パートから正社員になるメリットやリスクまとめ

access_time create folder生活・趣味
パートから正社員になるメリットやリスクまとめ 正社員 プロパー メリット リスク パート まとめ バイト フロムエー 正社員 プロパー メリット リスク パート まとめ バイト フロムエー

パートタイム勤務は自由度の高い働き方ができる一方で、安定的な雇用が保障されないというデメリットがあります。パートタイムから正社員になりたい、または子育てを機に正社員からパートタイムになりたい、そう考えている方も多いと思います。ただ、それぞれにメリットやデメリットがあり、それを理解したうえで勤務形態を志望していくことが望ましいです。今回はそれぞれの特徴や考えておかなければいけないリスクなどをご紹介します。

【目次】

パートと正社員って何が違う?

出力(代替テキスト) 正社員 プロパー メリット リスク パート まとめ バイト フロムエー

勤め先によっては正社員とは別に、パートやアルバイト、契約社員、他にも嘱託(しょくたく)や準社員などと呼ばれる労働者が存在します。その中でも、「1週間の所定労働時間が同一の事業所に雇用される通常の労働者の1週間の所定労働時間に比べて短い労働者」を「パートタイム労働者(短時間労働者)」とパートタイム労働法(*)では定義し、企業で働く多くのパートやアルバイトは、これにあてはまるでしょう。では、パートタイム労働者と正社員の違いはどのようなものになるのでしょうか。大きく分けると下記のような3つの違いがあります。

*正式名称は、「短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律」

(1)労働時間が違う

パートタイム労働者と正社員では、多くの会社で労働時間に差を設けていることが一般的です。しかし、雇用に関する法律、労働基準法第32条で確認すると、使用者は労働者に週40時間および1日8時間を超えて働かせることはできないと書かれています。つまり、パートも正社員も法律上は労働者として扱われます。

(2)雇用期間が違う

正社員のことを正規雇用者と呼び、パートタイム労働者を非正規雇用者ということがあります。正社員などの正規雇用者は、雇用期間に定めのないことが挙げられ、長期雇用が保障されるという特徴があります。一方で、パートなどの非正規雇用者の場合は、半年~1年など期間を定めた契約とすることが多く、お互い合意があれば契約を更新することが一般的です。そのため雇用が安定した職に就きたいという人は、パートではなく正社員を志望するケースが多いです。

(3)健康保険・厚生年金保険・雇用保険加入ができるかが違う

福利厚生などとして扱われる健康保険や厚生年金保険、さらに雇用保険は、労働者のもしもの際や将来に関わる手助けとなる制度です。

<健康保険、厚生年金保険>

健康保険と厚生年金保険については、正社員やパートタイム労働者という区別ではなく、働き方によってこれらの各種保険に加入できる条件が定められています。具体的には、「最初の雇用契約が2カ月以内の期間の定めがある場合には加入できないが、2ヶ月を超えることがわかった時」「1週の所定労働時間と1カ月の所定労働日数が、正社員の4分の3以上であること」です。なお、平成28年10月から加入できる条件が拡大され、前述の2つの要件を満たさない方でも、厚生年金保険の被保険者が501人以上の会社では、週に「20時間以上」「月額賃金88,000円以上」「継続勤務1年以上が見込まれること」「学生ではない」であれば加入させなければいけません。

<雇用保険>

また、雇用保険についても、「週に20時間以上働く場合」で「31日以上の雇用見込みがある」が認められる場合には加入を義務づけています。

 

パートから正社員になるメリットは?

出力(代替テキスト) 正社員 プロパー メリット リスク パート まとめ バイト フロムエー

パートタイム労働者に比べると正社員の場合、長期的な勤務が期待されます。業務の成熟度や幅広い業務をこなすことが考えられます。

(1)年収が上がる

正社員になると、それだけ会社への貢献度がアップすることにつながり、収入面の向上が期待できるでしょう。とくに、年収ベースで考えると、パートタイム労働者よりも正社員になった方が高待遇のケースが多いでしょう。

(2)雇用が安定する(長く働ける)

正社員は雇用期間に定めがなく、雇用の安定が守られています。一方のパートタイム労働者は雇用期間に定めがあることが多く、契約を更新される場合もあれば、更新されない場合もあるでしょう。雇用が安定することで正社員にはより高い社会的な信用があり、例えば住宅ローンを組むときなどで違いが現れます。

