俳優・高杉真宙さんインタビュー 「失敗をおそれずに、楽しみながら進んでいきたい」
今年、公開された出演作はすでに4本。ドラマや舞台のみならず、映画界でも大活躍の高杉さんにとって、念願の声優デビュー作品となった「君の膵臓をたべたい」に懸けた思い、そして、22歳の今だから語れる仕事観をインタビューしてきました。
夢だった声優業は久々に逃げ出したくなるような仕事だった
――「君の膵臓をたべたい」で演じた“僕”は、膨大な量のセリフや淡々とした主人公のキャラクターなど、すべてにおいて大変な作業だっただろうなというのが作品を拝見した率直な感想です。
声優はやってみたい仕事の一つだったので、夢が叶ったなと。「キミスイ」は原作も実写版も大きな評価を受けた作品なので、やはり緊張しましたね。何かをやり遂げなきゃいけない時って、誰しも緊張すると思うんですよ。でも、何をどう頑張ったら自分のレベルが上がるのかもわからない状態で、正直逃げ出したいと思ったこともありました。仕事の前日は「明日が来なければいい」とずっと思っていましたが、その現実逃避をする時間すらもったいないので15分ぐらいで気持ちを切り替え、まず「“僕”のことを理解しなくては」と役柄と向き合っていました。
――相当過酷だったんですね。
そんな時に友達から「近くにいるから今から行く」って電話がかかってきて、本当は邪魔だったんですけど(笑)、彼に「自分の理想はこうだけど、近づけることができない」と打ち明けたんです。そうしたら「高杉真宙にオファーがきたんだから、自分にできることをやればいい」と言われて、少し安心しました。
“僕”と人との距離感には、共感できる部分がたくさんありました
――お友達は高杉さんの危機を察知したのかも。今回と普段のお芝居とではどんな違いを感じましたか?
僕はアニメやゲームが大好きで、普段から声優さんのお芝居にふれる機会は多かったんですけど、いざその中に入り込んでみたら、自分がこれまでやってきたお芝居とはまったくの別物だったんです。僕の中で「こう演じたい」という理想があったんですけど、そこにたどり着くまでいろいろなものが足りなさ過ぎて、俳優と声優さんのお芝居はこんなにも違うんだということがわかった瞬間でもありました。
――経験者にしか理解できない苦労でしょうね。“僕”を演じて感じたことは?
彼自体、こじれた性格の持ち主なので共感できるっていうと多少語弊があると思うんですけど、理解できる部分はたくさんありました。僕自身も他人との距離感に敏感で、人に見せたい部分と見せたくない部分がはっきりしてるんです。だからこそ、彼の距離のとり方に共感できたんだと思う。僕も彼と同じように小説やアニメ、マンガが好きで、そこに没頭している時間が何よりも幸せなので、考え方など似ている部分は結構ありました。
アニメと友達との出会いが人生を豊かにしてくれた
――そんな“僕”と桜良が出会い、変化していったように高杉さんも自分を変えてくれる出会いはありましたか?
ひとつはアニメですね。中2の時に東京に出てきて、今でもなぜそんなふうだったのか自分でも分からないんですが、友達を作ろうとも思わず、休み時間は一人でいるような人間でした。それがアニメを見るようになって、共通の話題について話せる友達ができたんです。そして、高校に入って2人の友達ができ、今も彼らとは「一生友達でいるためにはどうしよう」と話し合うぐらい仲がいい。そんな会話ができる友達と出会えたことが、自分の人生を豊かにしてくれたんだと思います。
――大きな出会いとなりましたね。学生役が多かった高杉さんも22歳となりましたが、大人になったと感じることは……?
20代に入ってから1年が過ぎるのがとても早くて、だからこそ日々をもっと大事にしなきゃいけないなって。今年は自分の中にないものを作り出さなきゃいけない瞬間が多く、いろんな人と出会い、考えなければいけないことも増えたので、精神的な部分で一つずつ成長してるんだろうなと感じています。
“楽しい”が今の原動力。そんな状況を自ら作りたい
――今年すでに4本の出演作が公開されていますが、仕事で煮詰まったりすることはありませんか?
