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“バンドやめられねぇ! ”新生・忘れらんねえよ クアトロから再出発―OTOTOYライヴレポ

“バンドやめられねぇ! ”新生・忘れらんねえよ クアトロから再出発―OTOTOYライヴレポ

いや~すごかった。低音ゴリゴリ、鋭いギター、はみ出しまくりのパンクロック。

新生・忘れらんねえよ初のワンマン・ライヴは、柴田隆浩(Vo.Gt)がこの2ヶ月間溜めに溜めたエナジーが大爆発した凄まじいものだった。

2018年7月9日(月)東京・渋谷CLUB QUATTROで行われた、忘れらんねえよワンマン・ライヴは、5月1日〈サンキュー梅ックス〉以来のバンド編成ライヴとなった。タイトルは、〈YouTuberになればモテると聞いた〉。この期に及んで、まだモテたいのか、柴田よ。しかも、せっかく築き上げたバンドマンの地位を捨てYouTuberになろうというのか。そんなタイトルから、「えっそれ本当なの?」と柴田に続こうというYouTuber予備軍が集まったらしく、じつに4年ぶりとなる渋谷クラブクアトロは、超満員のお客さんで埋め尽くされ、開演前から汗だくになってしまうほどの熱気となっていた。

ステージにはこれまで通り、「忘れらんねえよ」のバックドロップが掲げられていた。サポートメンバーが誰になるのかも注目されていたが、暗転するとメンバーがステージに上がり演奏開始。全員仮面をしており、生演奏で[ALEXANDROS]の「ワタリドリ」を披露すると、PA席から柴田が登場した。大合唱の中、ワタリドリとなってステージへ運ばれる柴田。

「帰ってきたぞー! こんばんは、忘れらんねえよです!」

サポート・メンバーが仮面を外すと、ドラムはタイチサンダー(爆弾ジョニー)、ベースは長谷川プリティ敬祐(go!go!vanillas)、ギターはカニユウヤ(突然少年)という若手ミュージシャンたち。フレッシュなサウンドで自らを鼓舞しようとしていう柴田の意気込みが感じられる人選だ。ひと通りメンバー紹介を済ませると、「そしてヴォーカルは竹内涼真です。よろしくお願いします」。自らは身分を偽りつつも、「アンド、おまえらー!」と、観客を巻き込んで、いよいよ忘れらんねえよの新しいライヴが始まった。リバースヘッドのギターを抱えた柴田が歌い出したのは、「僕らチェンジザワールド」。忘れらんねえよのライヴの原点ともいえるオープニング曲だ。演奏の荒っぽさもそのままに、「中年かまってちゃん」へと進んだが、しょっぱなから、ベース、ドラムの音がバカでかい! そこに切れ込んでくるギターソロはハイポジションを多用するソリッドな音色。

「音、すごいでしょ!?」とお客さんに語り掛ける柴田。「緊張してます! でもうんこはしました」と定例報告も忘れていない。思いのほか落ち着いているようだ。そして「2ヶ月間、弾き語りして楽しかったけど、バンドやりたいなって。パンクロックやりませんか、みなさん⁉」そう呼びかけると、「俺よ届け」でドラマチックな演奏を聴かせ、「北極星」へと続く。さらに早くも「CからはじまるABC」が飛び出したものだから、前半からフロアは揉みくちゃだ。〈残された俺たちはクアトロで飲みました〉と歌詞を変えて歌うと「ウォ~!」と歓声が上がる。序盤から、柴田が勢いあまって弦を切るほどの激しいライヴだ。MCでギターのカニが21歳であることが告げられると、思わず客席がどよめいた。「寝てらんねえよ」では、カニが間奏でエフェクティブなサウンドでカオスに拍車をかける。

「新曲やります! 「YouTuberになればモテると聞いた」!」

待ってました! とばかりの新曲披露に大歓声。「北極星」や「この街には君がいない」系のパンクロックで、サビはキャッチー。〈クラスの一軍が~〉(たぶん)と、じつに柴田らしい歌詞に聴こえた。〈オープンカーに乗れば〉〈ロックスターになれば〉と、早くもコール&レスポンスが発生して、新曲はすぐに受け入れられた模様。柴田と忘れらんねえよファンが共有するモテへの憧れにより生まれる一体感に、全クアトロが泣いた。

