今は「働く」が「生きる」からどんどん遠ざかっている気がする――Nagatacho GRID「みどり荘」の挑戦
「働くこと」に対して、皆さんはどんなイメージを持っていますか?株式会社ガイアックスが提唱するのは、自分で働き方を“選ぶ”ということ。私たちが運営するNagatacho GRIDに入居する「みどり荘」は、そうした想いに共感し、GRIDを共につくりあげてきました。
※本記事は、「PR Table」より転載・改編したものです。
さまざまな価値観の共有こそが、“働く”を変える
▲GRIDのプロジェクトメンバー。GRIDは、ガイアックスとみどり荘が一緒につくり上げてきた
シェアリングエコノミーやSNSを通して「人と人をつなぐ」をコンセプトに事業を展開するガイアックス。これまではオンラインのコミュニケーションに力を入れていましたが、オフラインでも交流できる場をつくろうと、2017年2月にNagatacho GRIDをオープンしました。
ガイアックスがGRIDで目指しているのは、日本で一番シェアを体験できる場所。地下1階から屋上までの8フロアに、シェアオフィスやキッチン、バーなどあらゆるシェアサービスが入り、アーティストやフリーランス、政治家など多様な人が集まります。さまざまな価値観が共有されることで、「働く」という概念を変えられるのではないかと私たちは考えているのです。
それを体現したひとつが、GRIDの5階にあるMIDORI.so(みどり荘)。みどり荘は、中目黒や表参道、福井でメンバーシップ制のワークスペースを提供しています。「良質な混沌・これからの働き方」をコンセプトに、さまざまな仕事や国籍、考えを持つメンバー(入居者)が集まります。
みどり荘の大きな特徴は、コミュニティオーガナイザーが常駐していること。
コミュニティオーガナイザーは、メンバー同士をつないだり、困ったときに相談に乗ったりする、いわば「なんでも役」。メンバーから「カメラマンを探している」「新しいビジネスを始めたい」などと相談を受けた際には、該当するメンバーを紹介してくれます。
みどり荘には、「気持ちよく働きたい」と、入居を希望する人が後を絶ちません。GRIDの中でも特に多様な人が交流し、新しい働き方を考える“コミュニティ”として機能しているのです。
そんな彼らは、オープン当初からワークスペースを置き、「コミュニティづくりのプロ」として、GRIDのコンセプト設定などプロジェクトにも大きくかかわってきました。
シェアを重視するガイアックスと、コミュニティを大切にするみどり荘が手を取り合うことになったのは、ある“共通点”があったからでした。
「ビジネスとクリエイティブの融合」を、あえて永田町から発信する
▲みどり荘のマネジメントをする小柴美保さん
協業のきっかけは、GRIDプロジェクトの進行を担当した佐別当隆志とみどり荘のマネジメントをする小柴美保さんが、キュレーターをしていた自由大学(年齢、性別に関係なく、興味のある分野を自由に学べる場)のプログラムで一緒にポートランドに行ったことでした。
ちょうどそのころ、佐別当はGRIDプロジェクトを構想している時期でした。そのときに小柴さんに、「シェアオフィスについてノウハウを教えてほしい」と声をかけ、2016年夏ごろから、協業にむけて動き出しました。
佐別当とともにGRIDのプロジェクトを推し進めていたナタリア(NATALIA DAVYDOVA)は、ビルの中にみどり荘のような“コミュニティ”を入れるメリットを強く感じていました。
ナタリア 「GRIDは交流する場所なので、メンバーになったらここに来てミーティングをしたり、ちょっと時間を潰したりは無料でできます。でも、ここは『無料で仕事をする場』ではなくて、『人と会って“何か”をする場』。
みどり荘の大きな特徴は、有料のコミュニティであるということ。お金を払った上でこうした場に集まる人は、『人と会う』ことに価値を感じているので、しっかりとしたミッションを持った人が集まってくるんです」
小柴さんもまた、みどり荘を利用するクリエイター層にとっても、GRIDへの参入はいい影響がありそうだと感じていました。
小柴さん 「中目黒や表参道のみどり荘はもっとクリエイター寄りというか、いわゆる“ビジネスマン”ではない人が多いです。そのなかで永田町という、政治やビジネスの集まるところに、クリエイターが集まることはすごくおもしろそうだなと。
アメリカのポートランドがまさにそうなんです。例えば、昼から街をTシャツとジーパンで歩いているような人が、起業家として成功していたり、誰もが知っている世界的な企業で活躍していたり。そういうクリエイティブとビジネスが融合した街ができたら、カルチャーの幅が広がりそうだということでチャレンジを始めました」
