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売れないのにはワケがある! 消費者の「買いたい」を刺激する心理学的デザイン技法

巷にはヒット商品を生み出すための戦略本が多く溢れていますが、『[買わせる]の心理学 消費者の心を動かすデザインの技法61』(中村和正/エムディエヌコーポレーション)は、心理学を取り入れながら消費者の心を動かすサイト作りにフォーカスを当てた、ビジネスマンにも読んでいただきたい一冊です。

近年は様々なサービスを売るWebメディアが続々と誕生していますが、成功のカギはいかに人の視覚や心を惹きつけられるかにかかっています。そのため、売り手は人の目に留まるUIを構築し、心理学を考慮したマーケティングロジックを意識していかなければなりません。

ところで、私たちは日々、Webサイトからどのように情報を得ているのかご存知でしょうか。実は人間は「周辺視野」「中心視野」を使い分けながら情報を得ており、サイト上で気になった箇所を読んでいるときやボタンをクリックしようとしているときは、凝視しているところが中心視野となり、周辺視野で全体の様子を掴んでいるのです。

そして、私たちはWebサイトの情報を効率よく理解するため、無意識のうちにレイアウトにパターンを見つけたがってもいます。その証拠に、(A)と(B)の図を見比べてみると、(A)のほうがなんとなくしっくりきて、情報が頭に入りやすいと感じるのではないでしょうか。

本書には人間のこうした特徴を踏まえた上で、心理学を用いながら消費者の心を惹きつけるテクニックが全61個も詰め込まれているため、“売れるWebメディア”づくりに役立てることができるのです。

商品のデメリットを伝えて売る「両面提示」とは?

現代はSNSが盛んになっているため、メリットだけでなく、デメリットも口コミで広まりやすくなっており、売り手は物やサービスを提供しづらいと感じることもあるでしょう。

しかし、そんな時代だからこそ、「両面提示」という心理テクニックを販売サイトに取り入れ、商品やメーカーのイメージをアップさせながらヒット商品を作り上げていくこともできます。「両面提示」とは、相手にメリットだけを伝える「片面提示」とは違い、メリットとデメリットの両方を相手に伝えることです。

例えば、サイト上にあなたが興味をそそられたサプリメントがあったとしても、商品キャッチコピーにメリットばかりが記載されていたら、なんとなく怪しく見えてしまうのではないでしょうか。しかし、もしそのサプリメントのキャッチコピーに「値段は少し高めですが」という言葉が添えられていたら、「信憑性がありそうだ」と思え、デメリットをしっかりと伝えてくれる企業側に対しても、自然とよい印象を抱くはずです。

「両面提示」にはこのように、消費者の買いたくなる気持ちを刺激する効果があります。この手法は特に、そのジャンルに対して詳しい知識を持っている人に効果的で、Webサイトに取り入れるときは、特徴を伝える順番やどこをデメリットとして取り上げるのかを慎重に考えていきましょう。

価格が高いからこそユーザーの心を満たせる「ヴェブレン効果」

価格が高い商品は売れないという考えを持っている売り手は多いのではないでしょうか。しかし、価格が暴落することのないブランドバッグは意外と景気に左右されず、いつの時代も世の女性を虜にし続けているものです。実はそれには、「ヴェブレン効果」というものが関係しています。

「ヴェブレン効果」とは、高価な商品を手に入れること自体に価値を感じる状態のこと。ブランドバッグは、そのブランドが持つイメージや歴史などが商品の価値を引き上げているため、売れ続けているのです。

景気が悪くなると企業側は商品のコストパフォーマンスをよくすることを重視しがちですが、自社製品の商品価値を高めることで消費者の購買意欲を刺激するとよいでしょう。売り手は、サイト上でユーザーのステータスを可視化させるのもひとつの方法です。こうすれば、ユーザーの満足度を向上させつつ、より多くの商品を購入してもらうことも可能になります。

また、招待制や指名制のように特別感を醸し出すと、「自分のステータスを示すためにこの商品を手に入れたい」という気持ちに訴えかけることも可能です。

消費者の購買行動を刺激するには、まずセルフブランディングの見直しを。「限られた人しか手に入れられないものを持っている」という興奮は、良いものを安く買える嬉しさとは違った満足感をユーザーに与えてくれます。

WebのUI設計やマーケティング施策に心理学を用いれば、自然と消費者の心を刺激することができるので、結果的に大きな利益を生み出すことが可能になります。売れない商品や注目を浴びないコンテンツは全61個の心理効果やテクニックを応用することで、消費者の心をつかむものに変わるのです。


『[買わせる]の心理学 消費者の心を動かすデザインの技法61』

(エムディエヌコーポレーション)

著者:中村和正
定価:(本体2,300円+税)

―― 見たことのないものを見に行こう 『ガジェット通信』
(執筆者: MdNの中のひとたち) ※あなたもガジェット通信で文章を執筆してみませんか

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