そして、この曲をはじめ他の曲でも、この日の柴田はハンドマイクで歌う場面が何度かあったのだが、これがすごく良かった。腕利きのプレイヤーを従えてのライヴだけに、今後ハンドマイクで歌う柴田の姿が普通になっていくのではないかと予感させた。全部の曲ではないにしろ、その方が良いと思う。断固支持。

「今日は、速い曲しかやらない!」そう言うと、フラカン先輩から受け継いだ伝統の“ヨサホイ”から、「ばかばっか」へ。リズム隊が突っ走る高速ビートに、カニがオブリを重ねていく。お札を握りしめてバーカンに運ばれて行った柴田はビールを購入するとお客さんに支えられてフロア中央に立つ。

「忘れらんねえよ、出発記念に、イッキしていいですか!?」

お客さんのコールに乗ってイッキに飲み干し、再びワタリドリとなってステージに戻る柴田。いつも思うのだが、あんなにビールを飲んで酔っ払わないのだろうか? もしかしてノンアル? 忘れらんねよ七不思議の1つだ(あとの6つは不明)。「菅田将暉やっていいですか!?」と、菅田将暉に提供した楽曲「ピンクのアフロにカザールかけて」を披露。これまたハンドマイクで歌う。「ウォ~!」と人差し指を天辺に向けるアクション。やっぱりハンドマイクの柴田隆浩、めちゃくちゃイイ! 断固支持。

チャットモンチーを武道館で観てきた、しかしえっちゃん(橋本絵莉子)の左指に指輪が。なんじゃそれ、と嘆く柴田に、タイチの音頭で客席から「ガンバレー」とエールの大合唱。そんなくだりもありながらも、柴田はアツいMCへ。

「チャットモンチーを観て、ロックバンドスゲェ、と思った。バンドやめられねえ。あんなスゲェもんない」

そんなコメントから唐突に歌い出したのは、チャットモンチーのトリビュートアルバムに収録された「ハナノユメ」。続く「バンドやろうぜ」と、忘れらんねえよがこの先もバンドとして夢を追いかけていくスピリットを聴かせてくれた2曲だった。「犬にしてくれ」の大合唱を終え、「ツレ伝ツアーやります!」と、〈ツレ伝2018 思い出のライブハウスからまた始めようぜ!初心にかえる36歳シリーズ〉と題して今年も〈ツレ伝ツアー〉開催を発表。ファイナルは11月15日のマイナビBLITZ赤坂となることも明らかに。

「クアトロでやったのは、意味があるんだ。酒田がいなくなって、梅津君がいなくなって、俺1人になってさ、なんか、イチからやり直したくなったんだ。ロックバンドはここからでしょ。クアトロから! また、夢見直そうや!」と心境を語ると、お客さんからは大きな歓声と拍手が沸き起こった。

いつの間にか、サポートメンバーは3人とも上半身裸に。つられて柴田もTシャツを脱ぎ、ステージ上は全員上半身裸のエモい光景となった。そして歌われたのは、「この高鳴りをなんと呼ぶ」グッと一体感を増した演奏に、観客の大合唱が重なった。アンコールでは、最後の曲として、不滅の名曲「忘れらんねえよ」が歌われ、「明日に向かって飛べ!」と観客
と共にジャンプしたものの、着地するとそのまま演奏が続く。

「引きこもりのおまえらのために、部屋で踊れる曲作ってきた!」と、新曲「踊れ引きこもり」へ。引きこもりのイメージとは真逆な、華やかなミラーボールが回る中、引きこもりへのメッセージを陽気なメロディとサウンドで披露。あまりこれまでの忘れらんねえよにはない曲調だった。〈踊れ踊れ 引きこもり〉と繰り返すサビは、覚えやすくて耳に残った。
途中、タイチが「DJモッティ」と化して柴田とデュエットするコント(?)からエンディングへ向かう新境地(?)もあり。再度曲に戻り、エンディングを迎えた。ちなみに終演後には、フライヤーと一緒に「踊れ引きこもり」柴田直筆の歌詞プリントが配られていた。

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