ユーライア・ヒープ、結成50周年の節目の年にロック・レジェンドが魅せた現在進行形&大阪公演の模様をレポート
「レッド・ツェッペリン」「ディープ・パープル」「ブラック・サバス」と並び、イギリスのハード・ロック黎明期から活動するレジェンド・バンド「ユーライア・ヒープ」がビルボードライブへ初登場し、3月19日に大阪公演が行われた。彼らの来日は2016年1月以来で、1971年のアルバム『対自核』を中心とした「対自核”Look At Yourself 2016″ Japan Tour」以来のこと。今回は昨年リリースとなった通算25枚目のオリジナル・アルバム『リヴィング・ザ・ドリーム』を引っ提げてのツアー、しかも今年は結成50周年という節目の年。更にステージとの距離が近いビルボードライブでの公演ということで、ファンのみならずとも見逃せない公演であろう。
現在のメンバーは、ギタリストで唯一のオリジナル・メンバーである、ミック・ボックス。そして1986年に加入したバーニー・ショウ(vo)、フィル・ランゾン(key)、2007年加入のラッセル・ギルブリック(ds)、そして2013年加入のデイヴィー・リマー(b)の5人。昨年9月から既にワールドツアーがスタートしており、パフォーマンスとしても勢いも高まり切っている頃ではないだろうか。
開演前のBGMは、往年のハードロックの名曲たち。それに耳を傾けながらロック談義に花を咲かせる観客。メンバーがステージに登場し、第一音を奏でた瞬間から、総立ちのフロア。咆哮か、はたまた叫びにも似た歓声が沸き起こり、高々と拳が掲げられる。スーツ姿のサラリーマンも上着を脱ぎ、先ほどまで穏やかな笑みを浮かべていた紳士淑女も満面の笑みを浮かべながら、かつて胸を躍らせたロック・ナンバーに胸を躍らせている様子だ。そしてそんなオーディエンスを満足気に見渡しながら、間髪入れずに曲を繰り出すその様子は、まさに現役で第一線を走り続ける王者の貫禄。圧倒的なバンドアンサンブルと音の渦が、ビルボードライブ大阪をロック色に塗り替えていった。
重厚なロックサウンドは勿論であるが、メロディアスな旋律、コーラスワークの美しさもまた彼らの魅力。ロックの歴史を彩った楽曲の数々を力強く奏でつつ、50年というバンドの軌跡を感慨深げに語る姿にロック・レジェンドの現在進行形を見た。なお、本日と明日はビルボードライブ東京で公演が開催される。この機会にぜひ足を運んでいただきたい。
Photo by Kenju Uyama
Text By 杉本ゆかり
◎公演情報
【ユーライア・ヒープ】
ビルボードライブ大阪
2019年3月19日(月)※終了
ビルボードライブ東京
2019年3月20日(水)・21日(木)
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