働くってこんなに“自由”!ポートランドで見た光景がGRIDに活かされた
▲アメリカ・ポートランドのオフィス。イヌがいるなど、とにかく“自由”
パートナーとなることで新しいものを生み出せるのでは?という期待から始まったプロジェクト。週1回ほどの会議で、少しずつGRIDの趣旨やコンセプト、名前などを決めていきました。
協業が決まってから、みどり荘創業者の黒崎輝男さんが、ガイアックス代表の上田祐司とナタリアを、ポートランドのオフィス見学に連れていきました。ここで得たインスピレーションが、GRID全体に活かされています。
ナタリア 「NIKEやWeWork Custom Houseなど、ポートランドで見たかったオフィスを全部見せてもらって、現地の人たちの“働き方”にインスパイアされました。例えば、サーフィンしてからオフィスに来て、シャワーを浴びて、ビールを飲んで、やっと仕事が始まるとか。座ってパソコン操作をしている人の隣に犬がいるとかーー。
みんなそういう働き方をしていながらも、きちんと結果を出している。働き方を自分で決めるからこそ、効率も上がり、仕事がうまく行くのかなと」
このときの経験が、GRIDのコンセプトである「ON THE GRID, OFF THE GRID. つながろう、自由になろう。」につながったのです。
しかし、プロジェクト進行はすべてが順調とはいきませんでした。ガイアックス社内におけるGRIDプロジェクトは、「オフラインの交流の場をつくる」だけでなく、「オフィスの移転」も兼ねたもの。さまざまな面でのコストがかかるため、当然不安の声もありました。
また、みどり荘でも、ビジネス要素の高い空間に入ることに懐疑的になるメンバー(入居者)もいました。
小柴さん 「意外にも、運営側よりメンバーから反対の声が上がって……。マスの世界、ビジネスの世界にみどり荘も出ちゃうの?というような意見はありました。でも実際にやってみたら、GRIDと中目黒のワークスペースを行き来するメンバーがいたり、中目黒のメンバーがGRIDに移ったり。納得感は出てきたと思います」
このように、オープンから1年以上たった2018年5月現在は、GRIDに魅力を感じ、うまく利用している人が多くいます。ガイアックス社員もみどり荘メンバーを見て、考えが少しずつ柔軟になってきたとナタリアは感じています。
ナタリア 「みどり荘の良さって、型にはまらないところ。例えば、何かイベントを企画したとしても、ガイアックスはプレスリリースを打つなど、固いやり方になりがちでした。
でも、みどり荘は情報を発信するにしても、人のつながりで広めたり、SNSを活用したり。良い意味で気楽なんです。結果的に参加した人の満足度も高まり、どんどん人がGRIDに集まってくる。そういう動きも、永田町だからこそ目立つと思います」
働き方を自分で決め、「生きる」ことにつなげられる世の中に
▲小柴さんとナタリア。GRIDから新しい働き方の事例を発信していきたいと語る
私たちは今後、GRIDで働き方の事例をたくさんつくり、「働き方は自分で決めるのだ」という価値観を広げていきたいと考えています。
そして、そのひとつの事例になるのがみどり荘。自然なコミュニティづくりや、時間で区切らず、やりたい仕事をやりたい時間にやるという自由な働き方を示せる場になっていると、ナタリアも小柴さんも感じています。
ナタリア 「みどり荘のコミュニティはすごくサスティナブルで、デザイナーが必要、エンジニアさんが必要となった時に必ずいるんです。コネクションを探しているときにみどり荘メンバーに聞けば探してくれて、すぐにパートナーシップとかコラボが自然に生まれる。私も人を探したいときはよくみどり荘を使っています」
小柴さん 「働き方改革と言っても、結局その人が変わらない限り何も変わらないですよね。みどり荘の中は24時間使えるので、本人が望めば長時間働いても良いんです。それを18時に帰らなきゃいけないとか、制度で縛ってしまうと、『働く』が『生きる』からどんどん遠ざかっていくというか。だから『働くが自然に生きるにつながる』ことを実践できる場としてみどり荘があると思っています」
2018年現在は、ガイアックスとみどり荘ともに、GRIDのようなオープンで有機的な場をもうひとつ模索しているところ。
働き方改革は、制度から変えるのではなく、まず個人の意識を変え、行動を変える必要があると私たちは考えています。その一歩を踏み出す人が、より可能性を広げられる場として、GRID、そしてみどり荘はこれからも交流を生み続けます。
会社説明会では語られない“ストーリー“が集まる場所「PR Table」
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