NUMBER GIRL 日比谷野音ライヴに3,000人が熱狂―オフィシャル・レポート

access_time create folderエンタメ
NUMBER GIRL 日比谷野音ライヴに3,000人が熱狂―オフィシャル・レポート

NUMBER GIRLの約17年ぶりとなるツアー「TOUR『NUMBER GIRL』」の東京公演が8月18日、日比谷野外大音楽堂にて開催された。

「2018年初夏のある日、俺は酔っぱらっていた。そして、思った。またヤツらとナンバーガールをライジングでヤりてえ、と」……そんな向井秀徳のコメントとともに今年2月15日に再結成を発表したNUMBER GIRL。

7月27日・新宿LOFTの再始動後初ライブを経て、「RISING SUN ROCK FESTIVAL 2019 in EZO」のステージで改めてNUMBER GIRLの存在を轟かせる――はずが、台風接近による悪天候により、出演予定だった1日目(8月16日)が開催中止。今回の日比谷野音公演が、NUMBER GIRL再始動の本格的なお披露目の舞台となった。

客席を埋め尽くした満場のオーディエンスのみならず、野音を囲む多数の「音漏れ組」も開演を待ち侘びる中、向井秀徳(Vocal・Guitar)、田渕ひさ子(Guitar)、中尾憲太郎(Bass)、アヒト・イナザワ(Drums)の4人が舞台に登場。NUMBER GIRLが日比谷野音の舞台に立つのは、先日『感電の記憶』としてライブ盤化された2002年5月のライブ以来のことだ。

一面に巻き起こる大歓声の中、インディーズ盤『SCHOOL GIRL BYE BYE』の“大あたりの季節”でライブはスタート。「皆様がーた! お久方ぶーり! ぶーりぶーり!」という向井の挨拶に続けて、「お待たせしました。お待たせしすぎたかもしれません。それでは行ってみましょう。アクション!」のMCとともに“鉄風 鋭くなって”へ流れ込み、さらに「殺・伐!」のアヒトのコールから“タッチ”へ――と次々に楽曲を畳み掛け、会場の熱気をぐいぐいと高めていく。

インディーズ時代の楽曲から現時点での最新アルバム『NUM-HEAVYMETALLIC』の楽曲まで、約7年間の道程を凝縮したようなセットリストで臨んだこの日のアクト。「福岡市博多区からやって参りましたNUMBER GIRLです。ドラムス、アヒト・イナザワ!」の向井のコールとともに人気曲“OMOIDE IN MY HEAD”が鳴り渡ると、会場一面に歓喜のシンガロングが湧き上がっていった。

解散前のライブとの大きな相違は、“YOUNG GIRL SEVENTEEN SEXUALLY KNOWING”をややBPM落としてどっしり演奏していたくらいで、この日のライブは約17年に及ぶ「NUMBER GIRLの空白」をまるで感じさせないものだった。バンドアンサンブルの常識に囚われない4人の爆音と咆哮のせめぎ合いが、ロックもポップも狂騒の彼方へと押し流す――。唯一無二の楽曲世界でファンを魅了し、「オルタナティブロックの象徴」として後進世代に多数のフォロワーを生んできたNUMBER GIRLの音楽は、2019年の今もなお圧倒的にオリジナルでスリリングだった。派手なパフォーマンスもなく、自分たちの演奏に専念する4人の姿が、その「音楽そのものの凄味」をより明確に際立たせていた。1曲ごとに熱気を増す客席に「ナイスですね!」と呼びかけていた向井。「ウチのカミさんが言うんですよ」「私の記憶が確かならば……」と映画やテレビの名台詞を次々に引用しながら「あの娘は透明少女!」と“透明少女”へつないで、高らかな大合唱を呼び起こしていた。

“日常に生きる少女”で中尾のベースアンプにトラブルが生じるも、動じることなく強烈なプレイを繰り広げ、“NUM-AMI-DABUTZ”、“DESTRUCTION BABY”、“SASU-YOU”など切れ味鋭いサウンドを響かせていくNUMBER GIRL。“TATTOOあり”の田渕の凄絶なギターソロが野音の熱気を震わせ、4人一丸となってスパークするような“I don’t know”の轟音が夏の夜空に鳴り渡る。「本当にみなさん、今日はお集まりいただきまして、ありがとうございます」の向井の言葉とともに、最後は“EIGHT BEATER”〜“IGGY POP FAN CLUB”でダイナミックに本編の終幕を飾ってみせた。

