AIも医療分野へ!インフルエンザAI診断機器を開発するアイリス株式会社が12.5億円の資金調達

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AIの時代が幕開けし、産業界のさまざまな分野にAIが浸透していっている。

このたび、AI医療機器開発のベンチャー企業であるアイリス株式会社は、塩野義製薬、Beyond Next Ventures2号投資事業有限責任組合を引受先とする、12.5億円の第三者割当増資をおこなった。

・AI技術を用いたインフルエンザ診断支援AI医療機器を開発

2017年11月に設立された同社は、人工知能技術を用いた高精度・早期診断対応のインフルエンザ診断支援AI医療機器を開発している。

2018年の国内インフルエンザ患者数は2000万人を越え、過去10年で最大の流行となったことは記憶に新しい。現状の検査法は、発症してから24時間以上が経過しないと診断精度が十分でなく、6割程度(*1)との研究報告があるという。

同社ではインフルエンザ患者の99%に特徴的にみられるインフルエンザ濾胞(ろほう)に着目。インフルエンザを判定するインフルエンザ濾胞を他の濾胞と区別できる「匠の医師の目」を、AIで再現することを目指している。

(*1)Bruning AHL, et, al. Rapid Tests for Influenza, Respiratory Syncytial Virus, and Other Respiratory Viruses: A Systematic Review and Meta-analysis. Clin Infect Dis. 2017 Sep 15;65(6):1026-1032.

・今後は開発のスピードと品質を高め、薬事承認や保険適用を目指す

臨床研究法に則った臨床試験を既に実施しており、今後は治験や薬事承認に向けた技術開発を進めていく。

今回の調達資本をもとに、開発中のインフルエンザ診断支援AI医療機器の薬事承認、保険償還をより早期に目指していく予定だ。

図1:厚生労働省 第7回 保健医療分野AI開発加速コンソーシアム 参考資料2より抜粋(赤枠は同社加筆)

また、先日の第一種医療機器製造販売業許可取得と併せて、医療機器を開発する上で求められる品質管理や安全管理に対する体制を、より一層充実させるという。

インフルエンザの流行は毎年のように起こり、多くの人の健康と生活に支障を来たす。AIによって、悩ましいこの病気の早期診断が実現すれば、早期治療・早期完治にもつながり、爆発的な蔓延を防ぐことにつながりそうだ。

アイリス株式会社
AI医療機器ベンチャーのアイリスが、12.5億円の資金調達を実施 PR TIMESリリース

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