グーグル系列のAI企業DeepMindが眼疾病を高精度で診断する人工知能を共同開発

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グーグルの親会社の米アルファベット傘下でAI(人工知能)の研究開発に取り組む「DeepMind(ディープマンド)」は、2018年8月、英ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)、英ロンドンの眼科専門医療機関「ムーアフィールド眼科病院」と共同で、眼疾病を自動診断する人工知能を開発した。

・人工知能が50種類以上の眼疾病を高精度で自動診断

2種類のニューラルネットワークからなるこの人工知能は、ディープラーニング(深層学習)を活用し、光干渉断層計(OCT)で撮影した患者の眼の画像やデータからパターンを見つけ、50種類以上の眼疾病を特定し、必要な治療を示す仕組み。

1万4884件の症例データを使ってこの人工知能に学習させたところ、94%を超える精度で、専門医と同じ診断結果を導きだすことに成功した。

従来の人工知能は、判断プロセスが“ブラックボックス化”し、なぜその判断に至ったのかがわからないのが課題だ。

そこで、この人工知能では、判断プロセスを医師が検証できるよう、画像データから検知した眼疾病の特徴をビジュアル化したり、診断の正確性をパーセンテージで表示するなど、診断の根拠を示す機能も実装されている。

・臨床試験を経て、英国30カ所以上の医療機関に導入される見通し

この人工知能は、今後、臨床試験を実施し、管轄官庁からの許可を得たうえで、医療機関に導入される計画だ。

ムーアフィールド眼科病院では、英国内で展開している30の医療機関でも、この人工知能を積極的に活用する意向を示している。(文 松岡由希子)

University College London

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