはディス・ヒートだったんですね。

マット「なるほどね」

――ディス・ヒートのチャールズ・ヘイワードは、作曲と即興――構築と解体と言い換えてもいいと思いますが、そのふたつが重なり合うところにこそフレッシュで刺激的な音楽が生まれることにとても自覚的でした。そこはあなたたちにも通じる部分だと思うのですが、いかがですか。

モーガン「そうそう、ディス・ヒートもよく言われるよね。で、たしかにいま君が指摘した部分については共通してるかもと思う」

マット「いま言ったようなやり方が、一番簡単かつ生産性の高い音楽の作り方だと思ってるんで」

――『Schlagenheim』がリリースされて少し時間が経ちましたが、自分のなかで改めて消化できた部分、あるいは理解が深まったところなどありますか。

モーガン「いや、ようやく自分たちの中でも落ち着いたっていうかね。アルバムを出して、人々の反応が返ってきて、しかも自分たちの想像をはるかに越えるくらい良い反応が返ってきて。1年前は日本でソールドアウトのショウをするなんて想像すらしてなかったし。とりあえずこうして最初のアルバムを出して、世間に対して自分達の存在をアピールできたってだけでも大満足だよ。これを最初のきっかけにして、ここからどういう展開になるかはわからないけど、これまで通りに自分達のやりたいことをやってくまでだよね。アルバムがリリースされるまでは、自分達のやってる音楽について説明するのに苦労したりしたけど、今はそれがアルバムとして実際に形になったわけだからね。アルバムが出たからってとくに気負うでもなく、普通に今まで通りというか……とりあえず、最初の一歩は踏み出したし、この先もただひたすら前進あるのみ、みたいな感じかな」

――ブラック・ミディの曲はどの曲も展開が目まぐるしくて、ひとつの曲の中にいくつもの曲が折り畳まれているかのようにバンド・アンサンブルは複雑に変化していきます。一体どのようなプロセスをへていまのスタイルにたどり着いたのか、とても興味があります。

モーガン「ただ、始終面白い曲にしようってことは心がけてたね。インスト部分の面白さにしても、サウンド的な面白さにしても、ペダル使いだとかドラムの演奏だとか、楽器の扱い方っていうところにしろ。あとは曲の構成なんかもそうだし、1曲の中でいくつものセクションに分かれてたりして……曲の構成とか結構重要だよね。曲の構成が普通じゃないと、聴いて『おっ』ってなるじゃん。実際、フランク・ザッパとか、キャプテン・ビーフハートとか、これもよく引き合いに出されるんだけど、曲を聴いているうちに同じ曲の中でまた新たな展開が開けていったりするからね。そのときそのときで生まれる波を毎回確実に捉えていくってことかなあ……曲が行きたい方向にスムーズに流れていけるようにね。自分がちょっとでも気にかけてることがあったら、とりあえず全部叩き台に上げてみる。と同時に、何も考えずに、思いつくままやっていて、そこから何か面白い展開が起きないかなってノリもあるよね。なんか、そうやって自然な流れに乗っかって楽しんじゃえるとこがある意味、自分達の才能と言えば才能なのかもしれない」

マット「うん、自分もまさに同じことを言おうとしてた。自分たちにとって面白いかどうかが一番重要なんで。自分がいままさに鳴らしてる音に自分自身がコネクトして一体化することを目標としてる……だから、正直、他人の意見っていうのは、そんなに関係ないっていうか、あくまでも自分たちのためにやってることなんで。ただ、アルバムとライヴは違うんだってことは意識してたよね。ライヴで4人だけで音を出すとどうしても限界があるけど、スタジオならいくらでも音を重ねたり、たくさん機材を使ったりできるからね。その一方で、スタジオだとライヴのエネルギーを音に還元するのが難しかったりする面もあるんだけどね。だから、スタジオとライヴを切り離して考えた方が、意識が切り替わって新鮮で楽しいってこともあるし」

