THE 夏の魔物 新メンバー浅森咲希奈、弾ける笑顔で魔物ライヴ・デビュー―OTOTOYライヴ速報

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THE 夏の魔物 新メンバー浅森咲希奈、弾ける笑顔で魔物ライヴ・デビュー―OTOTOYライヴ速報

2018年9月24日(月・祝)に下北沢SHELTERで行われ たライヴ・イベント〈alactica Spectra:Espisode 3〉にて、浅森咲希奈がTHE 夏の魔物のメンバーとしてデビューを飾った。

浅森は大ヒット中の映画「カメラを止めるな!」 に撮影助手の松浦早希役で出演している女優として知られており、 地元の広島ではロコドルとして活動した経験も持っている。9月9 日に大阪・味園ユニバースで行われた〈夏の魔物2018 in OSAKA〉におけるスペシャルユニット「ROLLY& 大槻ケンヂと魔物少女達」の一員としてライヴは経験済だが、THE 夏の魔物のメンバーとしては本日が初ライヴとなる。 どんなステージを見せてくれるか俄然注目が集まった。

この日は、イベント主催者のMOTHBALLをヘッドライナーに 、ONIGAWARAがトップバッターを務め、THE 夏の魔物は2番目に登場した。お馴染みとなったSEのIGGY POP「Lust For Life」が流れる中、メンバー全員が登場して、 越川和磨がギターのフィードバックを鳴らすとkomakiがドラ ムを叩き出す。「初めまして! THE 夏の魔物です! 今日は呼んでくれてありがとうございます! 聴いてください、「さよならメモリー」! 1、2、ワンツースリーフォー!! 」成田大致がそう叫ぶと、浅森と鏡るびいが2人でコーラスを始め る、新しいアレンジの「さよならメモリー」 からライヴが始まった。浅森の表情は少し硬く、 緊張気味のようだ。そんな浅森を、 横に立つ大内雷電がおどけてリラックスさせている。長野でのプロレスの試合を終えて駆け付けたというアントーニオ本多は花柄 の試合用タイツ姿で早くもモニターに足をかけ臨戦態勢だ。

続く「バイバイトレイン」では間奏、 越川がステージ前に出て鋭いギターソロを炸裂。エンディングで「キーボード、ハジメタル!」 と紹介してからピアノに合わせて成田が歌って曲を締めると、「SUNSET HEART ATTACK」へ。 バンドとヴォーカルの一糸乱れぬユニゾンから、〈メッキを、 メッキを、メッキを剥がせよ〉の連呼へと続き、 勇敢なサビのメロディを5人で声を合わせて熱唱する展開がエモい 。アントンは曲中に観客に向かってダイブすると、 最後は得意の自爆ダイブをフロアに向けて敢行した。 曲が終わると、成田と楽器陣だけがステージに残る。 ハジメタルのピアノに越川のギターが絡み、komakiのドラム がフィル・インしてくる、Oasis「Don’t Look Back In Anger」的なイントロ・アレンジからのバラード「ダーリン no cry!!!」へ。これが名演だった。リアム・ ギャラガーばりに腕を後ろに組んで歌う成田。 歌に寄り添ったバンドの演奏も素晴らしく、 これまで何度もライヴで聴いたこの曲の中でベストな出来だった。 成田のヴォーカルも素晴らしかったし、 腕利きのプレイヤーが揃ったバンドの演奏を間近で体験できること が贅沢に思える1曲だった。

メンバーが再び揃って歌われた「東京妄想フォーエバーヤング」 では、Aメロの歌い出しで浅森がソロで歌唱。 短いパートだったものの、確かな声量で力強い歌声を聴かせた。女子メンバー2人のコントラストも明確だ。そして、この日の「東京妄想フォーエバーヤング」 は演奏後半が出色の出来栄えだった。大内のラップに続き、 るびいと浅森が交互に歌ってから振りと声を合わせ、 大内とアントンの掛け合いから、 いつもより荒っぽい感じのヴォーカルで成田が続く。 越川のギターが16分でパワーコードを弾きながらバンドを牽引、 ブレイクしてからkomakiのドラムが指揮棒を振るように演奏を束ねると、越川のギター、えらめぐみのベース、 ハジメタルのキーボードが一気に雪崩れ込みコーラスパートへと突入して、成田の「一緒に歌ってください!」 の掛け声でバンドと観客が一体となる、 ライヴのハイライトとなった。曲の終わりにはアントンが「 本多宗一郎という本名のプレッシャーに押しつぶされながらも40 年間生きてまいりました! みなさん、 こんな私を先ほどは逆にプレスアップしてくれてありがとうござい ます! 今後ともよろしく!」と、『女神転生』 っぽくスピーチして喝采を浴びていた。

1年以上ぶりの新バンドアレンジ・バージョンとなった「 爆裂レボリューション」 はハードなギターとリズム隊の音圧に圧倒された。フロントの5人が肩を組んで歌い、越川のサイケなギターソロ、終盤は浅森、 るびい、成田のヴォーカル・リレーと、 目まぐるしい展開で魔物らしさ満載だ。

成田のMCでは、なぜMOTHBALLに呼ばれたのかと思いメンバーに訊いてみたところ、MOTHBALLが八戸でライヴやった 際にタクシーに乗るとドライバーさんに「夏の魔物って知ってる? 」と訊かれ、 よく聞くとそのタクシードライバーは成田大致の叔父だったのだという。そんなほっこりエピソードを披露して観客を爆笑させた。

そして、メンバー紹介へ。最後に「じつは僕たち、 この体制で初ライヴなんですよ! 新メンバー、浅森咲希奈!!」と紹介すると、 会場は割れんばかりの大歓声。「すごい! 嬉しい! 優しい! どうしよう! ありがとうございます!」と、 嬉しさのあまり満面の笑顔で身悶える(?)浅森。 大きな拍手で魔物チルドレンに迎え入れられた。

「よし、いい感じだ! どんどん、陽射しの方へ向かって行こうぜっていう曲やります!」 と、成田の一声から始まったのは、新曲「若者たち(仮)」。 観客の声援に力をもらったのだろう、 浅森も前半より溌剌とした動きで、 身振り手振りを交えて熱唱していた。そして、 ラストに披露されたのは「音楽の魔物」。 るびいと向かい合ってシャウトする浅森。 前半のちょっと戸惑い気味にステージに立っていた様子はすっかり影を潜め、堂々としたパフォーマンスを見せて、 実力の片りんを見せた。曲終わりで観客と一緒にジャンプすると、 成田が天井近くまで立ち上がり「俺たちがTHE 夏の魔物だ!!」と人差し指を突き立てて叫び、40分間のライヴ は終了となった。

まだ未知数ながら、 パフォーマーとしての表現力は間違いなく持っているであろうことを感じさせた浅森咲希奈。何より、 ライヴ中に見せた屈託のない明るさが、 バンドに新風を吹き込んでくれることを予感させた。 密度を増し続けるバンドサウンドに加え、新メンバーの加入でTHE 夏の魔物がどう変化していくのか? 今後の活動に注目しよう。

取材・文:岡本貴之

〈alactica Spectra:Espisode 3〉
2018年9月24日(月・祝)下北沢SHELTER
出演:MOTHBALL / ONIGAWARA / THE 夏の魔物
〈THE 夏の魔物 セットリスト〉
1. さよならメモリー
2. バイバイトレイン
3. SUNSET HEART ATTACK
4. ダーリン no cry!!!
5. 東京妄想フォーエバーヤング
6. 爆裂レボリューション
7. 若者たち(仮)
8. 音楽の魔物

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