絶景&美食&こだわりの車内…リゾート列車「雪月花」で至福の時間を。
こんにちは! 旅が大好きなライターの伊佐知美です。
新潟の上越妙高駅と糸魚川駅を結ぶ、えちごトキめき鉄道の「えちごトキめきリゾート雪月花(せつげっか)」。
今回は、四季折々の新潟の幸と、風光明媚な上越地方の海と山の景色、そして、そのほとんどがメイドイン新潟である車両が楽しめる、こだわり尽くしのこの人気リゾート列車に乗車してきました。(要予約※予約は運行日の前日から起算して10日前まで。ただし、10日前が土日祝日の場合は、その翌日の予約センターの営業日)
【行程】
リゾート列車「雪月花」とは?
展望ハイデッキ付き、越後スギの1号車へ!
筒石駅の地下散策
日本海を眺めながら味わう、和食フルコース
見逃せないスイッチバック、さくらラウンジ
緑豊かな癒やされスポット「いもり池」
「赤倉観光ホテル」のカフェテラスでランチ♪
リゾート列車「雪月花」とは?
えちごトキめきリゾート「雪月花」は、新潟の日本海と雄大な山々を、乗りながらにして楽しめる2両編成のリゾート列車。車内では目の前に広がる絶景を楽しみながら、新潟産のこだわり抜いた旬の食材を地元縁のシェフが調理した食事をゆっくりと味わえます。
ちなみに午前の上越妙高駅発便はフレンチ、午後の糸魚川駅発便は和食と、食事のメニューが異なります。私が今回乗車したのは、午後の糸魚川駅から妙高高原駅で折り返し、上越妙高駅までの約2時間50分の道のりです。
JR東京駅から、北陸新幹線で約2時間。糸魚川駅に到着すると、金属加工で有名な新潟・燕三条の企業がメッキ加工した、銀朱色の雪月花がお出迎え。
なんだか乙女心をくすぐる列車。「車内はどんなだろう?」と、早くもわくわくが止まりません。
展望ハイデッキ付き、越後スギの1号車へ!
開放感あふれる国内最大級の窓が特徴の1号車
真っ赤な車体に吸い込まれるように列車へ乗り込むと、国内最大級の窓、日本海側と妙高山側を向く、越後スギを使った黄金色のシートが並ぶ1号車の車内に魅了されました。先頭部分は出入り自由の展望ハイデッキになっているので、新潟の景色が存分に楽しめます!
うわぁ、素敵……! 光がたっぷりと差し込む心地いい空間に浸っていたら、あっという間に出発の時間。糸魚川駅の駅員さんが手を振ってお見送りしてくれます。
糸魚川駅の駅員さんが手を振ってお見送り
席に着くと用意されているウェルカムドリンク(写真提供:えちごトキめき鉄道)
まずはウェルカムドリンクをいただきましょう。私は新潟県西蒲(にしかん)区のワイナリー「Fermier(フェルミエ)」が醸造した、雪月花限定のスパークリングワインをセレクト。
りんごジュースや上越産のサイダーなどノンアルコールの用意もありますが、やっぱりリゾート列車の雰囲気を堪能するには、アルコールを選びたい気分だったので……!