――スタジオで奏でる音楽とライヴで奏でる音楽はあくまでも別物である、と。

モーガン「そうそう、どちらか一方をもう一方の場で完璧に再現しようとすること自体が、そもそも無理な発想というか。ただ、ライヴのエネルギーをスタジオに持ち込むってことに関しては、かなり意識して取り組んでるところではある。そもそものハードルが高いし、実際、それを見事に達成してる作品ってなかなかないものなんだけど、自分たちはあえてその難しいハードルに挑戦してみたいって気持ちはたしかにあるよね。この世のものとは思えない世界を音楽によって具現化したいわけだから。ただ、そもそもスタジオ経験が浅いというか、今回のファースト・アルバムが初めての本格的なレコーディングだったようなものだし。今回、メンバー4人だけで集まってスタジオでガッツリ作業できたのって、トータル8日とか9日くらいだし、そんなの全然の数のうちに入らないんで……でもまあ、限られた期間の中でも結構うまくできたほうだと思うし、これからもっと自分達にとっての最適な方法を見つけていけるんじゃないかな」

――スタジオでのレコーディングに関しては、プロデューサーのダン・キャリーの存在も大きかったのではないでしょうか。

モーガン「そうだね。ダンはマジで最高で一緒にやりやすい人なんだよ。しかもダンのスタジオとか環境とかも自分たちに合ってたみたいでね。うちのバンドって結構その場の思いつきでどんどんやっちゃうほうなんで、その場で何か思いついたら、ダンがすぐさまマイクをセットして、次の瞬間にはもう録り終えてるって具合だったから。これが例えば自分たちだけだったら、マイクやギターのセッティングでモタついてるうちに、最初の輝きが失せちゃってたりとか絶対あっただろうし(笑)」

マット「しかも、こちらの無茶ぶりに対しても、こちら側がきちんと説明する前に、ダンがすべて汲み取って、思った通りの音に仕上げてくれるんだから(笑)」

モーガン「それなのに、偉そうなとこが一切なんだよね。何にも縛られてないっていうかさ。プロデューサーの中には、いろいろダメ出ししてくるタイプもいると思うけど、ダンは最初から最後まで『お前らがいいと思ってんなら別にいいんじゃん?』ってスタンスで一貫しててさ。もともと、うちのバンドがそういうスタンスだから。自分たちがいいと思ったら、まわりに何と言われようが関係ないっていう」

マット「だから、作業自体は最初から最後までほんとにスムーズだったよね。ただやるべきことを自分たちの望む形で一つひとつ実現していったっていう感じで」

――先ほど伺った作曲と即興の境界が溶け合う感覚とか、このバンドならではのジャンルレスなスタイルっていうのは、どういうふうに培われてきたのでしょうか。もともとそういう感じの音楽が好きだった?

マット「というか、そもそも最初にちゃんと音楽を聴くようになったのが9歳とかで、11歳の頃にギターを始めたんだけど、その頃に自分たちが今やってるような音楽に興味があったかって訊かれたら、たぶん興味なかったと思う。むしろ、自分たちが出会ったブリット・スクールに入ってからだよね、こういう系の音楽に一気に開眼したのは。そこでいまのメンバーとも出会って、いろんな音楽を教えてもらったって感じなんだ。そこからどんどんこっち方面の音にハマっていて、もはや後戻りできないほどドロドロの状態になってるという(笑)」

モーガン「自分の場合は早熟だったかな。2歳になる頃にはすでにドラムを叩いてたし。まあ、その頃は両親とか親戚のおじさんとかおばさんとかまわりの大人が聴いてる音楽を聴いてるだけだったけど。ただ、自分は将来音楽の道に進むってことはわりと小さい頃から意識してたね。その最初の足がかりが、いま話に出たブリット・スクールで、もともとポップ・ミュージックのセッション・ミュージシャンになるつもりだったんだよね。学校に入る前から少しそういうことをやってたんで」

――へえ。

モーガン「でも、ブリット・スクールに入って、いまのメンバーと出会って、自分がそれまで知らなかった音楽に触れてっていう……そう、だから、ブリット・スクールに行ったことが、確実に自分にとっての人生の転機だよね。そこでいまの仲間に出会えてなかったら、いまの自分はいなかったと思うし。自分自身がすごく開かれたっていうかなあ……自分から積極的にオープンにならないと、面白いものを見逃してしまいそうな、あの環境にいて自分の狭い価値観の中に留まってるのはもったないって。だから、最初からメンバー同士でお互いに聴いてる音楽をシェアしながらも、自分の個人的な趣味の世界のほうも大切にしつつ、それをまたバンドのほうに還元してっていう感じかな。メンバーそれぞれ聴いてる音楽も趣味もバラバラだけど、そこがむしろうちのバンドの強みなんだよ。もちろん一緒に音楽を聴いていく中で、メンバー全員共通に好きなバンドもいるし、それぞれが完全に個人的な趣味で聴いてるバンドもあって、それが全部このバンドの音に反映されてるという」