楽しいから……なんでしょうね。楽しくなかったら、きっと僕はこの仕事を続けてないと思う。きついこともたくさんあるし、逃げ出したくなる時もありますけど、それも含めて楽しいと思える状況を作りたいと常に考えています。
――何事も楽しんでこそ……ですね。今回の声優業のように、初めてのことに向き合う時はどんな心境ですか?
いつも緊張でドキドキですよ。今回でいうと、まわりはプロの声優さんばかりなので自分が悪目立ちしないようにということだけを考えていました。皆さんにご迷惑をかけないようにするにはどうしたらいいんだろう? その方法すらわからないから、出来る限りの努力はしなきゃいけない。自分が心からやりきったと思えたなら、結果何を言われたとしても悔いはないなと。とはいっても初めてのことで自信がなさ過ぎて、今はなんとも言えないんですけどね。
挑戦する気持ちを持ち続けていれば停滞はしない
――初めの一歩は勇気がいるかもしれません。高杉さんと同じように、新たなチャレンジをしようとしている皆さんへアドバイスを!
僕のまわりでも、例えば就活している子や、すでに終わった子もいますが、失敗って大事だと思うんです。僕らは失敗してもまだやり直しのきく世代なので、今のうちにたくさん失敗を経験できたらいいなって。これは友達とも話してることなんですけど、自分たちがもっと上の世代になった時に、若い人たちから尊敬される大人でありたいと思うんです。そうなれるよう僕もたくさん努力しようと思っているので、同世代の人たちと一緒に頑張っていきたいです。
――若いうちに失敗を経験することで、得るものもきっと大きいはずです。
失敗の種類にもよりますが、例え大きな失敗だったとしても、自分が正解だと思ってやったことならいいんじゃないかな。努力をしたうえでの失敗は結果的にそうなっちゃっただけであって、何かしら得るものもありますから。だから、失敗がダメなものだと一概には言えないと思う。挑戦する気持ちがあれば停滞はしないだろうし、僕も失敗をおそれずに楽しみながら進んでいきたいと思います。
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「失敗をおそれずに、楽しみながら進んでいきたい」
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■プロフィール
高杉真宙(たかすぎ まひろ)
1996年7月4日、福岡県生まれの22歳。2009年、舞台「エブリリトルシング’09」でデビュー。2012年、映画「カルテット!」で初主演。主演映画「ぼんとリンちゃん」でヨコハマ映画祭最優秀新人賞を受賞。2018年に公開された出演作は「プリンシパル~恋する私はヒロインですか?~」、「世界でいちばん長い写真」、「虹色デイズ」、「君が君で君だ」。11月23日に主演作「ギャングース」が公開されるほか、11月9~12月31日、舞台「新感線☆RS『メタルマクベス』disc3」に出演。また、TBS系ドラマ「賭ケグルイ season2」と来春公開の映画「賭ケグルイ」への出演が決定した。
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■映画情報
劇場アニメ「君の膵臓をたべたい」
9月1日(土)全国ロードショー
他人に興味をもたず、いつもひとりで本を読んでいる高校生の「僕」は、病院の待合室で1冊の文庫本を拾う。手書きの文字で「共病文庫」と書かれたその本は、天真爛漫なクラスの人気者・山内桜良が秘かに綴っていた日記だった。日記の中身を目にした「僕」に、桜良は自分が膵臓の病気に侵されていて、余命いくばくもないことを告げる。最期の日が訪れるまで、人生を精いっぱい楽しもうとする桜良。そんな桜良の行動に振り回され、「僕」の心は少しずつ変化していく。©住野よる/双葉社 ©君の膵臓をたべたい アニメフィルムパートナーズ
編集:ぽっくんワールド企画
撮影:河井彩美
取材・文:荒垣信子
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