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「『TIGER&BUNNY』で楽しみ方がわかった」桂正和がキャラクターを描く中で変わったこと 劇場アニメ『薄墨桜 -GARO-』インタビュー

――時丸の顔の傷は?

桂:盗賊をやっている奴はもう傷だらけだろうし、そういうギリギリのところで生きている人なんだろうなと傷をつけました。キャラの立ち方として傷を付けたら面白いかなと思ったのはあります。アニメでは顔の片側だけですけど、ポスターではたぶん細かな傷もあるだろうと思って反対側にも描きました。平安時代の『牙狼〈GARO〉』の仕事はこうしたイマジネーションが湧くので、やっていてとても楽しいですね。

――今回の作品を大変気に入られているようですが、『牙狼〈GARO〉』シリーズの中では和を前面に押し出した作品は珍しい立ち位置ですよね。

桂:そうですね。でも、雨宮さんて和が好きな人だから、むしろ『牙狼〈GARO〉』がちょっと珍しいのかなと……。いや、そんなことないか(笑)。僕の中では『未来忍者 慶雲機忍外伝』のイメージが強いので、雨宮さんの作り出す世界観と、寺田克也さんのデザインのあの感じ。あの和とSFが融合したインパクトはすごく僕に影響を与えているので、雨宮さんの仕事はやりたいなとずっと思っていたんです。しかもこの作品は、平安であったり、京都という僕の大好きな要素だったので、自分からすごくやりたいなと思った仕事でした。

――『牙狼〈GARO〉』の中でも和というところが桂先生の中で、よりマッチしたと。

桂:マッチしましたね。もう平安ものは別の人に渡したくないですね(笑)。

――改めて今回の劇場版を観ていかがですか?

桂:今回、やっと平安牙狼を観られたなと思ったんですよね。竹林で出会うところがとても印象深くて、この作品はああいった静かなシーンがとてもいいなぁと感じます。平安の空気感がとてもよく出ていて、やっと僕の観たい平安牙狼が観られたなという印象があります。とてもキレイな作品になっていて僕は好きですね。でも、時丸の活躍はもうちょっと観たかったな(笑)。

『TIGER&BUNNY』でキャラデザの楽しみ方がわかった

――漫画も描きつつ、キャラデザのお仕事も多数されて、昔との変化はありますか?

桂:漫画に関してはあまり変わりはないですけど、デザインに関しては『TIGER&BUNNY』をやって、やり方がわかったというか、楽しみ方がわかるようになりました。自分の中で妄想していって、形を構築していくのが楽しい。なぜこのキャラがこうであるのか?という理由がないと、ただ自分が好きに形を変えていくだけではダメなんですよね。このキャラはどういうやつですか?と聞いてキャラクターの情報が入ってくればくるほど、だんだん決まってくる。そういった部分で、より考える楽しさがデザインにはあるなと思います。それは、キャラクターデザインの仕事をしていないときには全然わからなかったので、そこは変わったというか、学んだところ、見つけ出したところです。

――キャラを起こすときに最近心がけていることは?

桂:それは特にないかな? その時のオーダーに応じて、流行りにのっかった方がいいかな?とか、これは少し外したほうがいいな、というのを判断します。でも、結局僕の絵なので、そこまで振り幅は変えられないんですけど。だから、とてもフラットでいようと思っています。依頼をいただいたときに、「どうしよう」とゼロから考えるというか。あまり我を出さないようにしている。その方がいいよなと思っています。でも、意外と作家を立てちゃうプロデューサーもいるので、逆に困るんですよね。

――ああ、なるほど。

桂:こういうの描いたけどどうかな?と聞いて、「いやぁ、いいです!これで!」と言われても逆に困るというか。どういったものが本当にほしいのかがわからないときは困ります。一番やりやすいのは、監督なりプロデューサーが明確なビジョンを持っているときです。

――そういった面でいうと今回は?

桂:今回は、やりづらさはないけど、いつもの感じだなと思いました(笑)。

和装で戦う平安牙狼をまた観たい

――ずっと応援しているという『牙狼〈GARO〉』の魅力を教えてください。

桂:『牙狼〈GARO〉』はちょっと複雑でわかりづらい設定であるように見えて、とても王道の作品なんですよね。わかりやすい勧善懲悪だし。雨宮さんてマニアックな人だと思っていたんですけど、あんなストレートな作品撮れるんだなと意外でした。僕は1作めからファンです。1作めは、ダークヒーローのような雰囲気の無口な主人公とヒロインもいい。

あと、僕は意外と『牙狼〈GARO〉 -魔戒ノ花-』が好きで。魔道具の少女・マユリの立ち位置がとても好きだったり、『牙狼〈GARO〉』に関しては雨宮さんが人間配置を良い感じにしてくれるなぁ、と思えるのが魅力ですかね。出てくる登場人物それぞれの立ち位置がとても魅力的に感じます。だから、キャラクターたちがどう生きてどう思っているのかが、『牙狼〈GARO〉』の作品の魅力だなと思っています。後輩にも「超面白いから見ろ!」と勧めていたくらい応援していたので、関われて本当に「やったー!」という感じでした。

――最近好きな特撮作品はありますか?

桂:最近はないんだよな~!……『アベンジャーズ』とかも観ましたけど、うーん……。でも、あれを観て「あ、黒澤明監督って偉大だな」と思いましたね。結局『七人の侍』じゃん、と思いましたからね。

――では、現状だと特撮をやったら『牙狼〈GARO〉』が一番好きな作品になるのかもしれませんね。

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