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Apple Arcade は我々ゲーム開発者に何をもたらすのか?(実践ゲーム製作メモ帳2)

 囲い込みが招く弊害はどの業界でも存在する。Amazon とウォルマートの争いの外で、数多の小売が滅びている話は米国では社会問題化している。食料品や、アパレルや、音楽、映画でも。枚挙に暇がない。

 ゲーム業界はそもそも娯楽という点で可処分時間を他の娯楽と争う業界であり、ライバルは他社ではなくレジャーやスポーツ、そして他の嗜好品である。閉じた業界でコンテンツを取り合い、共に滅んで行く姿は誰も二度と※11見たくないだろう。メーカーはメーカー同士、プラットフォームはプラットフォーム同士、争うのではなく手を取り合って業界の拡大を目指さなければならないのだ。

 

まとめ

 以上、夢のある話もあれば、恐ろしい話もした。

 重要なのは Apple があくまでリリースにおいて述べた崇高なる目的、すなわち良質なゲームを支援し、市場に取り戻すことを徹底的に実行し、市場原理に揺さぶられることなく、また業界の外に対しても開かれた運営をすることである。短期的な利益だけを得ようと思ったら簡単に悪用できるし、かつそれは業界全体に大きな傷痕を残すことになるだろう。

 なんにせよ、ゲーム業界は引き続き激変の時代を迎えていく。そしてただ不変なものといえば、我々がゲームを作り続けなければならないことだけだ。

 
「東京トイボックス 新装版 1」
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「桜井政博のゲームを作って思うこと2 (ファミ通BOOKS)」2015年6月25日『』
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4047330132/eikiokuma-22/

 
※1:ユーザー視点?最高に決まってるだろ、そんなの!

※2:課金という間違った日本語は既に常用語になってしまったようだ。本来課金するのはサービス側であり、金を納める我々は納金が正しい。

※3:もちろん面白くないゲームは流行らないので、全く関係ないということはないが、ここではあくまでそのマネタイズ方法の特殊性を指摘している。

※4:どのくらい格段かというと、二桁か三桁くらい違う

※5:追加コンテンツはあると思うが、恐らくガイドラインで厳しく律されることだろう

※6:実際、課金アイテムがないと Apple の収益はゼロでサーバ維持費だけが掛かっていく。過激な表現をするなら、有料ゲームの売上は無料ゲームに取られていると言ってもいい。

※7:この点が最も従来のサブスクリプションサービスと違う所だ。他のサービスは時間が経ちコアユーザが遊び終わったゲームを遊べるものであり、メインマーケットと競合することはなかった。

※8:Apple の取り分は30%なので。例えば Arcade が月額1000円なら、月3333円以上費やすユーザが加入して初めて損をする計算になる。

※9:そう、これからの文化的時代は金銭ではなく、人々の可処分時間を奪い合って争うようになる。時間というリソースは何物にも変えがたい。

※10:厳密に言えば、多少の揺らぎはサンプリングの範囲に含まれない。

※11:そう、勘のいい人ならお気づきかもしれないが、2000年代の日本のゲーム業界はまさにこの状態であり、外の人間を大きく取り込んだ Wii がその状況を打破した。

 
執筆: この記事はEIKI`さんのブログ『実践ゲーム製作メモ帳2』からご寄稿いただきました。

寄稿いただいた記事は2019年5月6日時点のものです。

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