『3月9日』を生んだシンガーソングライター、藤巻亮太さんの高校時代

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『3月9日』を生んだシンガーソングライター、藤巻亮太さんの高校時代
全国の高校生が選ぶ2019年人気卒業ソング(#高校生なう調べ)で、圧倒的な票数を獲得して1位に選ばれたレミオロメンの『3月9日』。

今、高校生のみんなが生まれたばかりの15年前(2004年)にリリースされた曲だけど、世代を超えて歌われ続けている。 ■卒業ソングランキング記事はこちら

【2019年版最新】定番ソングから前向きになれる!カラオケで歌える!卒業ソングランキング

そんな曲を生み出した藤巻亮太さん(レミオロメンではボーカル&ギターを担当)は、どんな高校時代を過ごし、今に至るのだろうか。

ご本人にお話を聞いてみた。 【プロフィール】

藤巻亮太 シンガーソングライターになるには

藤巻亮太(ふじまき・りょうた)

1980年生まれ。山梨県笛吹市出身。

2003年にレミオロメンの一員としてメジャーデビューし、『3月9日』『粉雪』など数々のヒット曲を世に送り出す。2012年、ソロ活動をスタート。

2019年4月、レミオロメン時代の曲を、アコースティック中心のアレンジでセルフカバーしたアルバム「RYOTA FUJIMAKI Acoustic Recordings 2000-2010」をリリースし、弾き語り全国ツアー"In the beginning"を開催。

6月、サントリーウイスキー「角瓶」TV-CMソング「ウイスキーが、お好きでしょ」配信リリース。

2019年9月29日、自身主催の野外音楽フェス「Mt.FUJIMAKI2019」を、山中湖交流プラザきららにて開催する。

公式HP:http://www.fujimakiryota.com/

「高校時代は、夢中になれることがみつからなかった」

大学在学中に「レミオロメン」というバンドを結成して、ミュージシャンとしてのキャリアをスタートした藤巻亮太さん。

『3月9日』が、卒業ソングとして高校生に人気を集めていることについて、どう思っている? 「私の手を離れ、いろいろな場所で歌っていただける曲になったことを、とてもうれしく思っています。

“卒業ソング”というイメージをもっている人が多いと思うのですが、実はもともと、友達の結婚式をお祝いするために作った曲なんです。

バンドメンバー3人の共通の友人が結婚することになり、自分たちで作った音楽をプレゼントしようと思ったのがきっかけです。

その友達の『ありがとう(サンキュー)の日に結婚するんだ』という言葉がすてきだなあと思い、『3月9日』というタイトルが決まりました。

お祝いの歌なので、幸せになってほしいという願いを込めて作りました」

レミオロメン藤巻亮太 シンガーソングライターになるには

※『3月9日』は友達の結婚式をお祝いする歌だった!

藤巻さん自身の高校時代は、どんな学生だったの? 「実は高校生くらいまで、心から打ち込めることがみつからなかったんです。

野球、水泳、体操、ブラスバンドなどいろいろなことに挑戦し、ブラスバンド部ではトロンボーンを担当していました。

でも、どれもあまり長続きしませんでしたね」

藤巻さんが本格的に作曲を始めたのは、大学生の時だという。 「音楽は昔から好きで、学園祭でほかのバンドの曲をコピーしたこともありました。

初めて曲を作ったのは、大学生になってからです。

当時は、行きたかった学部に入れなかったこともあり、夢をもって頑張っている人がまぶしく見えて自信がもてず、心の中が劣等感でいっぱいでした。

そんな時に音楽を作ることで、ずっと自分の内側に向かっていた劣等感の矢印がくるりと反対向きになって、外の世界に向かって心が開いていくという経験をしたんです。

『音楽には、生きることを肯定する力があるんだ』と衝撃を受けた出来事でした。

そこで強く感じた『音楽が大好き』という思いが、音楽活動の出発点になりました」

シンガーソングライターになるには レミオロメン藤巻亮太

※「音楽が大好き」という思いが、音楽活動の出発点に 

「就職せずに大好きな音楽を続ける」と決めたことがターニングポイントに

大学時代に、小学校時代からの同級生3人とバンドを結成。

最初は「遠距離バンド」だったって本当? 「はい。

当時、私はふるさとの山梨を離れ、群馬の大学で土木の勉強をしていて、ほかのバンドメンバーも、それぞれ違う場所に暮らしていました。

大学3年生の時にバンドを組んで、時々集まって練習をしていたんですが、周りが一斉に就職活動を始めた時には、焦りを感じましたね。

一生けんめい音楽をやっているけれどなかなか芽が出なくて、本当にこのままでいいのかと迷った時期もありました。

それでも『就職せずに大好きな音楽を続けるんだ』と決めたことが、今思えばとても大事な瞬間でした。

本当に音楽を好きかどうかが問われた”ターニングポイント”だったと思います」

思いどおりに曲が作れない時期を、どう乗り越えた?

