ONEPIXCEL、3周年記念ワンマン・ライヴで魅せた成長と新たな挑戦―OTOTOYライヴレポ

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ONEPIXCEL、3周年記念ワンマン・ライヴで魅せた成長と新たな挑戦―OTOTOYライヴレポ

2015年に結成されてから今年で3周年を迎え、メジャー・デビューも果たした3人組ガールズグループONEPIXCEL。

2018年12月15日(土)渋谷WWWXにて行われたワンマン・ライヴ〈ONEPIXCEL 3rd Anniversary Live 2018〉は、3年間の集大成的なセットリストと、新たなチャレンジで満員の観客を魅了する、素晴らしいアニバーサリー・ライヴとなった。

じつに1年ぶりとなったワンマン・ライヴは、メンバーの1年間の頑張りを象徴するように、チケットは早々にソールドアウト。会場後方までギッシリと観客が入っていた。定刻の16時ちょうどに暗転すると、シンフォニックなサウンドに乗せて、プロジェクターにデビューからONEPIXCELの映像が流れだした。田辺奈菜美、傳彩夏、鹿沼亜美の幼少期の写真から、1人ひとりがアップになる度に、会場からは大歓声が起こり、映像が終わると3人の姿がステージ中央に現れた。一曲目は、メジャーデビュー曲「LAGRIMA」だ。黒い衣装に身を包んだ3人がエレクトロビートに乗せて歌い踊ると、サビの振り真似をしながら乗っているファンも。エンディングで、ビシッとセンターでポーズをキメて、間髪入れずに「Blue Ocean」へ。4つ打ちのバスドラムが地を這うように広がっていく。

ステージが赤く染まり、鹿沼が「みんな、盛り上がっていくよー!」と第一声を上げて「Howling」へ。よりヘヴィなトラックをバックに躍動する3人。サビのメロディに差し掛かると、観客からも声が上がる。マイナーな旋律とEDMで畳み掛ける、スタイリッシュなカッコよさを見せたオープニングの3曲を終えると、「みなさんこんにちは! ONEPIXCELです!」と、3人揃っての短い挨拶から、「Time」「be with you」とポップな楽曲のコーナーへと続く。キラキラしたイントロから始まった「seven colors」では、カラフルな傘を使って踊り、キュートな魅力を振りまいた。

「あらためまして、ONEPIXCELです。3rd Anniversary Liveにようこそ! ソールドアウトになりました!」と、お立ち台に上がり満員のフロアを見渡す3人。「「LAGRIMA」でONEPIXCELのことを知った人もいると思います。でも、2017年までの曲にも良い曲があります!」(鹿沼)と、昔の曲を振り返るコーナーへ。

代表曲の1つ「TONDEKE」が飛び出すと、観客がサビで飛び跳ね、3人もステージ前に立って煽り、会場一体となる盛り上がりに。何度も繰り返されるサビメロからブレイクしてのハーモニーを聴かせると、「Analoganize」からはメドレーに突入。ワンコーラスずつ、1stミニ・アルバム『ZERO』から「FREEDOM」~「RUN」~「YEAAAHHH!!!!」~「Cinderella Girl」を披露する、初期のONEPIXCELを知ることができる選曲となっており、ダンストラックからパンキッシュなバンドサウンドまで、楽曲の幅広さを感じさせた。

暗転すると、楽曲のリミックスバージョンが次々と映像と共に流されるインターミッションを挟んでから、デニムの衣装に、ヘアスタイルもチェンジしての「Sparkle」でライヴ再開。マイクスタンドを使った歌とダンスが新鮮だ。パートごとに立ち位置を変えての、自由でダンサブルなパフォーマンスは、この日のために企画されたものだったようで、大きなハイライトとなった。田辺の「マイクスタンド、傘などを使った新しいONEPIXCEL、楽しんでもらえてますか?」との呼びかけに拍手が起こると、「ここからは、大人っぽいONEPIXCELを」と、ミディアムテンポの「monochrome」へと続く。先ほどまでとは打って変わりシリアスな表情を見せるメンバーたち。モノトーンの照明に照らされながらの、緊張感のあるパフォーマンスだった。続く「We Go Now」では、大合唱が自然に沸き起こる。ミディアム・トラックにアコースティック・ギターの音色も入ったラテン・テイストも感じさせる楽曲。なかなかセットリストに組み込むのが難しそうなクセが強めな曲だが、シンガロングから次の最新シングル曲「Girls Don’t Cry」へと続く流れは、彼女たちの意思表明とも言えるこの曲のメッセージ性をより映えるものにしていた。