アンコールでは、向井が12月からスタートする新たなツアーの開催を発表。会場が驚きと歓喜に沸き返っていく。「ドラムス、アヒト・イナザワ!」のコールから再び“OMOIDE IN MY HEAD”でアンコールはスタート。さらに、メジャー2ndアルバム『SAPPUKEI』収録の“TRAMPOLINE GIRL”から、「NUMBER GIRLが初めてレコーディングした曲」という紹介とともに、インディーズ時代の“トランポリンガール”を立て続けに披露して、「17年ぶり野音」を熱く締め括ったNUMBER GIRL。ビールを掲げて「乾杯!」と呼びかける向井に、惜しみない拍手喝采が広がった。

「TOUR『NUMBER GIRL』」はこの後、大阪・なんばHatch(9月7日)、福岡・DRUM LOGOS(9月8日)、名古屋・ダイアモンドホール(9月27日)へと続く。そして、12月14日・15日の東京・豊洲PIT公演を皮切りに、「NUMBER GIRL TOUR 2019-2020『逆噴射バンド』」が2020年2月まで全国11会場・12公演にわたって開催される。

また、日比谷野外大音楽堂公演の模様がWOWOWで9月29日に独占放送される。

TOUR『NUMBER GIRL』 at 日比谷野外大音楽堂2019.8.18
放送日時:9月29日(日)20:30 予定

詳細はこちら
https://www.wowow.co.jp/detail/115743

さらに、公演開催を記念してバンド初となる、当日のSET LISTプレイリストが後日、ユニバーサル ミュージックから公開されることが決定している。

[SET LIST]
01.大あたりの季節
02.鉄風 鋭くなって
03.タッチ
04.ZEGEN VS UNDERCOVER
05.OMOIDE IN MY HEAD
06.YOUNG GIRL SEVENTEEN SEXUALLY KNOWING
07.裸足の季節
08.透明少女
09.水色革命
10.日常に生きる少女
11.NUM-AMI-DABUTZ
12.SENTIMENTAL GIRL’S VIOLENT JOKE
13.DESTRUCTION BABY
14.MANGA SICK
15.SASU-YOU
16.TATTOOあり
17.U-REI
18.I don’t know
19.EIGHT BEATER
20.IGGY POP FAN CLUB
(Encore)
21.OMOIDE IN MY HEAD
22.TRAMPOLINE GIRL
23.トランポリンガール

【ライヴ・スケジュール】
●TOUR『NUMBER GIRL』
■ 2019年9月7日(土)TOUR『NUMBER GIRL』なんばHatch 【SOLD OUT】
■ 2019年9月8日(日)TOUR『NUMBER GIRL』福岡DRUM LOGOS 【SOLD OUT】
■ 2019年9月27日(金)TOUR『NUMBER GIRL』名古屋ダイアモンドホール 【SOLD OUT】

●NUMBER GIRL TOUR 2019-2020『逆噴射バンド』
■2019年12月14日(土) 豊洲PIT
■2019年12月15日(日) 豊洲PIT
■2020年1月3日(金) 広島CLUB QUATTRO
■2020年1月5日(日) Zepp福岡
■2020年1月11日(土) 新潟LOTS
■2020年1月12日(日) 金沢EIGHTHALL
■2020年1月19日(日) Zepp札幌
■2020年1月25日(土)沖縄那覇ナムラホール
■2020年2月2日(日) 高松festhalle
■2020年2月10日(月) Zepp大阪 Bayside
■2020年2月11日(火・祝) Zepp名古屋
■2020年2月22日(土) 仙台PIT
※チケット料金、発売日、先行予約情報、開場 / 開演時間等の公演詳細は後日発表致します。

・オフィシャル・ウェブサイト
https://numbergirl.com/

  1. HOME
  2. エンタメ
  3. NUMBER GIRL 日比谷野音ライヴに3,000人が熱狂―オフィシャル・レポート
access_time create folderエンタメ
local_offer

OTOTOY

ハイレゾ音楽配信/メディア・サイト。記事も読めるようになったアプリもよろしくどうぞ。

ウェブサイト: http://ototoy.jp/

  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。