大学卒業後は山梨に戻り、神社の敷地にあった空き家で練習を重ねる日々を経てメジャーデビュー。

『粉雪』など数々のヒット曲を生み出し、2012年からはソロ活動をスタートした。

ミュージシャンとして、順風満帆な道を歩いてきたように見える藤巻さん。

実は、なかなか曲が作れず苦しんだ時期もあったそう。 「デビューした当初は、何もないところから新しい音楽が生まれることが新鮮で、ただただ楽しく、あふれるように曲が生まれました。

自分の中に作曲のための“貯金”があったようなイメージです。

でも、デビューしてから2~3年が経ち、自分の中にあった素材を全部使い切った時に、曲が作れなくなるという経験をしました。

これからは、自分自身が成長して変わっていくなかで、歌うテーマをみつけていかなければならないと気づいたんです」

思いどおりに曲が作れない時期は、どうやって乗り越えた? 「私の場合は、自分の経験のなかだけで曲を作るのではなく、自分がかかわっている社会の一員として『音楽に何かできることはあるだろうか』と思った時に、突破口がひらけて、新しい曲が作れるようになりました。

さまざまな時期を乗り越えて、今はシンプルに、歌うこと、ギターを弾くことの純粋な楽しさを強く感じています。

ライブでお客さんと一緒に、その時にしか生まれない空間を創り上げることも、年々楽しくなってきていますね」

母校でのサプライズライブで、800人が『3月9日』を大合唱!

藤巻さんが生まれたのは、山梨県笛吹市。

母校・笛吹高校の校歌は、藤巻さんが作詞作曲している。 「10年前、母校が合併するタイミングで、生徒の皆さんの希望を受け、新しい校歌を作曲することになりました。

山梨は、四季を通してとても美しい場所なんです。

一つひとつの季節を味わいながら、出会いを大切に、充実した3年間を送ってくれたらいいな、と後輩にエールを送るつもりで作りました」

レミオロメン藤巻亮太 シンガーソングライターになるには

※母校・笛吹高校の校歌は、藤巻さんが作詞作曲

その後も、サプライズライブやボランティア活動を通じて、母校と交流を続けてきた藤巻さん。

この夏は、笛吹高校の生徒の皆さんと一緒に、作曲をするプロジェクトに取り組んでいるそう。 「先日、母校の10周年記念行事で、体育館での弾き語りライブをさせてもらったんです。

800人が肩を組んで、最高の笑顔で『3月9日』を大合唱してくれました。

生徒の皆さんが、サビだけでなく最初から最後まで歌詞を覚えてくれていて、私自身も本当に感動しました。

レミオロメン藤巻亮太 シンガーソングライターになるには

※母校の体育館で弾き語りライブを実施  未来を担っていく若い方たちを勇気づけたくて、笛吹高校の皆さんと一緒に、『応援歌』を作ることにしました。

教室での対話や部活動見学を通じて感じた、高校生の皆さんの情熱や想いを音楽にするつもりです。

一緒に歌っていると皆が笑顔になって心がわくわくするような、その曲と共に高校3年間を過ごして、卒業しても歌いたくなるような曲にできたらと思っています」

レミオロメン藤巻亮太 シンガーソングライターになるには

※今は母校の生徒と作曲をするプロジェクトも行っている 

ふるさと山梨で、野外音楽フェス「Mt.FUJIMAKI」を開催

山梨をこよなく愛している藤巻さん。

2018年からは、富士山のふもとで「Mt.FUJIMAKI」という自身が主催する音楽イベントを立ち上げた。 「私の音楽活動の原点には、山梨の風景や、出会った人々と過ごした時間があることを、年齢を重ねるにつれあらためて強く感じています。

恩返しというと大げさかもしれませんが、ふるさとに新しい風を吹かせたい、すばらしい音楽を皆さんに届けたいという思いから、山梨で野外音楽フェスを始めました。

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※ふるさとに新しい風を吹かせるため、山梨で野外音楽フェスをスタート!  アーティストに出演依頼の電話をかけるところからかかわって、昨年はすばらしいミュージシャン、そして全国からたくさんのお客さんに集まっていただき、大成功を収めることができました。

今年もウルフルズのトータス松本さん、サニーデイ・サービスの曽我部恵一さん、くるりの岸田繁さん、ORANGERANGE、大塚愛さん、そしてロックバンドのtetoと、豪華なアーティストの出演が決まっています。

笛吹高校の皆さんと一緒に作った曲も、このイベントで発表するつもりです」

藤巻亮太さんからのメッセージ「今という時間を精いっぱい生きて」

最後に、藤巻亮太さんが高校生のみんなへ、応援のメッセージを送ってくれた。 「次の時代をひらいていくのは、今、10代を過ごしている皆さんです。

いつか、皆さんの感性がスタンダードになって世の中をリードする時代が来ます。

だから、高校生の皆さんには、『今』自分が感じていることを大切にしてもらいたいです。

『あの時どうしてあんなことを言っちゃったんだろう』とか『明日のテストどうしよう』とか、人間は過去の後悔や未来への不安に振り回されていることが多いもの。

でも、本当に大事なのは『今』という時間です。

うまくいったことも、失敗したことも、必ず人生の糧になります。

私がソロになってから作った『日日是好日』という曲でも歌っているメッセージなのですが、高校生の皆さんには、今を精いっぱい生きてほしいです」

「今」という時間を大切にすることが、未来につながるという藤巻さん。この夏、高校生との交流の中からどんな曲が生まれるのか、今から楽しみだ。

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※「高校生の皆さんには、『今』自分が感じていることを大切にしてもらいたい」と藤巻さん  【イベント情報】

「Mt.FUJIMAKI 2019」

【開 催 日】9月29日(日) 雨天決行・荒天中止

【会 場】山中湖交流プラザ きらら (山梨県南都留郡山中湖村平野479-2)

【時 間】開場12:00 開演13:00 終演17:00(予定)

【チケット一般発売日】6月29日(土) 10:00~発売中

【チケット料金】前売り6,500円(税込)、当日7,000円(税込)

※中学生以下無料(保護者同伴に限る)

【駐車券料金】前売り1,500円(税込)、当日2,000円(税込)

【お問い合わせ】サンライズプロモーション東京 0570-00-3337

【オフィシャルサイト】http://www.mtfujimaki.com/

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