はあちゅうさん「繊細チンピラの言い分をどこまで聞くのか」阪急電鉄の「毎月50万円もらって」等の車内広告とりやめに

6月より、阪急電鉄の企画列車「ハタコトレイン」に「はたらく言葉たち×阪急電鉄」という車内広告が掲示された。

「毎月50万円もらって毎日生き甲斐のない生活を送るか、30万円だけど仕事に行くのが楽しみで仕方がないという生活と、どっちがいいか。 研究機関 研究者/80代 」
「私たちの目的は、お金を集めることじゃない。地球上で、いちばんたくさんのありがとうを集めることだ。 外食チェーン 経営者/40代 」

といったような「様々な業界・世代の働く人々の思いを紡いだ言葉集」が掲示されていたのだが、SNSを中心に批判が殺到し炎上ともいえるような状態に。6月10日、阪急電鉄は広告のとりやめを決定した。

関連記事:「キツすぎる」「地獄かよ」 阪急電鉄の車内広告「(月給)30万円だけど仕事に行くのが楽しみで仕方がない」で物議
https://getnews.jp/archives/2165721[リンク]

6月11日、作家でブロガーのはあちゅうさんは『Twitter』にて

この類のクレームでとりやめとは…

30万、50万って、イメージしやすい金額だと思うけどなぁ…。

繊細チンピラの言い分をどこまで聞くのか

と、『Yahoo!ニュース』に配信された毎日新聞の
阪急電鉄「働き方啓蒙」中づり広告「月50万円」に「不愉快だ」など批判、掲示とりやめ
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190610-00000052-mai-soci[リンク]
という記事にリンクを貼り、記事中の

乗客らから「30万円という例示があるが、私の給料はそんなに高くない」

「やりがいと生きがいを前面に出していて不愉快」

という部分を引用してツイートを行った。

ちなみに、「繊細チンピラ」とは……

「繊細な自分」を傷つけないように他人に要求するチンピラを指すネットスラング。
小野ほりでいが命名。
「自分に欠けている何かを持っていることに無自覚な他人の発言を勝手に自慢と受け取って激昂する人」と定義されている。
(※はてなキーワードより)

とのこと。
参考:ネットの進化とともに増加する”繊細チンピラ”とは?
https://ch.togetter.com/2013/09/12/3445[リンク]

最近は「チンピラ」からランクアップしたのか「お気持ちヤクザ」といった言葉もしばしば目にするようになって来た感もある。

はあちゅうさんは、前述のツイートの後に

どんな表現も人を傷つける可能性はあるわけで…。

私は旦那観察日記に「パートナーがいる人を見るのがつらいのでやめてください」ってきたことある。

広告は目に入ってくるから仕方ない部分があるけど、不快ならどうか見ないでくださいの領域。

と続けていた。

これらのツイートに対し、

「あたかも30万が大した額ではない、のような書き方をされて、満員電車でこの広告を見ながら、必死に働いてもそこにすら満たないならどんな気持ちを持てばいいのか、と思った人は多いと思います。 鼓舞するというよりは、人によっては自信を削られてしまう広告ですよね」

「この広告の意図が分からないのではなく、30万が一般的に現実離れしつつある金額なんですよ。 一部の大手企業とか儲かってる会社とかでない限り多くの会社で30万は出ない。 20代、公務員も手取り20万ないです。 電車などの公共の広告で、この件については惨めに感じる層が多すぎる気がします」

「はあちゅうさんの読者なので、チンピラ扱いはされたくないけど、残念ながら私には50万も30万もイメージしづらいです。 自分たちの収入からかけ離れているので。 ただ、全て取り止める必要まではないと思います。そこにかけた時間や費用の無駄になるので」

「異論や反論が出ることは、製作者も鉄道会社も想定内のはず。 ただし、この広告を起点として、建設的な議論が日本中でなされれば大成功だと、僕は思うんです。 どんなにクレームが来ようとも、毅然とした態度で、今からでも掲示を再開して欲しい。 日本にバカは多くないのだと、皆で信じ合うためにも」

といった返信が寄せられるなどして、議論になっていたようだ。

一方で、中には

「SNSチンピラのはあちゅうさんは、黙っといた方がいいと思います」

といった返信も寄せられていたようである。

※画像は『Twitter』より

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Taka

元インターネット雑誌編集者。 2013年5月よりガジェット通信にて記事を書いております、よろしくです。

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