他社の個人情報の取り扱いに皮肉!? CES会場近くのホテルに掲出されたAppleの広告が話題に

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2019年1月8日~11日までコンシューマーエレクトロニクスショー(以下、『CES 2019』)が米ラスベガスで開催中ですが、『CES 2019』には出展していないAppleの広告が話題です。


https://twitter.com/rshotton/status/1082759678239612928
『CES 2019』の会場近くのビルに掲出された巨大広告。

広告のキャッチコピーは「What happens on your iPhone, stays on your iPhone.」となっています。「iPhoneでの出来事は、iPhoneにとどまる」という意味になりますが、実質的には「ユーザーの個人情報を外部には出さない」という意味合いになり、ユーザーの個人情報を巡り批判されたGoogle、Facebook、Amazonに対抗するものとなっています。アメリカでよくある比較広告の1つとも言えるでしょう。

「What happens on your iPhone, stays on your iPhone.」という文言は、「What happens in Vegas, stays in Vegas.」という有名なフレーズをもじったものです。「What happens in Vegas, stays in Vegas.」というフレーズは直訳すると、「ラスベガスでの出来事は、ラスベガスにとどまる」ということなのですが、ベガスでバカ騒ぎしたことは、地元に帰ったら誰もそのことを知らないということなので、意味合い的には「旅の恥はかき捨て」ということになります。GoogleやFacebookというプラットフォームでの個人情報を好き勝手使っても、ユーザーは誰もそのことを知らないというダブルミーニング(2重の意味)もあるかもしれませんね。

広告としては場所、タイミング、話題性といった面でインパクトが大きいので、広告効果は高いのでしょうが、早くも『BUSINESS INSIDER』などに「ユーザーの許可は得ているが、Appleだって個人情報を携帯事業者やアプリ開発会社に渡している」と批判されています。

Hey Apple, what happens on iPhones doesn’t stay there, and your ‘clever’ CES ad is promoting a dangerous illusion [リンク]
https://www.businessinsider.com/apples-ces-ad-las-vegas-misleading-2019-1

また、AppleやGoogleといったプラットフォーマーが意図しなくとも、実際にウィルスやマルウェアによって個人情報が盗まれたり悪用されたりする事例はAppleの『iPhone』でも起きています。1ユーザーからすれば、プラットフォーマーに依存するのではなく、自分自身の個人情報は自分で守るというスタンスはどのプラットフォームを使うにしても必要なのでしょう。

※画像:『Twitter』より引用
https://twitter.com/apocrytwofish/status/1083185719911305216

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