第65回 DCヴィランの魅力が詰まったゲーム『レゴ(R) DC スーパーヴィランズ』

キャラクタービジネスにおいて、実はレゴというのはすごい立ち位置にいます。
というのもまずスター・ウォーズ、ハリーポッター、ロード・オブ・ザ・リング、ディズニー・プリンセス、インディ・ジョーンズ、パイレーツ・オブ・カリビアン、アベンジャーズのマーベル、そしてバットマンやスーパーマン、ワンダーウーマンを有するDCコミックの商品化権を持っているのです(笑)。
つまり有名キャラがみなレゴの人形にデザインされているわけですが、これがおもちゃだけの展開にとどまらず、”レゴ化”されたスーパーヒーローたちは、おもちゃの枠を超えそれ自体が独自の世界観をもって”本家”とは別にキャラ展開しています。ガンダムに対してSDガンダムがあるように。

昨年はレゴ・バットマンを主役にした”バットマン”映画『レゴ(R) バットマン ザ・ムービー』が封切られました。
そしてこの秋、レゴになったDCユニバースをテーマにした『レゴ(R) DC スーパーヴィランズ』がリリースされます。
ヴィランとは悪役という意味。そう今回はバットマンの宿敵ジョーカーや日本でも女の子の間で人気になったハーレイ・クイン(『スーサイド・スクワッド』)らを操って大暴れするアクション・ゲームです。

ストーリーは、スーパーマンら正義の味方”ジャスティス・リーグ”がなぜかいなくなり、パラレル・ワールドから”ジャスティス・シンジケート”という謎のヒーロー集団が現れます。こいつらに危険な匂いを感じたヴィランたちは力を合わせて”ジャスティス・シンジケート”に挑みますが……。

実際プレイさせていただいたのですが、とにかく楽しい。ヴィランたちなので刑務所からどう脱走させるかとか、隠れている仲間をどう探し出すかとかゲーム性が高い。また
そもそもヴィランなので、荒っぽいことをしても大丈夫なのですね。ヒーローだったら
なるべく街を壊しちゃいけないわけですが、ヴィランたちは猛烈カーチェイスとか壁を
爆破したり、やりたい方なのです。

アクションのカタルシスをタップリ味わえるわけですが、ではバイオレンスなゲームか?
そこがレゴのすごいところ。なにかが破壊されたとしても、いわゆるレゴ的にバラバラになるわけで、しかもそのパーツを使って新たなアイテムを組み立ててそれを使う、というスクラップ&ビルドが楽しめます。

なんといってもレゴ化されたヴィランたちが素敵。もともとDCコミックは魅力的なヴィランが多く、デザイン的にも優れているのですが、それがレゴにアレンジされていることで、とてもポップでおしゃれになっているのです。また自分独自のオリジナル・ヴィランを作って参加させることも出来ます。

可愛らしいゲームですが、映画『レゴ(R) バットマン ザ・ムービー』が、バットマンというキャラの本質をちゃんと描いていたのと同様に、このゲームもDCのヴィランたちの”心意気”を感じました。
DCヴィランたちは、彼らなりにこの世界を愛していて、自分たちが好き勝手できる、
この世界を守ろうとしています。だから、この世界そのものを破壊しようとする邪悪な
奴らは許せないのです。

DCのヴィランたちが主役の映画『スーサイド・スクワッド』で、主人公を演じたウィル・スミスが本作のことを”GOOD VS BAD”ではなく”BAD VS EVIL”と語っていましたが、この『レゴ(R) DC スーパーヴィランズ』はまさにその精神を受けついだゲームでもあるのです。

コミックが好きな方は”ジャスティス・シンジケート”という名前とそのキャラ・デザインを見て、元ネタがわかってニヤリとすると思います。またこれから公開の映画『アクアマン』『シャザム!』と連動したネタもあるのです。
日本語でプレイ出来て、基本アニメを中心にそのキャラを今まで担当されていた声優さんが声をあてていますが、言語を英語にきりかえることも可能。実は映画『スーパーマン・リターンズ』のスーパーマン、TVドラマ『レジェンド・オブ・トゥモロー』のアトムを演じているブランドン・ラウスがシャザム!の声を担当、『スター・ウォーズ』シリーズのルーク・スカイウォーカーことマーク・ハミルがジョーカー役です。(彼は今までアニメ映画のジョーカーを演じていました)

DCヴィランの電子図鑑的な楽しさもあり、来年はジョーカーを主役にした映画や2020年にはハーレイ・クインがまたスクリーンに帰ってくるので、一足早くDCのヴィランたちを予習するのにも最適なのです。

(文/杉山すぴ豊)

『レゴ(R) DC スーパーヴィランズ』
PS4、Nintendo Switchで10月25日(木)発売!
https://warnerbros.co.jp/game/dc_super_villains/

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