さくらももこの病状 糸井重里・祖父江慎らも知らず……「ぜんぜん知らなかった。早すぎだよ」
さくらももこさんの訃報に、糸井重里さんや装丁作家の祖父江慎さんらが思いを綴った。
8月15日に乳がんのため、53歳で亡くなったさくらももこさん。さくらさんと言えば、対談やエッセイなどで度々名前が登場していたのが糸井重里さんや、さくらさんのエッセイ本のブックデザインなどを手がけてきた装丁家の祖父江慎さんだ。
祖父江さんは、Twitterに
さくらももこさんとのいろいろを思い出してたら朝になってしまった。うとうと夢が「神のちから」のタッチになってヘソ自慢のカミナリカラ生マレタアメリカ人が「ももこさんがよみがえりました」と言ったところで目が覚めた。…病気のこと、ぜんぜん知らなかった。早すぎだよ pic.twitter.com/z6UFJnhv0m
— 祖父江 慎(そぶえ しん) (@sobsin) 2018年8月28日
さくらももこさんとのいろいろを思い出してたら朝になってしまった。うとうと夢が「神のちから」のタッチになってヘソ自慢のカミナリカラ生マレタアメリカ人が「ももこさんがよみがえりました」と言ったところで目が覚めた。…病気のこと、ぜんぜん知らなかった。早すぎだよ
と、『神のちから』のページとともに投稿。
糸井重里さんは、本当は別の話題を書き始めていたという『ほぼ日刊イトイ新聞』の日替わりエッセイ「今日のダーリン」8月28日の更新でさくらさんのことについて触れた。
さくらももこさんと、ずっと会ってなかった。
いつのころからか、彼女が、じぶんのことを語る機会や、
外に出ていろんな人とやりとりすることを
意識的に減らしているように見えていた。
別の用事で、さくらさんの仕事場のドアの前を通った。
呼び鈴を押して驚かせようかなぁと思ったのだけれど、
なんとなく、それをしていいのかわからなくて、
わからないときはやめておこうと、素通りしてしまった。若くて元気な時代のさくらさんの心持ちは、
ほんとうに繊細であり愉快であった。
「繊細であり愉快」だって?
こんなふうに漢字の熟語を並べて、
まとめたように見せてしまってはだめだな。
感じること、思うこと、考えることが細かくて丁寧で、
しかもそれがおもしろい方を向いていた、と言うべきか。
「芥川賞を爆笑もので獲れないかと思ってさ」と、
本気で言っていたことがあった。
<中略>ぼくの言った『そういうふうにできている』という
若い諦観のようなことばは、すっかり彼女のものだ。
そして最後に、「もっと会ってたら、なにも書かなかったと思うのですが。」と書き添えた。
『ほぼ日刊イトイ新聞』の日替わりエッセイ「今日のダーリン」は基本的には過去のログは残さず読み返すことができないが、1日前までのものは読めるので、見逃している方は『ほぼ日刊イトイ新聞』へ。
また、さくらさんと糸井さんの対談も読むことができる。
『ほぼ日刊イトイ新聞』
https://www.1101.com/home.html
さくらももこ×糸井重里の対談:オトナな会話(仮)
https://www.1101.com/sakura/2005-05-09.html[リンク]
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