(3)退職金がもらえる

職場にもよりますが、正社員として長期間勤務をすることで退職金をもらえる企業もあります。ただし、退職金の支払いは法律で義務づけられているものではないため、すべての企業で退職金が受け取れるわけではないということは理解しておきましょう。

退職金制度のある会社でも、基本的には正社員にのみ支給されているケースが多いですが、もっともパートタイム労働者であっても、その方に適用される就業規則や労働契約書に定めがあれば正社員同様に支給される可能性はあるでしょう。

(4)老後の年金が多くもらえる

正社員の場合、厚生年金保険に加入できることもあり、老後に受け取れる年金額も期待できます。厚生年金保険の大きな特徴として、労働者が支払う保険料の他に雇用者である会社からも保険料を支払います。つまり、自分だけで支払う国民年金に比べて、より多くの保険料を納めているので、年金額も増えるのです。また、パートタイム労働者であっても条件を満たせば、厚生年金保険に加入できます。

(5)努力が評価されやすくなる

パートタイム労働者として働く場合、中には正社員と同等やそれ以上に活躍する人もいるはずです。しかしながら、何かトラブルがあった際の責任の所在や成果責任は正社員がもっていることが基本になるため正社員の責任は重く、会社からの期待もパートタイム労働者とは異なります。必然的に努力や評価を受けやすいのは正社員になることが多いでしょう。

 

正社員になる上で考えなければならないリスクは?

出力(代替テキスト) 正社員 プロパー メリット リスク パート まとめ バイト フロムエー

正社員になれば、会社からの期待も増します。それが場合によっては正社員として得られるメリット以上に大きな負担を背負わせることもあるため、ここをしっかりと理解したうえで雇用形態をどうするか考える方が良いでしょう。ここでは正社員になるうえでの3つのリスクをご紹介します。

(1)年収次第では損をする

正社員にならなくても、遜色のない雇用契約を結ぶことは不可能ではありません。例えば、専門性の高い業務などであれば、その業務内容で正社員にも負けない収入を得ることは可能です。そのような方の場合には、正社員になり責任が増えたにもかかわらず、年収では同等かそれ以下になることも想定しておく必要があります。

(2)時間・精神面での負担が大きくなる

会社からの期待が増す正社員だけに、時間的にも精神的にも負担や責任が大きくなり、休暇の取得を言い出しにくくなることも考えられるでしょう。その点では、パートタイム労働者なら休暇も取りやすく、プライベートを尊重できます。

(3)支出が増える可能性がある

社会的な関わりが増す正社員は、上司との付き合いや冠婚葬祭などの支出が増えることもあります。パートタイム労働者であれば会社との距離を保つこともできますが、正社員ではそれも難しくなることも考えられます。金銭面での負担は避けられないかもしれません。

 

メリットとリスクを踏まえつつ考えるべき

雇用面の安定が期待できる正社員になる際は、目先のメリットだけでなく負担の増すリスクも同時に検討することが大切です。技能や専門性が十分に備わっていれば、パートタイム労働者でも正社員以上に稼ぐことも夢ではありません。ただし、正社員になると会社から福利厚生や各種社会保険などで万が一のときや老後で手厚いサポートが得られます。さらに、パートでは担当できなかった幅広い職務を与えられる機会も増えることでしょう。ただし、メリットばかりではないので、リスクもしっかりと理解したうえでパート勤務から正社員になることが大切です。

 

監修:トミヅカ社会保険労務士事務所 冨塚 祥子

関連記事リンク(外部サイト)

アルバイトとパートの違いを徹底解説!法律や社会保険、働き方に違いはあるの?働き方や待遇、特徴の違いまで
パートと派遣の違いを徹底解説!それぞれの特徴は?
バイトの勤務時間のルールを教えて! 法律の決まりを徹底解説

  1. HOME
  2. 生活・趣味
  3. パートから正社員になるメリットやリスクまとめ
access_time create folder生活・趣味
fromA(フロム・エー)しよ!!

fromA(フロム・エー)しよ!!

“学生生活がもっと楽しくなるお役立ちマガジン” をコンセプトに、ニュースやコラムをお届け。バイトの探し方、履歴書の書き方、面接のコツなどのノウハウ情報や、インタビュー記事、おもしろコラムを配信中。

ウェブサイト: http://www.froma.com/contents/

  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。