――たとえば、ブラック・ミディとも比較される80年代のポスト・パンク・バンドたちっていうのは、美術を学んだりファッションの世界に携わったりするような、いわゆる“ノン・ミュージシャン”の集まりでもありました。それこそ、少し前の世代のインディ・バンドやアンダーグラウンド・シーンにおいては、逆にアマチュアリズムやDIYであることが称揚されたり美徳とされてきたところがあったように思います。ただ、ブリット・スクールで音楽を学ばれたキング・クルールだったりあなた方というのは、それとまったく異なる価値観や哲学をもって音楽と向かわれているのではないかと想像します。

マット「いや、いまはブリット・スクールみたいなものがあってすごく恵まれてるよね。基本的に無料だし、自分の学びたいときに学びたいことだけ学習できるシステムになってるから。選ばれた特別な人だけが学べる教育機関じゃないからね」

モーガン「しかも、すごく特別な環境なんだ。自分たちは音楽を専攻してたけど、あの学校の何が最高だったかって、学科とか関係なしにいろんな授業が受けられたことだよ。だから、音楽専攻だからって何も音楽の授業だけに限定されてたわけじゃなくて、音楽をやりながらアートも学べたし、逆にアートの傍らで音楽をやることもできたし、それをBDC(※ブロードキャスト・デジタル・コミュニケーション)ともコラボして絡めてとか、自分の音楽のアートワークに活用したりとかさ。何だろう……自分のビジョンを実現しようという夢を持った同世代のパッションと熱気に溢れてて、お互いコラボレーションし合えるのがすごく恵まれてたし刺激的だった。自分と年の近いいろんなアーティストとお互いに刺激し合いながら、ひとつの作品を作り上げて、それによって自分の可能性を広げていくことができたからね。それは本当にブリットだからこそ経験できたことだし。実際、いまブリット・スクールでアートやダンスを専攻してた卒業生が、学校の友達の繋がりで音楽の世界で活躍してたり。何かを始めるのに道はひとつじゃないし、音楽を始めるきっかけもいろんな方向があるんだなってつくづく思ってるよ。自分自身も音楽をやってるけど、アートにも興味があるし、そうやって考えてたほうがいろんな可能性が開けてて楽しいしさ」

――素晴らしい環境ですね。

マット「たしかにブリット・スクール出身ってことで、下に見られたりとかあるけど。『あー、はいはい、エイミー・ワインハウスが行ってた学校ね、お前らもそっち系なんだ』みたいな感じっていうかさ。そういうのとは関係なく、自分たちにとってはただ面白い連中が集まって面白いことをやってる、最高に面白い場所だったんだけどね。たしかにブリット・スクール出身ってことでメディアで取り上げられやすいってのもあるけど。とりあえず、自分たちが音楽を学ぶには理想的な環境だったし、いろんな雑多なカルチャーやら表現がが混在しててさ」

モーガン「うん、そこが一番好きだったかも。要するに、多様性ってことだよね。ただ音楽を勉強するだけじゃなくて、アートやダンスやいろんな文化的背景やライフ・スタイルを持った人たちがお互いに刺激し合って、これはもう、面白いもんが生まれるしかないだろうっていうさ。たしかにブリット・スクール出身ってだけである種の先入観をもって見られることもあるし、自分も行く前には多少はそういうとこもあったけど、実際に経験してみないとわかんないからね」

マット「難癖つける前に、お前も一度あの学校に通ってみたら? いちゃもんつけるのはそれからにしてくれない?っていう(笑)」

モーガン「でなきゃ、黙ってろっていう話でね(笑)。ブリット・スクール出身でもないのに、ブリット出身ってだけでやたら過剰反応する連中がいるんだよね。それが逆に不思議でたまらない(笑)」

――クリエイティヴな音楽を作るうえで、学ぶことの大切さ、教育の重要性みたいなものはどういうところにあると思いますか。

マット「いいとこは、実際にプロのミュージシャンとしてステージに立つ前にさんざん間違い時間を与えてもらえるってとこ、それと、いろんな人たちと一緒にプレイできる機会に恵まれてるとこかな。ステージで人前で演奏するミュージシャンとしては、そこが一番大きかった気がする。本格的にステージに立つ前に、いろんなミュージシャンと一緒に演奏しながら揉まれることができたから」

