日本という国においてこの30年でどれほど収入が増えどれほど支出が増えたのか、つまり我々はどれだけ豊かになったのかをできるだけ客観的に書きたいと思う(俺の世界史ブログ!)

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問題なのは公務員の給与が高いことではなく、民間の給与が上がらないことであろう。日本企業が経済的にイチシアティブを取れなくなっているのはもはや明白な事実であり、かつてウォークマンを生み出したような革新的なアイディアはここ数十年出ていない。

これは特にテクノロジー分野で顕著で、日本では現在優秀な若者が日本企業ではなく外国企業で働くことがますます多くなっている。

ツイッター、ドロップボックス、youtube、革新的なテクノロジーは皆アメリカ発だ。

学術分野を考えてみても、ノーベル賞を受賞するような人たちは皆アメリカの大学で学んだり研究した人ばかりとなっている。

資源のない日本はテクノロジーで勝負するしかない。我々が学校で英語を習うのは、最新のテクノロジーを学ぶためだ。学生のころなんで英語なんかやんなきゃいけないだよぉとぶー垂れていたが、明治時代の人間が義務教育で英語を取り入れたのは正しかった。

明治時代よりも我が国の人口は増えたし、優秀な人材はいる。だが、それを特権階級や古い仕組みが潰してしまっているのが今の日本なのだ。

老人ばかりが力を握り、若者にはチャンスさえ与えられない。

それではダメだ。

歴史の流れを見てみても、特権階級の保守性が多くの国家を滅ぼしてきた。

あれだけ強大だったローマ帝国も、外圧ではなく内部から崩壊していったのだ。ナポレオンの言う通り、本当に怖いのは敵の有能な将軍ではなく無能な味方なのである。

経済も政治も、日本は自滅の道を進もうとしている。

だが、まだ完全に滅んだ訳ではない。

消費者金融を使う人の数

消費者金融を使う人の数

引用元:「各種統計データ」『日本信用情報機構(JICC)指定信用情報機関』
https://jicc.co.jp/company/jicc-data/

今の日本がどれぐらい狂った状況かと言うのを如実に表しているのが消費者金融をどれだけの人が利用しているかというデータだ。

その数実に1000万人。国民の約10人に1人が消費者金融を利用している計算になる。消費者金融は20歳から70歳ぐらいまでしか利用できないので、実質的にはもっと高い割合であろう。

必ずしも消費者金融の利用が悪いという訳ではないが、今現在消費者金融をこれだけの人が利用しているというのは、それだけ国民が困窮しているという実態を表している。

消費者金融については別記事でも書いていきたいと思うが、これは正常な社会の在り方とは言えないと思う。

ローマの歴史ばかりで恐縮だが、理想的とさえ言われたローマの共和政が崩壊したのはローマ市民の借金が増えてローマ軍を維持できなくなったからなのだ。ローマ軍はローマ市民だけが正規軍のメンバーとなれ、軍備は全部自腹だった。だが、借財が増えすぎて自腹で武装が出来なくなり、一時期はローマ軍は恐ろしく弱体化し、共和政の維持はできなくなった。国民の借財が多くなることは、あらゆる国家において衰退を意味する。

*データには銀行のカードローンも含まれると思われるが、実態は消費者金融が提供しているサービスと同様なので区別しないことにした。

この辺りに関しては別記事を書きました。

「消費者金融(カードローン・キャッシング)の利用者が1000万人、すなわち国民の10人に1人が利用しているという現実について なぜこんなに利用者が増えたか考察してみる」2019年6月8日『俺の世界史ブログ!』
https://www.myworldhistoryblog.com/entry/cardloanuser

奨学金利用者と破産者

奨学金貸与状況

引用元:「日本学生支援機構について」『日本学生支援機構』
https://www.jasso.go.jp/about/ir/minkari/__icsFiles/afieldfile/2019/03/25/31minkari_ir_2.pdf

大学進学率の増加とともに、奨学金の利用者も増えてきた。かくいう俺も奨学金を利用して大学に行った人間の一人だ。

正直支払いはかなり苦しい。この10年ほど遅滞なく支払ってきたが、毎年20万円も返していくのはやはりキツイ。

近年では奨学金が返済できなくて破産してしまうケースも増えてきた。

「“奨学金破産”の連鎖で一家破産!?」『クローズアップ現代』
https://www.nhk.or.jp/gendai/special/26/index.html

奨学金において大きな問題なのは、滞納者がカードローンなどの滞納者と同じ扱いを受け、数年間あらゆるローンを利用できなくなり、あらゆるサービスを利用できなくなる点だ。

これは先ほどデータ引用させてもらったJICCのような、いわゆる信用情報機関に情報が登録されてしまうためで、早い話が「ブラックリスト入り」してしまう訳である。

欧米では奨学金システムが充実していて、成績が優秀なら学費が免除されたりして、アメリカの例えばハーヴァードなんかは学費が年で300万円以上するが、優秀な人物は真の意味での奨学金をもらえるので返還をする必要がない場合もある。日本には基本そのようなシステムはない。大学によっては多少あるようだが、本当に少数だ。5年で500万もの大金を、ポンと支払える家は少ないであろう。

ドイツなんかは大学の授業料が無料な訳で、そりゃあ日本は衰退するよなって思う。

日本は知的資産に投資しなければ生き残れない。

これまで日本がまがりなりにも先進国だったのは、文化レベルが非常に高く、工業生産的な質が高かったからだ。19世紀の帝国主義全盛期において、欧米の植民地にならなかった国は数えるほどしかいない。その中で欧米に肩を並べたのは日本だけだった。それは寺子屋という民間の学問施設が充実していて、庶民階級の識字率や学力が高かったからだという指摘もある。奨学金問題はその長所を自ら潰しているような政策であろう。

定年退職した公務員に多額の退職金や年金(人によっては月40万)払ってないで若者に投資しろよと言いたくなる。

自分が死んだ後のことなんて知ったことじゃないって人が多すぎないか、この国は?

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