ライヴが後半に差し掛かったことが告げられると、客席からは「ええー!?」と惜しむ声が。「そうだよね? 終わりたくない!」という田辺のひと言に大喝采。 “タオル曲”として初披露された新曲「Tell us!!」ではタオルを回してステージを縦横無尽に動きまわり観客を煽りながら、最後はタオルを客席に投げ込む大サービス。本編ラストの「One 2 Three」では、ONEPIXCEL! ONEPIXCEL! の熱気溢れるコール&レスポンスで盛り上がった。

アンコールでは、3人がTシャツ姿で登場すると、「monochrome DE DE MOUSE Remix」に合わせて、コンテンポラリーダンスを披露した。歌詞の世界観をパントマイム的に表現した、初めて見せる芸術的なステージングに、観客はじっと静かに見つめていた。曲が終わると拍手がしばらく鳴り止まない状態に。ONEPIXCELの新しい可能性を感じさせる挑戦的なコーナーとなった。そして、ライヴは佳境に差し掛かり、メンバーそれぞれが感謝の気持ちをお客さんに伝えることに。1人ずつステージに立ち、他の2人は袖で見守る形となった。

「みなさん、今日は来てくださってありがとうございます! 2015年にONEPIXCELを結成してから、気が付いたらもう3年経っていて。3年間日々充実していました。それは、みなさんが応援してくださっているおかげです。私は、小さい頃から芸能人になりたいというよりは、有名人になりたいっていうのが夢だったんですよ。まだ有名人になるっていう夢は叶っていないんですけど、芸能人になるっていう第一歩を今ONEPIXCELでやらせてもらえていて、ありがたいなと思っています。小さい頃、一度夢を諦めて、1年間芸能界を辞めて、でもまたやりたくて運よくONEPIXCELに入ることができて、本当に幸せだなって思っているんです。こんなにたくさんの人がONEPIXCELのライヴに来てくださっているのが、本当に嬉しいです。この3年間、落ち込んだ日や「嫌だなあ」って思った日もあったけど、そう思ったときにみなさんがSNSとかお手紙で「ななみん頑張ってね」「ONEPIXCEL大好きだよ」とか、メッセージをくれて、本当に元気をもらいました。(涙声で)「ONEPIXCELで3年間頑張ってきて良かったな」って思います。傳ちゃんも亜美も本当に良い人で、こんなわがままな私を「大好きだよ」って言ってくれるのが本当に嬉しくて。仲間がいてよかったなって思います。これからも、ONEPIXCELは大きくなっていきたいので、4年、5年、何十年も、応援よろしくお願いします!」(田辺)

「今日は来てくれてありがとうございます! 私がONEPIXCELに入ったときは、まだ中学3年生で、今はもうすぐ高校卒業です。3年間あっという間ですごく濃かったんですけど、私の3年間はONEPIXCEL一色でした。今回のライヴは、メンバーが初めてスタッフさんにアイデアを出して、ミーティングにも参加させてもらって、私たちがやりたいことを色々やらせていただいたんですけど、みなさん、楽しんでもらえましたか?(大拍手)。よかった!みなさんが、ONEPIXCELを見たいって思ってくれるから、私たちはワンマンライヴやリリースイベントをやれたりするので、みなさんの応援のおかげで頑張れています。それと、私たちを姉のように友だちのように母のように見守ってくれる2人のマネージャーさんのおかげでもあるし、亜美とななみん、喜怒哀楽をすべて共有できるメンバーがいて、私が落ち込んだときも、何も言わずにギューッとしてくれたりとか、色んな話し合いをしたりとか、そんな最強の素敵な自慢のメンバー2人がいるから、私はここまでこれました。みなさん、これからも何十年も応援よろしくお願いします!」(傳)