モーガン「うん、そうだね」

――ところで、モーガンはブラック・ミディと並行して、Wu-Luというサウス・ロンドンのプロデューサーが発表したEP『S.U.F.O.S.』にも参加されていますよね。

モーガン「いや、不思議な縁で、もともと何年か前にバークシャー州のスラウで〈Beat Routes〉っていうチャリティー・イベントへの参加の誘いを受けて。そのイベントの主宰者のスペンサー・ルーヴェに『こういうのをやってるんだけど、子供達の前で話してみない?』って言われてさ。そこにドラマーのモーゼス・ボイドも参加してたんだよね。それから何年かして自分がサウスイースト・ロンドンに移ったんだけど、引っ越した先がなんとモーゼスとクゥエイク・ベースってパートナーとの共同スタジオの目と鼻の先だったという。それが縁で繋がったという。サウスイースト・ロンドンって、そうやって結構ミュージシャンが繋がっててさ」

――そのWu-Luとも共作のあるジョー・アーモン・ジョーンズとか、エズラ・コレクティヴ周りのミュージシャンとも交流があったりするんですか。

モーガン「うん、ジョーもご近所さんだよ。いいよね」

マット「ちょうど何ヶ月か前に日本に来てたんだよね」

photography Yosuke Torii
text Junnosuke Amai
edit Ryoko Kuwahara


black midi
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black midi
ロンドン発、刺激的な音を鳴らす若き4人組。瞬く間に音楽好きたちの話題の的となった新鋭バンド、ブラック・ミディはジョーディ・グリープ(vo、 g)、キャメロン・ピクトン(b、vo)、マット・ケルヴィン(vo、g)とモーガン・シンプソン (ds)の4人で構成され、メンバー全員が19歳か20歳で、アデルやエイミー・ワインハウス、キン グ・クルールらを輩出した英名門校ブリット・スクールで出会ったという。ゲリラライブを敢行するなど精 力的にライブ活動を行い、常に変化するセットリストやその演奏力とオリジナリティ溢れる楽曲から、噂が 噂を呼び早くも完売ライブを連発。結成からわずか1年であることから未だに謎が多いが、今最もアツい新生バンドという評判を早々に確立した。デビューアルバム『Schlagenheim』をひっさげた初来日ツアーを敢行し、日本のファンを熱狂させた。

This interview is available in English

ーーSo Boningen and Black Midi have something in common in which you guys both have worked with Damo Suzuki. So has that experience affected you in your music or the music that you are making at all?

Morgan : I think that it made us more confident in terms of improvising and street live shows. Stuff like that. When we played with him, we were literally thrown into the deep end with no form of direction. We didn’t talk much before the show but what he said was that ‘I’m going to jump but when I land just make noise and see how it goes from there honestly.’ Just generally and personally made me more of a confident musician in general.

Matt : Definitely. There was like a preimposed Black Midi because I think naturally after that gig we started improvising loads in our shows because we obviously saw Damo doing it. Not just in shows but with people who we had never played with before and the people that he met had he not done this really cool thing which is going around and playing with people from that local area. So I would say that that experience has affected us more than we realize in a positive way.

ーーSo maybe you guys had a little training in terms of performance from him. Not training but…

Morgan : Yeah, definitely.

ーーI think when you read news and articles about Black Midi the articles refer to different kinds of genres and artists. Some of it is true but when you listen to Black Midi’s music as a whole, I think it is very unique and very different. So today we are very interested in Black Midi’s music writing process. Are you aware of these reference artists and influences?

Matt : A lot of the bands we get compared to, we haven’t even heard of so it’s kind of interesting in that sense. Because we just end up discovering loads of music through that way. In terms of the writing process I don’t really think we think about other bands and stuff like that. We just get in a room and with a tape recorder and jam for hours and we pick out little bits from those jams and we end up putting them together and developing them like that. But I don’t really think like ‘Oh let’s do something like this band.’ It just comes out naturally

Morgan : I think the whole idea and the fact that we haven’t heard of all of these bands that we are being compared to really does show how influence as a whole is continuous and you can’t necessarily track it. We might not even recognize ourselves that we’re being influenced by a particular thing. It can always translate itself when you’re writing music without you even realizing.

ーーCan you mention a few bands that you have been compared to before and you think you do actually sound like?

Morgan : Battles, Talking Heads I guess because one of our songs is called Talking Heads.

Matt : We’ve been compared to Swans. I think that there are some little aspects that we see.

