『キャプテン・マーベル』CGアーティスト・多田学さんにいろいろ聞いてみました

access_time create folderエンタメ 映画

多田:まあ、正解だった、ってことですね(一同笑)。

―これまで作られた多田さんの作品を今日のセミナーでも拝見しましたけど、とにかく写実的でな印象でした。対して『キャプテン・マーベル』くらい派手な光は無かったように思います

多田:そうですよね。あれだけ見ると何が行われているかわからない。そう言った意味でちょっと不安でしたけど。ストーリー的にはOK、って感じだったようですね(笑)。

―他にもご担当された箇所はありますか

多田:スペースシップがクラッシュするシーンですか。アレもちょっとやったりしましたね。

―『キャプテン・マーベル』って作品的にも様々な場面があったかと思うんですが、“実在しない場面の光”を作るのって、どういう風に気を付けられてるんですか

多田:宇宙のシークエンスとかあるじゃないですか。実際は太陽だけだったりとかですよね。そこに彼女が居るところを見せなきゃいけないのでちょっと“フェイク(うそ)の光”とかを作ったりしました。実際にステージでシューティングして彼女と合わせたりしないといけないので、フェイクなライティングをしながら見せるっていう事はよくしましたね。

―リアルとのバランス。そこはもう職人技ですよね

多田:すごく難しいのは、プレート(実写)でジュード・ロウがコクピットに入ってるステージショットがあるんですけど、ステージのライティングが宇宙のライティングと全く違うんです。だけど背景は宇宙にしなければいけないとかあると、これはかなり厄介になったりしますね。でも、やっぱり撮影現場ではどこまでリアルなのかを考えて作ってないので、そのバランスですね。

マーベル好きな子供からの質問

今回はマーベル好きな12歳からも“未知の仕事・CGアーティスト”について現役クリエイターである多田さんに疑問をぶつけてもらいました。

―『キャプテン・マーベル』の戦ってるワンシーンについてなんですけど、戦ってるところをつくるのに何日かかったんですか?

多田:ひとつ青い光がスピンしているラボみたいなところでファイトしているシーンがありましたよね。あれをやりましたけど、仕事が始まってから4~5か月くらいですかね、ファイナルまで。

―(絶句)そのシーンだけで、ですか?

多田:そうです。シーケンスで(笑)。
同時に他のもやりながら、ではありますけど。ショットによってはフルCGみたいなショットもあるし、プレート(実写)があってというショットもあるので。どちらかというとプレートがある方が合わせるのが大変ですけど。半年くらいかな。

― 大変……。CGクリエイターになるのに、絵とかが上手くないといけないでしょうか?

多田:うーん。CGアーティストって意外と絵が描けないことが多いですね。(絵が描けないから)だからCGやるって人も多いんです。

絵的な美的センスみたいなのは問われるかもしれないけど、実際の絵心はちょっとあれば、あるに越したことは無いです。しかし絵を描けなければいけない、ってことはないですね。VFXスーパーバイザーのクレイグが「ちょっとこういう感じでやって」ってノート取った絵が、実はひどかったりとか多々ありますね(笑)。

―伝わればいいんでしょうか

多田:そうですそうです。

―あと、多田さんはこのお仕事につくまで外国にひとりで行ってらっしゃったんですよね。言葉が通じないのとか想像すると、結構怖いんですけど

多田:英語、ってことですか?

―はい。もし伝わらないときとか怖い、っていう感じはなかったですか

多田:例えばフランス人とかで多いんですけど、英語喋れないのにすごく堂々としている人がいるんです。
ミーティングに来て、フランス語なまりが強いぐちゃぐちゃな英語で、ばーーっとしゃべるけどみんな「えー???」みたいな(笑)。

でも(その人は)気にしない。だから意外と喋れなくても伝わるまでやる、っていうのはできるかなー、とは思います。

僕もけっこうシャイでしたが、色んな人が居るんで喋れなくても全然大丈夫です(笑)。

―CGクリエイターになるためにしておいた方がいいこと、ってありますか?

多田:色んな分野があるので、そこで自分に特化したもの―絵が好きな人はコンセプトを、アニメーション好きな人はアニメーションってなるので、色々トライするっていうのが良いんじゃないかなと思いますね。写真でもアニメーションでも良いと思います。
がんばってみてください!

―ありがとうございました!

穏やかな口調で、一語一語ていねいに対応する姿が印象的だった多田さんでした。多田さんがビジュアルエフェクトにも加わっている映画『キャプテン・マーベル』、2019年7月3日からMovieNEXにて登場します。先行デジタル配信中です。

強き光をまとったヒロインの活躍、あなたの目で確かめてみてください!

『キャプテン・マーベル』ストーリー
過去の“記憶”を失い、その代償として強大な力を得た戦士ヴァース。彼女の過去に隠された“秘密”が、恐るべき戦いの引き金となってしまう。自在に姿を変える正体不明の敵に狙われ、孤独や不安に打ちのめされても、彼女は不屈の精神で何度も立ち上がる。
果たして彼女は記憶を取り戻し、この戦いを終わらせることができるのか?そして、最後につかむ“衝撃の真実”とは…?

https://marvel.disney.co.jp/movie/captain-marvel.html


前のページ 1 2
access_time create folderエンタメ 映画

オサダコウジ

慢性的に予備校生の出で立ち。 写真撮影、被写体(スチル・動画)、取材などできる限りなんでも体張る系。 アビリティ「防水グッズを持って水をかけられるのが好き」 「寒い場所で耐える」「怖い場所で驚かされる」 好きなもの: 料理、昔ゲームの音、手作りアニメ、昭和、木の実、卵

TwitterID: wosa

  • 誤字を発見した方はこちらからご連絡ください。
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。

スマホゲーム タラコたたき
ガジェ通制作ライブ
→ガジェ通制作生放送一覧