筒石駅の地下散策
食事の前に、列車はトンネルの中へ。
1つ目の停車駅である筒石駅は、トンネル内にホームがあり、さらには地上に出るまでに約300段もの階段を上るという珍しい駅。
「え、それ地元の利用者は、毎日上り下りしているの……?」。ドキドキしながら、列車が少し長めの一時停車をしてくれている間に、車掌さんと一緒に駅構内の探検へ。
ひんやりと涼しい構内は、なんだかゲームの中の世界みたい。駅とは思えない独特な雰囲気が漂っています。
毎日上り下りしている地元の利用者を尊敬しそうになりました
日本海を眺めながら味わう、和食フルコース
筒石駅を出発してトンネルを抜けると、そこにはまぶしいほどの真っ青な海が広がっていました。海に見とれつつ三段重を開けると、宝石のようにきらきらした料理たちが。
江戸時代から続く地元・糸魚川の老舗割烹「鶴来家」が監修と調理を担当
真ん中の「一の重」は、糸魚川市の名産・紅ズワイガニを贅沢に使ったちらし寿し。右の「二の重」には、糸魚川の郷土料理である煮物の「こくしょ」や、新鮮な山菜「うどぶき」、海藻を固めた「えご練り」が。左の「三の重」には、新潟産のブリを地酒の「謙信」で味付けした焼き物や南蛮えびの麹漬けなど、とにかく新潟の幸がぎっしりと詰まっています。
しっかりした味付けながら、素材の美味しさが堪能できる、まさに老舗割烹の料理という感じ……! ひと口食べるごとに、目の前の景色と相まって幸せな気持ちが高まります。
見逃せないスイッチバック、さくらラウンジ
その後も、美しい景色を堪能しながら、新潟県上越エリアを進みます。
たとえば二本木駅では、日本でも残っているのがもはや数えるほどとなった「スイッチバック」という形式の折り返し走行を展望ハイデッキから見学。
1号車と2号車の間の「さくらラウンジ」では、新潟県産の安田瓦を敷き詰めたバーカウンターでのお酒や雪月花オリジナルグッズのお買い物が楽しめます。
その間も窓の外を移りゆく景色は美しく、乗車中は飽きずにずっと楽しめました。
逆Ω(オメガ)といわれる妙高高原付近の山あいの景色(写真提供:えちごトキめき鉄道)
そして最後は、田園風景を眺めながらのデザートタイム。
デザートは、ふまんじゅう、さるなし(小ぶりの甘酸っぱい果実)のジャムを使ったさっぱり寒天、そして糸魚川流に生姜をあしらった甘酒。
食事の余韻を楽しむ甘味のお相手として、雪月花の食事に合うようにブレンドされた「雪室コーヒー」もいただきます。豊かなコクのあるコーヒーで、旅の締めくくりとまいりましょう。
赤い外観を見た際のときめきが、つい先ほどのように感じられる、楽しい乗車時間を過ごさせてくれた雪月花。列車が終着の上越妙高駅に到着して、午後の糸魚川駅発便は終了です。
今夜は上越妙高駅近くのホテルに泊まって、明日は上越エリアをちょっぴり観光しちゃおうと思います♪
緑豊かな癒やされスポット「いもり池」
昨日の余韻冷めやらぬ中、2日目は妙高高原駅からタクシーで10分ほどの場所にある、「いもり池」へ。
いもり池、天候が良ければ、目の前にそびえる妙高山を見渡せる絶景スポット! ……なのですが、あいにく当日は曇り。残念ながら妙高山は見えなかったけれど、空気が静謐(せいひつ)で、とっても気持ちいい! 自然あふれるマイナスイオンたっぷりのいもり池で、さわやかな朝のひとときを過ごします。
「赤倉観光ホテル」のカフェテラスでランチ♪
朝から歩き回っていたら、おなかがすいてきました。そんな時にぴったりなのが、今度はいもり池からタクシーで10分ほどの「赤倉観光ホテル」のカフェテラス。天気が良ければ、こんな絶景が見られるんです……!
信州の山々や、野尻湖が望む赤倉観光ホテル(写真提供:赤倉観光ホテル)
写真提供:赤倉観光ホテル
店内の心地よい空間を堪能しながら、カフェテラス自慢の料理に舌鼓を打つことに。
私は、ふわふわのパンとたっぷりの具が根強い人気の「サンドウィッチ(ミックス)」や、新鮮な「フルーツパフェ」、そして老若男女に愛される「クリームソーダ」をオーダー!
赤倉観光ホテルからは、6月や7月、11月など季節によってはきれいな雲海も見られるそう。近いうちに、再訪してみたいな……!
ランチを終えたら、今回の1泊2日の新潟旅は終幕へと向かいます。JR上越妙高駅から北陸新幹線に乗って、東京へ。
雪月花の旅、とても楽しかったなぁ。地元出身・観光客問わずに、心穏やかになれるリゾート列車としてとてもオススメです。
次の休みは、雪月花で決まりかも!
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