Morgan : They are like the main three that come to my mind straight away.

Matt : Slint gets mentioned quite a lot but I can see why people mention that a little bit as well.

ーーWhy do you understand that people say those things, that you guys are similar to them?

Matt : Just like some chord percussions and some of the quieter bits are quite similar. But I wouldn’t say that there was a massive influential band on us.

ーーWhen we heard your music we compared it to music from This Heat because they also have this song writing process and the improvisation aspect and the way they blend the two in was kind of similar to what you guys do with the construction and the destruction. How do you feel about that?

Morgan : Yeah we have gotten that a few times before and I think we are quite similar in that way.

Matt : It’s just an easy and productive way of writing so that’s quite interesting.

ーーWe want to ask about the album now. It’s been quite some time since the album was released and you’ve been touring for a while now so maybe you had some time to look back on the work that you released. Any new discoveries or new thoughts about the record?

Morgan : I think now that the dust has settled, I guess we can see how it’s been received by people which is a lot better than what we thought it could have been. We definitely wouldn’t have thought a year ago that a year later we would be here in Japan playing two sold out shows. I think individually, it’s probably different for everyone but I think the main thing is that we are all happy that there’s a piece of work out and we’ve laid down a marker. So now we can continue pursuing whatever whereas before it was like before music was out it was harder for people to get what we were about but now there’s actually a piece of work out and we can just continue. Not necessarily in that same lane but now we’ve got the first bit out,we can just keep going, really.

ーーYou guys have all kinds of different songs and even within the songs you have different percussions and development. Was there anything that you guys cared about and considered important when you were making the record or any challenges?

Morgan : I guess what we found important was making the songs interesting whether with instrumentations, sonics within those instruments, what they were doing with the pedals or how I’m playing the drums. Structurally as well. There were different structures within the songs. Structure is a big thing for us. Because naturally if a structure is not the norm, then it will catch your ear. For example like Frank Zappa and that kind of thing like Captain Beefheart which we have been compared to sometimes. It’s just captivating. Just purely in the way the song travels. So I think structure is a really important thing. Lyrics as well. Every individual aspect we all care about but at the same time we don’t deeply think about it. It’s just like let’s just try and make it interesting and I think we have an ability to make things happen in a natural process.

Matt : It’s just an emphasis on how we make it interesting for ourselves as well. Because it is important to feel connected to the music as well. We’re not too interested in whether people like it or not. One thing we found important when making the record was just trying to separate from the live experience. Having loads of different instrumentations that we wouldn’t have been able to do live just between the four of us. But we found it hard to translate the energy in live shows into a record.

Morgan : Along the same lines within music, live and studio are two different products so it wouldn’t make sense to treat them like they were the same thing. But definitely the whole thing about translating the energy to the studio was such a big factor because that there are so many records that do it well but it is hard to do. We actually wanted to take the music into a different space. We hadn’t actually been in a studio environment that much before we had recorded the album. So I would say we probably spent about 8 or 9 days in a studio setting with just us four which isn’t really that much. So I think we had adapted really well but a lot of that is down to Dan Carey the producer. How he’s just cool and super easy to work with. His studio is super suitable for the way we work. By that I mean really spontatious about adding different things here and there. And he could just set up a mic and record it in seconds. Whereas other places would be faffing around and ‘Let’s get the mic set up and let’s get it plugged in and…’ by that time the idea doesn’t feel feel anymore so.

Matt : It’s when they talk about whether to put a random instrument up on this random part and by the time they’ve finished talking about it, you like feel like you don’t want to do it anymore.

Morgan : You just drained all of the juice out of it. With Dan, there is no ego and that really manifests itself in the way that he doesn’t treat things like they belong to a certain thing. There are some producers who would say ‘Don’t use that instrument because that is for a certain type.’ Whereas Dan and we are just like ‘If it sounds cool then it sounds cool so just do it and put it on.’ The whole recording process was pretty seamless.

Matt : I wouldn’t say that it was challenge. Not at all.

Morgan : There wasn’t one hurdle that we had to overcome. It was a pretty smooth process.

ーーHow has this music of Black Midi developed within you guys? Have you always liked this kind of music or did you grow up listening to that kind of music or in general?

Matt : Well I started listening to music properly when I was nine and started learning the guitar when I was eleven but I wasn’t into this kind of music at the time. That kind of just came from going to the Brit School which is a musical art college. That is when I met Geordie and everyone else. And Geordie introduced me to all different kinds of music and that’s when we started playing together and messing around.