「(号泣しながらステージへ)……ななみんと傳ちゃんがすごく良いこと言うから、もうダメだ……(観客から「頑張れー!」と声援が飛ぶ)。今日はありがとうございます!こんなにたくさんの顔があるライヴは初めてで。しかも、ここにいる全員がONEPIXCELを知っていて、ONEPIXCELを好きでいてくれるっていうことが、より安心できて。だから、「LAGRIMA」で出てきたときに、泣きそうになったんですよ。でも、今日は絶対泣かないって決めてたの。でもやっぱりダメだった(泣笑)。でも、こうやって泣いていてもみなさんが温かい笑顔で見守ってくれるのが、何より嬉しくて。この3年間、楽しいことがいっぱいあってずっと笑っていたけど、その裏では悔しい思いやつらい思いやしんどいときもありました。でも、私が今ここにいる理由は、ななみんと傳ちゃんと私と、今ここにいるみんなと夢を叶えたいっていう、強い意志があるから、ここにずっといるんです。私は、高校1年の夏前にONEPIXCELのオーディションを受けて、何も知らないでこの世界に入って、つらい思いをしたこともあって。人前に出るっていうのは、こういうことなんだなって……でも、それを温かい目で見守ってくれるファンの人たちがいるから、今私は辞めずにここにいるんです」(鹿沼)

嗚咽するように泣きながら、声を絞り出す鹿沼の元に、田辺、傳が箱ティッシュを持参して駆けつけた。泣きながらも、話を続ける鹿沼。「ONEPIXCELは、もっともっと、たくさんの人に愛されるグループに絶対なります。ここにいるみんなが、“ONEPIXCELどこにいるかわからない、見えない!”っていうくらい大きなステージに立って、みんなのチケットの番号が後ろの方になって、”クソ番だー!“って言っちゃうくらいに大きくなるので(笑)。それまで、ず~っとついてきてください! よろしくおねがいします!」と、泣きながらも最後は笑わせた鹿沼のMCに会場は爆笑&拍手喝采。さらに、3人がステージ中央で抱き合い、大きな拍手が贈られて、会場が温かいムードに包まれた。

「ずっと大切にしたい曲、みんなにもずっと大切にしてほしい曲です」(鹿沼)と紹介されたのは、最新シングル収録曲「TURN ME ON」。3人の心境を歌詞に反映させたというこの曲を、万感の思いを込めて歌い踊った。「これが本当に最後の曲です!」。最後は、これからの飛躍を誓うような、弾けるように躍動感のある新曲「Take Off」で、ライヴを締めくくると、観客と一緒に記念撮影。終演後の影ナレもメンバーが担当して、最後の最後まで楽しませてのエンディングを迎え、3周年記念ワンマンライヴは大団円となった。

スタイリッシュでクールなオープニングに始まり、ポップな曲に乗せたキュートなダンスだったり、力強いメッセージが込められていたり、芸術的なダンスを見せたりと、セクションごとに、3年間で成長したONEPIXCELの魅力を余すところなく見せてくれたこの日。トラックとメロディの組み合わせと、彼女たちのダンス、ヴォーカル、コーラスのアンサンブルで、まだまだ様々な可能性を秘めていることを感じさせるライヴだった。ラストの新曲「Take Off」は、さらなるステージへと向かう3人の宣言だったのかもしれない。これから彼女たちがどんなところへ飛び立っていくのか、2019年以降の活動がより一層楽しみになった。ONEPIXCEL 3周年おめでとう!!

取材・文:岡本貴之
写真:山川哲矢

〈ONEPIXCEL 3rd Anniversary Live 2018〉
2018年12月15日(土)渋谷WWWX
〈セットリスト〉
1. LAGRIMA
2. Blue Ocean
3. Howling
4. Time
5. be with you
6. seven colors
7. TONDEKE
8. メドレー
Analoganize~FREEDOM~RUN~YEAAAHHH!!!!~Cinderella Girl
9. Sparkle
10. sora
11. monochrome
12. We Go Now
13. Girls Don’t Cry
14. Tell us!!
15. One 2 Three
アンコール
EN1. monochrome DE DE MOUSE Remix (コンテンポラリーダンス)
EN2. TURN ME ON
EN3. Take Off

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