木っ端小説家がレンタルなんもしない人をレンタルした結果、すさまじく原稿が捗った件について(note)

レンタルなんもしない人

今回は蛙田あめこさんの『note』からご寄稿いただきました。

木っ端小説家がレンタルなんもしない人をレンタルした結果、すさまじく原稿が捗った件について(note)

レンタルなんもしない人

『レンタルなんもしない人』(@morimotoshoji)、という人をご存知でしょうか。

2018年初夏、Twitter界隈に突如として現れた「なんもしない人(ぼく)を貸し出します」という男です。

このたび、「人の目がないとまったくもって仕事が進まない」という致命的な欠陥を持った木っ端小説家のあめこが、レンタルなんもしない人をレンタルした結果凄まじく仕事が進んだという実録レポを簡単にまとめたので、少しご紹介させてください。

1、予約

「レンタルなんもしない人」のレンタルレポは結構世の中に出回っているので、詳細は省きますが。

(1)レンタルなんもしない人にDMする。

依頼内容は、「私が原稿をしている間、なんもしないでそこにいて欲しい」。まさかの快諾をいただく。

(2)日程と場所を調整する

(3)当日を迎える

という簡単3ステップ。基本的には、レンタルさんからの返信は「了解です!」の一言。ビジネスメール超苦手マンである私にはとてもありがたい。

2、当日

待ち合わせは登戸駅で行いました。

たいがい、編集部にこちらが出向かないタイプの対面打ち合わせは登戸にしてもらってます。理由は駅直結でケーキがおいしい喫茶店があるから以上のことは何もありません。

今回、レンタルさんとご一緒したのもこちら。

待ち合わせの時間に駅に行くと、なんだか哲学者然とした青年が立っていました。「お、彼がレンタルなんもしない人さんか!」と一目でわかりました。なぜなら、なんもしなそうな人だったからです(後述)。

ちなみに、この日レンタルさんは午前中に東京コミコンに同伴するという依頼があったそう。かたや、こっちの依頼は「原稿しているあいだ何もしないでそこにいてくれ」でした。ハレとケの落差がすごい。なんかすごいゴメン、という心持ちで喫茶店へGO。

3、いざ作業

レンタルなんもしない人さんはコミコンから駆けつけてきてくださったようだったので、ご飯とか適当に食べててもらいました。

ちなみに、レンタルさんに来ていただく条件は、

・国分寺駅からの交通費(往復)

・飲食費

・簡単な受け答え以外なんもしかねる

の3点だけです。この日、わたしはせっかくなのでとご祝儀を用意していたにもかかわらずレンタルさんに用意した祝儀を渡し忘れるという木っ端クソ野郎具合を発揮してしまいましたが、結論から言えば交通費に色をつけたいくらいレンタルさんがいることでの作業効率アップ効果はすごかったです。

 

私は「15分原稿→5分休憩」というサイクルを繰り返していくことにしました。

 

ちなみに、前2日間で私ができた作業は「合計8000文字くらい小説を書く」でした。2日間合計で、です。他にはTwitterをしたりFGOしたりしてしまいました。家に引きこもっている私の木っ端具合が見て取れますね。

なお、この間メールとかすげえ面倒臭くて放置してしまっていました。

控え目に言ってクソです。

 

結論、レンタルなんもしない人さんはすごい

90分間のレンタルが終わってみると、戦績は以下の通り。

・WEB連載の原稿が1話分仕上がる

・SSが2本仕上がる

・メール返信を3本行う

凄まじい戦績です。やったぜ! 文字数にして8000字前後。

そう、前2日間の生産量がレンタルなんもしない人さんをレンタルした90分間で上回ってしまったわけです。

理由は色々あるのですが、これだけは言いたい。

レンタルなんもしない人さん、なんもしないがめちゃくちゃ上手!!
なんです。

空気にもならず、そこに居てくれる。

そこに居てくれるけれど、気を使わないでいいように振舞ってくれる。

が、本当に絶妙に上手。この人は、たぶん人間が好きなんだろうなあ……というのをひしひしと感じました。人間が好きな方に特有の空気感なように思います。すごい才能だ。

 

余談、こんなタイムスケジュールでした

当日の過ごし方はこんな感じ。

すごくはかどった

レンタルさんは、基本的にマジで本当になんもしなかったですし、ほとんどおしゃべりもしなかったのですが、結果として私はすごく仕事が捗りました。

「原稿が終わりました〜!」と報告したときに、ニッコリと笑って「おお、ほんとですか」と返してくれたのが無性に嬉しかったです。

5分休憩のときに、ポツン、ぽつん、と話してくれる話が心地よくて、とても興味深くて、今度レンタルさんを依頼するときにはまた少しだけおしゃべりがしたいなと思いました。

スキやサポートが、明日への活力になります。また、普段はweb小説を書いていて来年書籍化作品が発売予定なので、本屋さんで『蛙田あめこ』を見かけたらよろしくお願い申し上げます。

 
執筆: この記事は蛙田あめこさんの『note』からご寄稿いただきました。

寄稿いただいた記事は2018年12月11日時点のものです。

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