Morgan : I guess for me I started playing when I was two years old. Grew up in church and with
music all around me all of the time. My parent’s played and my uncles and aunties played so for me from a young age I knew that it was music that I was going to do but more on which avenue was it going to be. Fast forward to Brit School, I was going in with the mentality of a pop session musician because that was what I was doing before so that’s what I thought I was going to do. But then I met these guys. Like what Matt was saying but basically I was exposed to all this different kinds of music that I didn’t even know existed and thought I would be exposed to. So I think the whole Brit School environment did change my life and I wouldn’t be here if it wasn’t for the Brit School because it just exposes you and forces you to become open-minded because much of it is about dropping grudges against certain things. If you don’t you are going to miss out on a lot of things. You kind of have to learn to be open-minded. Like Matt was saying we always share music with each other. Geordie showed me a lot of music. Me and Matty chat about music. But it was cool that we all had our own individual relationships. We were all mates before the band. It wasn’t like we were thrown into the mix to become a band and I think the cool thing is that we all have different backgrounds so now it’s like amalgamation because we have our own individual tastes that also influence the way we play and how the band sounds as well.

ーーSpeaking of the Brit School nowadays there are alot of artists like yourselves from the Brit School. But back in the days during the 80s, bands were considered a virtue to not have that professional education. Maybe there were in art and design but they did music. What do you feel about that difference? The different ways of how people get into music.

Morgan : I think it’s interesting but it’s really cool that these things exist now. Because the Brit School is free for everyone and you don’t have to pay if you aren’t that well off you can still enter. It’s not like a privileged school.

Matt : I’m pretty sure that it’s the only free performing arts school in England. I think the environment at the school, there are obviously different courses and we did music but there’s musical theatre, there’s art, there’s dance, there’s broadcasting digital communication (BDC) but I think the really amazing beautiful thing that I found when I went there was that there’s so much cross pollination between those people. So it’s not just like the music people stick to music. You could be an artist within music when you want to make a music video go to your mate in BDC and for artwork go to your mate in art and it’s just this whole melting pot of these young people who are so passionate about what they want to do and have the opportunity to collaborate with people their age which is so important because collaboration is the most important thing about art. Art is about being able to collaborate with people and different kinds of people. I think that was the most special thing about the Brit School. Now we’ve come out of the Brit School and there’s people who did art, dance and now they do music because they had friends who did music and they liked it. There’s just so many different avenues into music which is cool. And other forms of art as well. Just cool because there should never be one way to get into something.

Morgan : It’s interesting because people like to look down on the Brit School because ‘Oh it’s the fame school. Adele went there and Amy Winehouse went there.’ There’s so many interesting things going on at the Brit School and doing really interesting things as well but there’s just media coverage on the big people making that kind of music obviously but it is just a really diverse encultured school.

Matt : That’s another thing. Proper diverse. Because a lot of these institutions are just not diverse.
It goes beyond just music or dance but what the implication of merging a load of different people with different backgrounds can really breed positive results. The same thing about how people look down on the Brit School. I mean I had preconceptions about the Brit School before I went. We all have ideas about a place, or about someone before we know them. You only really know when you try it out.

Morgan : No one knows what it’s going to be like. No one can say what it was like if you hadn’t been there. It’s funny that people are attacking it.

ーーThere are indie bands in Japan that do get professional education these days. What do you think the importance of getting that professional musical training is as opposed to doing it on your own?

Matt : I guess it’s just a really good time to make mistakes and stuff before you actually go out into the real world. In that sense and also for practicing playing with other people. I think that is the most important thing when you are a live performing musician, playing with people.

ーーHow did you get involved in the Wulu project?

Morgan : Pretty weird story. Two years ago, I did a masterclass sort of thing for a charity called Beatroutes and this guy called Spencer runs it and he hit me up because we had worked together before and he was like ‘Want to come down and just chat with some kids about what you do and stuff?’ And Wulu is doing it and Moses Boyd is doing it. So it’s me and Moses Boyd who are doing it and that was where I had met him. And a year down the line I moved to Southeast London which is five minutes away from the studio run by a guy called Quake and that was essentially how it got going. There’s a lot of people in South East London within that area so yeah that’s Wulu.

Matt : There nice guys as well.

photography Yosuke Torii
text Junnosuke Amai
edit Ryoko Kuwahara

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